トラック
初めまして、作者の成瀬 瑠那です!
この作品を開いて頂きありがとうございます!
私は小説を書くのは初めてで、勝手がわからない部分も有りますが、
作品共々よろしくお願い致します!
話は変わりまして、この『廃人回収車』ですが、
皆様に一番見ていただきたいのはキャラクターの個性です!
一見クズのようでやる時はやる奴や、逆にいいやつっぽいけれど実はどうしようもない人等々、
これからもいろいろなキャラを出していく予定です!
ちなみにこのキャラクター達にはモデルが居たりします。
皆様にも、「あー、こんな奴いるいる!」と思いながら楽しく読んで頂けると幸いです!
『こちらは、廃人回収車です。
ご家庭内でご不要になりました、息子、娘等の未成年者や、友人、配偶者等の大きな物や重たい物等、どんな物でも回収致します。
コワれていても構いません。
又、分からない事が有りましたら、お気軽に御相談ください。』
荷台にほろが掛かったやけに大きいトラックが、
退屈で単調な女の声を爆音で流しながら路地を通り過ぎていった。
「こんな怪しい放送流してるのに、なんで誰も反応しないんですかねぇ?」
そのトラックの中で誰に返事を求めるでもなく男が声を発したが、
彼のだらし無く間延びした声はすぐに放送に掻き消されてしまった。
「着いた。降りろ。」
それから少しして、男の隣でトラックを運転している放送と同じ声の女が男に向かって言った。
男は「はいはーい」と面倒くさそうに言いながら、ぐちゃぐちゃにファイルに突っ込まれた書類を鞄から出して車から降りた。
それを見計らったかの様にトラックを前に止められた家からエプロンを着た4〜50代の主婦が飛び出して来た。
「おはようございます。佐伯さんで宜しいですね?」
先程と打って変わってかしこまった様子で、角の折れた書類を確認しながら男が主婦に話し掛けるが、やる気の無さは隠しきれていない。
「ええ、これ、履歴書です!どうか息子をよろしくお願いします!」
主婦は返事も程々に、怒りと悲しみをぐちゃぐちゃに混ぜ合わせたような攻撃的な声色で男に頼み込んだ。
男はその必死さに驚きつつも、それを顔には出さずに主婦からファイルを受け取った。
そのファイルには適度な重みがあり、紙一枚だけが入っているとは思えなかった。恐らく履歴書以外の物も入っているのだろう。
「奥さん、私共は廃人を回収しているのであって、勘当のお手伝いをしている訳では___」
「いや、待て。」
ファイルの中身を見るなり怪訝な顔をして主婦に語り掛ける男を、
女が車の中から制した。
「良いでしょう。お宅の息子さん、我々が責任を持って預からせて頂きます。」
車から降りて、男の手から一方的にファイルの中身を奪い取って女が言った。
「でも、それだと計画が___」
「計画がどうした。計画とは常に最善を行くためのものだろう。私が正しいと言えば、それが我々の最善策だ。」
反論しようとした男の声を、またしても女が遮った。
「…はぁ…もうどうなっても知りませんからねぇー…」
男が呆れたように言い、勝手に家へ上がっていく。かしこまった口調は、疲れ果てたせいかもうどこかへ行ってしまったようだ。
「わかりゃあいいんだよ。」
女が得意そうな顔でそう返し、不安げな顔をした主婦と共に男の後を追って家に上がって行った。




