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空(うつほ)なる真実 ルーフェイア・シリーズ11  作者: こっこ
Chapter:9 閑話休題、孤島にて
100/114

Episode:100

「ずいぶんはっきりしてるじゃないか」

「だって、割と最近の話だし。それにタシュア先輩も目立つから、そんな金髪人妻と居たら、余計じゃない?」

 また何か引っかかる。

 しばらく考えて、今度はあたしは、違和感の正体に思い至った。


「人妻って……なんで、分かったの?」

 ふつうなら、そうだと言われない限り、結婚してるかどうかなんて分からないはずだ。なのにそういう話になってるってことは、何か証拠でもあったんだろうか?


「あ、それ? あたしも聞いたんだけど、なんか娘連れてたって……あれ??」

「………」

 今度は三人で顔を見合わせた。


「ルーフェ、あんたこの間、おふくろさんと一緒に帰ってきたんじゃなかったかい?」

「うん」

 シーモアに訊かれてうなずく。あたしはいいって言ったけど、母さん学院長と話があるとか言って、学院までついてきた。


「もしかしてその時、タシュア先輩とも一緒だったりした?」

「うん」

 ナティエスの質問にもうなずく。何度も船を出すわけにも行かないから、あの島から学院まで、タシュア先輩も一緒だ。


「じゃぁ、タシュア先輩の相手の、人妻金髪美人って……」

「それたぶん……母さん」

 なんだか知らないうちに、話がとんでもないことになってるらしい。


「……あの人はあり得ないだろ」

「だよね。ルーフェのおばさん、そういうタイプじゃなさそうだもん」

 会ったことがあるせいか、二人とも分かってくれたみたいだ。


「おばさんの好み、ディアスさんタイプだろうしねぇ。タシュア先輩だとちょっと違うし、年下好みに思えないな」

「そうそう。クリアゾンのボスとならありそうだけど、タシュア先輩はないよねー」

 何かすごく違うところで、すごいことを言われてる気がする。


「えーっとそうすると、浮気はなしかー」

「ケンカしただけじゃないか?」

 二人がなんだか、検証を始めた。


「シルファ先輩が怒ってたのは事実らしいから、その辺じゃないかね」

「やっぱそっかなー。ルーフェなんか知ってる?」

 いきなり話を振られる。

「えっと……」

 何をどう言ったらいいんだろう?


 シルファ先輩がなんだか怒ってたのは、事実だ。そして理由は、タシュア先輩との何かだろう。じゃなきゃいきなり、物が飛んだりはしない。

 でも、分かってるのはそれだけだ。

 それを言うと、ナティエスがちょっとがっかりした顔になった。


「シルファ先輩と一緒だったっていうから、何か知ってると思ったんだけどなー。ってそういえば、ルーフェ、シルファ先輩どこ行っちゃったの? 一緒だったんでしょ?」

「えっと、その、分からない……」

 とっさに嘘をつく。シルファ先輩が具合が悪くて、そのうえシュマーの島にいるなんて、ぜったいに言えない。


「んー、そっか。もしかして先輩、任務?」

「あ、うん、たしかそう……言ってたかな?」

「じゃぁ分かんないねー」


 ごまかせたみたいだ。

 結局そのあとは、肝心な情報が抜けてるのもあって、ナティエスとシーモアの「検証」は堂々巡りだった。




◇制服のイラストをupしました♪挿絵(By みてみん)

お願いして描いていただいたものです

こちらは以前からのイラスト 挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)

なおイラスト等、随時募集中です♪



◇あとがき◇

新作を読んでくださって、ありがとうございます♪ いつもどおり【夜8時過ぎ】の更新です。

ここからリメイクでなく、完全な新作に変わります。

感想等、お気軽にどうぞ

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