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ギルド

こんにちは瞳です。

今回は少し文字数が少なくなってしまいました。

すみません。

ではどうぞ。

「た~だいま~!」


ロディの元気な声と伴に扉を開ける僕ら。

ギルドの中に入るとさっきと同じジョッキを持ちなから騒がしいのは変わりはいない。

けど所々ロディやナトリに、どうだったか、と声をかける人もいてロディはそれに元気よく楽勝と答える。

ちょっとその発言にツッコミを入れたかったが、代わりにナトリが無言でスパンっと頭を手で叩いてくれたから、まぁいいだろう。

奥にあるカウンターへと足を運び、ナトリが美人な女性に話し掛ける。


「だだいまアイナ、ルシファは今いる?」

「お帰り皆、ルシファなら屋上にいるんじゃないかしら」


手を振って迎えてくれたアイナと言う美人。

見た目が可愛いと等しく声も甘く放たれ、優しいトーンが僕の鼓膜を刺激する。


「あ、噂をすれば、ルシファ~」


近くにいるにも関わらず大きく手を振る。

比較的テンションが高いんだなとこの時僕は思った。


「戻ったのだな、どうだ、ちゃんと倒せたのか?」

「倒しちゃ倒したんだが別物だったぜ」

「別物?」


ルシファは眉間にシワを作り、ああと答えるロディはウルフから剥ぎ取った毛皮を渡す。


「これは…確かにレジットじゃないな、もうふたつランク上のガノントウルフか、お前らが倒したのか?」

「はは、あたぼうよ!」


相変わらず笑顔で言うロディ。

ルシファはというと。


「バカ者!!」


ロディの笑みを消し飛ばすほどの盛大に叫んだ。

そして宙に浮く。

ルシファは殴ったのだ、パワフルな右ストレートを決めて。


「あらあら」


呑気に言うのはアイナ。

右手で頬に着けて笑みを見せている。

それとは反面に僕はスットンキョな声を漏らして目が点になっていた。

ついでに言うとエルはうわぁと感心した表情だ。

ナトリの場合苦笑いだったからいつものことなのだろう。


浮いていた身体は背中から地面に着き、そのまま止まらないいきよいでコロコロと転がる。

ようやくコロコロを止めてくれたのはコンクリートで出来た壁で頭を強く打っていた。


「痛っ! ちょっ、なんで俺だけ!?」

「たまたま目の前にいたからだ、殴らないと私の気がすまん!」

「理不尽だ!? てか殴る意味がわかんね!」

「そんなものお前らが心配だからに決まっておろうが、もし立ち向かって死んでしまったらどうするんだ!」

「き、気持ちは嬉しいけど相手の動きが速すぎて逃げ切れないんだって!」

「それでも逃げろ、死んでも逃げろ!」

「死んだら逃げれねぇよ!」


こんな騒ぎになっても回りにいる人達は二人を見ながら笑っている。だけどそれは決してロディを汚しているのではなくて、なんだか暖かい温もりが感じる。

自分でもよく分からない、ただ僕はこの空気が好き。

ロディが怒られている所が好きは何だかおかしいけど、この空気にいると何故だか僕も自然と口角が上がり、ははっと小さい声を漏らしていた。


「ねぇ渡、このギルドに入ってみたら」


エルは言う。

僕しか聞こえないぐらいの音量で。


「半ヵ月、いや、もっと果実が成るのが早いかも、それまでに渡はバトルに優勝するために強くならないといけない」

「ああ」

「それに優勝も大事かもしれないかもしれないけど、ここにいれば何か掴みとれると思うんだ、その歪んだ心を元に戻す何かが、実のところ渡もそう思ってるでしょ、ここにいれば何かが変われるんじゃないのかって、概に勇気をもってウルフに攻撃してたし」

「ほぼ無意識だけどな」

「あれはすごかったな、ザクザクっと何回もウルフ腹を刺して」


そう言って思い出したのか僕がウルフ殺した姿を真似をする。


「あの時は守らないとって、ここで僕が逃げたらダメなんだって思ったから、それが勇気に変わり行動に出たのかもしれない」


僕は瞳をすぅと閉じた。

数秒間、たった1日しかたっていないこの世界の事を脳内に回らせて、歩いてきた道のりを思い出して、すぅと目を開けた。


「僕は入るよ、このギルドに」


意を決した僕はそういった。



















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