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能力者VS能力者~autumu story~   作者: 黒神 妄者尾
第1章 能力開放 編
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第四話

すみません、かなり長くなってしまいました。バトルの雰囲気を書くのは難しくわかりずらいかもしれません。

ご意見、感想がありましたら直していきたいと思います。

能力に名前を付けさせてもらいました。


「えー、まず最初に復習として『超能力』について簡単に説明するぞ二年に上がって初めての実技だからな。」


第三演習場。スタジアムドームと同じ大きさで周りにはでかい岩や段差になっているところもあり、荒野ステージになっている。ちなみに第一演習場が森林。第二演習場が造型都市。第四演習場が湖。といったぐあいに四つのステージがあり生徒達はこのステージを使って日々、実技の練習に励んでいる。

そして、実技を始めるにあたってリリスのかわりに監督役になった教師、如月きさらぎ かなでが『超能力』について2年Eクラスに簡単に説明を始めた。


「まず最初に『超能力』とは人間の脳に『トルマリンΩ』から出される電気信号を受信させ、グリア細胞といわれる脳の9割を占めている細胞を覚醒させる。それにより人間はより多くの情報を授受したり、伝道速度をあげたりしている。そのほかに己の遺伝子レベルが『トルマリンΩ』の電気信号によって書き換わる。体の見た目では判断できないが、脊髄、気官、免疫力などといった体の内部が大いに変化している。そしてこれら脳、遺伝子、体の細胞の変化によって、空を飛んだり、透視したり物を浮かせたりできるようになる…。だが、能力を発動すると無意識に全力で使用してしまう…。そうすると脳にかなりの負担がかかったり、いくら体が変化してるとはいえ、能力に体が追いつかないといったことが起き、寿命を縮めたり『超能力』に喰われて暴走したりすることもある。それを抑える役割を果たしているのが『覚醒型能力限定オーバーブレインリミットシステム』通称、O.V.R.S(オブリス)。お前達が身につけている、あるいは持ち歩いてる腕輪や首輪、指輪などのアクセサリー類のことだ。中には睦月みたいに『特殊な超能力』に合わせた物もある。これが人間の『超能力』を解放、制限させたり『超能力』による犯罪を抑える抑止力として随時、身につけていることが決まっている。まぁ~だいたいの犯罪者はO.V.R.S(オブリス)を付けていないか、リミッターをはずしているが、な。これが今の『超能力』だ。分かったか?」


整列している生徒達は如月先生の話を真剣に聞き、気を引き締めた。


「よし。じゃあ今日は時間がもう30分ぐらいしかないから一対一の模擬戦を15分ずつにわけ、二回やって貰う。では最初に睦月、稲葉お前達だ。能力解放を承認する。」

「よし。行くか」

「は、はい」


蓮は相手である稲葉と言われる控え目の性格でメガネを掛けた男子生徒に声をかけた。

そして、荒野ステージの真ん中付近でお互い距離をとって向き合った。蓮はグローブを付け、稲葉は指輪を一つ付けていた右手に他の指に指輪を四つ付けた。

能力解放に伴い、アクセサリーは腕輪一つ、首輪一つ、指輪五つとなっており特殊な物は数の制限はないがアクセサリー類より能力解放を制限させられる。

そして、二人が能力解放の準備ができたことを確認すると奏は試合の合図として右手を上げた。

そして、真ん中付近では模擬戦が始まった。


「能力解放!」

「の、能力解放」


蓮は掛け声と、ともに地面を蹴って瞬時に稲葉の前まで距離を縮めた。

そして、グローブを付けた手で拳を作り稲葉の頭の上から地面に一直線に落とした。


「もらった‼」


ドゴーーン!

土煙りが起こり、蓮が拳を落とした場所はヒビがはいり、大玉ぐらいのへこみが出来た。蓮はすぐに後退した。

当たった。蓮は間違いなく当てたはずだった。だがスキルダウンシャツを着ているとはいえ、あまりにも人間独特の感触が無かった。

そして、視界が開けてくるとへこみに目を向けると横たわる稲葉はいなかった。


「い、行きます!」

「‼…何?!」


なんと、稲葉は後退したはずの蓮の横から現れた。そして、右手を開き手の中にある光の塊を蓮にぶつけた。

蓮は当たる瞬間腕を盾にして防いだ。


「くっ!」


しかし、蓮は倒れ無かった。ただ後ろに流されただけだった。稲葉は目を見開いた。


「そ、そんな同じEクラスなのに僕の全力を受けて後ずさるだけなんて! くっ!やっぱりEクラスといえどさすが、睦月むつき げんの息子!」

「おいおい、親父おやじは関係ないだろ。それより、全力を出したってことは後はシャツに任せて防ぐか、避けるだけだよな」

「くっ!だ、だけど僕には春休み中に覚えたこれがある!」


そう言って稲葉は二人、三人と六人まで増えた。


「‼、…そうか、さっきのもこれと同じで幻影を瞬時に出してやりすごしたってわけだな。だが、なぜ横から現れた?」

「……」

「だんまりか、まぁいい。オレもちょっと貧血気味になってきたから、かたぱっしから潰して行く!」


そして、試合は再開された。

試合の監視をしている奏は二年に上がって成長している生徒を見て嬉しくて静かに笑った。


睦月の血液硬化、増加能力の 『増血力破ストライク・ブラッティ』は血液が巡廻する血管、筋肉に働きかける。睦月の得意技は拳の血液を増加し硬め、それを相手や物体にぶつけること…。だが血が増加、硬化した場所は色が変わり肌を晒しているところだとすぐにバレてしまう。しかも血液を操るにあたって一定の流れを保とうしている血液を能力を使うたび血流が変わってしまう。結果、鼓動を早くしたり、血液が通わない所などがでてくる…最悪、心臓に血がいかないことだってある。それを防ぐ役割と肌色の変化を隠すためにグローブを付けているが…まさか、足に血液を硬化、増加できるようになっているとは…。限界まで注ぎ固め、瞬時に解放…。これにより最初見せた瞬間移動ができたというわけか。そして、その行き良いのまま拳を硬化して落としたことによりあの威力になったわけか。

すぐ貧血になってしまうのが難点だが、うまく自分の超能力を活かしたな。

稲葉の『反光射鏡ミラーズ・ミラージュ』は…光の屈折に力を入れたようだな。一年生のときは当てられた光をただ曲げてただけだったのに太陽の光を屈折させ鏡と同じでその場所に自分の幻影をつくり自身は見えないようにするとは…。そして、屈折を利用して高密度な熱を持った光の塊も作れるようになっている。決定的なダメージは与えられないがなかなかの技量を身につけている。これならCクラスまであげてもいいかもしれないな。


そして、模擬戦をしている生徒が互いに限界だと判断し、試合を終わらせた。


「そこまで‼ 睦月、稲葉お互いよくやった。二年になって二人ともおのおの成長しているようだな。素晴らしいぞ」ニコッ

「ありがとうございます」

「はい!」

「じゃあ、次!小野、花形!」

「はい!」

「よっしゃ~やってやる!」


そうして、次の二人を指名し、緊張と真面目な空気にあった第三演習場は生徒、奏も含め活き活きとしていた。

しかし、そんな活き活きとした雰囲気をぶち壊すこと間違いなしの変態生徒が遅れて現れた。


「すみません先生。来る途中、下の階の新婚ほやほやのウサギたちに祝福の言葉を言ってきたため、さらに遅れました」

ピキッ


秋真である。

奏は遅れていることに全く反省がない秋真に奏のなかの力士が門を破ろうとしている


「ほ~ただでさえ、遅れているのに下の教室で私が育てているロミオとジュリーに祝福の言葉だと~」

「はい。それよりもあのウサギたち先生が育てていたんですか?」

ピキピキッ


秋真は自分がさらに遅れた理由をサラリッと流して自分が奏に聞きたいこととを聞き返した。他の生徒は知っていたらしく特に驚いたり、問いただしたりはしていなかった。それよりもみんな顔を背けている。奏は話を流されたことによりさらに怒りが増幅されていった。髪の毛もユラユラと逆立ちし始めている。


「そうだが、何か言いたいのか。」

「はい。一言」

ピキピキピキッ

「チッ!なんだ?」


奏は前に出ようとしている右拳を必死に抑えた。

秋真は笑顔で爆弾を投下した。


「あのネームセンスはさすがにないと思います。♂はまぁ~いいでしょう。ただ♀は…ププッ…ジュリーって…ププッ…そこはジュリエットでしょう。プププッでも、物語的に行けば二人は冥府の彼方ですけどあの二匹はまぁ~盛んでしたね~ほんとに。僕のエベレストもお祭り騒ぎでしたよ。」

ドォッゴーーーーン!!バキバキ!


奏のなかの羅生門は建物ごと力士によって破壊された。そして奏の周りには陽炎ができていた。髪は錯覚なのか、紅く変化している。

生徒達は足を震わせながらも奏から距離をとった。だが、爆弾を投下した変態は何事もなかったように奏に向き合っている。


「……東山。今日のお前の実技の相手はこの私だ。いいな。」

「え?!ちょっちょっと待ってください!!なんでベットの上でもないのに先生が相手なんですか?!敵うわけ「いいわけは聞かん!!決定事項だ!!放課後まで付き合ってもらうぞ。小野!花形!試合開始だ!」

「「は、はいぃぃぃぃ」」


雰囲気は修羅場になった。







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