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能力者VS能力者~autumu story~   作者: 黒神 妄者尾
第3章 本土帰国 編
39/63

第39話

中二病の回。

ご意見、ご感想お待ちしています。m(_ _)m

7月23日、PM16:00頃

AMERICA(アメリカ)ーワシントン世界政府中枢国家都市、セントラル駅前ロータリー。


一台の黒い車がハザードを出して止まっている。

中にいるのは一人。


「……遅い」




役30分後…


一人の男子がボストンバッグを肩に掛けた状態で駅前ロータリーで憂鬱になっていた。


「来てしまた……来てしまったのか!僕は!!」


お察しのとおりロータリーで注目を集めているのは我らが主人公、東山 秋真ただのへんたいである。

秋真はいきなり片手で顔を抑えて息を荒くし、唸り始めた。


「どういうことだ?!僕は二度と戻らないと誓ったのに。ま、まさか!僕のもう一つの人格が……そうなのか、僕の中に眠るもうhゴツッン!!!」


いきなり秋真の頭に拳が落ちた。


「いつまで、その中二病見たいな事やってるんですか?ボス」

「んん?この声は……僕の可愛いくーちゃメキッ」

「ボス、その呼び方はやめて下さい。私の名前は紅葉くれはです。わかりましたか?」

「ばい、ずびまぜんでじだ」


秋真は凹んだ顔でもごもごと謝罪をする。

紅葉と呼ばれた女性は軽い赤みが帯びた長い髪を後ろで縛っており、男性が着るスーツに身を包んでいた。顔は美形で中性的な顔をしてメガネをかけている為、ロータリーにいた老若男女、薄っすらと頬を染めていた。

紅葉が懐からレトロな懐中時計で時刻を確認する。


「ボス、早く車に乗って下さい。後、一時間程で『裏』の会議です」


紅葉が後部座席の扉を開けながら言う。


「全く、あの大統領は『十代は勉強と青春だ。こっちはアルバイト的な感じにして学生をやりたまえ』なんて、言っときながら夏休みにいきなり呼び出しとはまったく、矛盾していますよ」


後部座席の扉が閉まり、運転席に紅葉が腰を下ろしてエンジンを着ける。


「ですが、大統領は二年前の功績を讃えて学生という身分を与えたのです」

「紅葉、そこは功績じゃなくて隠蔽するため(・・・・・・)ですよ」


車が走り出す。


「……そうでしたね。ですが、ボスがいなかったこの二年近くの雑務、私が手を出せる部分はやって来ました。が、ボスでないと片付かない案件が山ほどあるのでこの夏休みは書類整理で潰しますので悪しからず」


秋真が汗を大量に流しがら固まる。


「あ、あれ?紅葉さん?僕、ちょくちょく連絡はしてましたよね?なんで、その時に話さなかったんですか?」

「……」

「紅葉?」

「……」

「おーい、紅葉?喋らないとそのチッパイモンじゃベキッ」


秋真が顔を乗り出して手をワキワキしている顔面に裏拳が入る。


「ボス、運転中はお静かに事故に繋がります」

「痛っ!てか痛っ!!かなり痛っ!紅葉!貴方!忘れていましたね、報告!!」

「忘れてはいませんよ。ただ、ボスが毎回、連絡を取るたびに女性の話しかしないのでめんどくさくなっただけです」

「ちょっ!ちょっと!!僕の秘書のくせに随分とぶっちゃけますね!?」

「秘書ですから」

「秘書だったらもっと優しく言いませんか!?それに言わなかったって、それ嫉妬でしょうが!」

「そうですよ、嫉妬です。愛している男性が他の雌豚…失礼。サブキャラの話をしてそれを聴かされたらいじわるもしたくなります。毎回そうだったので毎回いじわるしてましたが。それにボスが連絡のたびに違う女性ブタの話をするので調べ上げるのと不幸の手紙を送る事で一杯一杯だったので」

「あ、愛が重過ぎる……」

「当たり前じゃないですか。私の愛はかなり重いですよ」


秋真が項垂れる。

それをバックミラーで確認する紅葉。


「ボス…」


秋真が疲れた顔で反応する。


「…なんですか?」

「夏休み期間中は毎日夜這いに行きますので悪しからず」

「別にk「待つのじゃ」


声が被る。

後部座席、秋真の隣にたまもが腰を下ろしていた。

さらに


「紅葉さん?貴方、今夜這いと言いましたか?」

「……夜這い……ダメ…」


秋真を挟んでたまもとは反対側にはぬまが腰を下ろしていた。

そして、秋真の膝の上にはテンがちょこんと座っている。


「言いましたが、分はわきまえております。たまも様、ぬま様、テン様」

「ほほぅ〜如何様いかように?」

「ちょっと三人とも今出られると狭いんですが…」


たまもが扇子を広げていやらしく笑っている口を隠し挑発する。


「誰も私一人とは言っておりません」

「!」

「!」

「!…うむ、確かに」


紅葉はバックミラーで後部座席をチラ見をした後、話を続ける。


「大分、前にも言いましたが私はあくまでボスの愛人(・・)で構わないのです。正妻は御三方にお譲り致します。つまり、夜這いも御三方が終わってから(・・・・・・・・・・)で構いません。これならさせていただいとも構いませんか?」

「ふん!いいじゃろう。ワシはそれで手を打とぅ」

「わたくしも異論はありません」

「…O.K…」


たまも、ぬま、テンが満足の笑みを浮かべる。

そして、夜這いされる予定の変態はいつも見たいな騒ぎはなく、引きつった笑みを浮かべるだけだった。

それをバックミラーで見た紅葉は妖怪三人にバレないように口元を釣り上げた。


「はぁ〜、紅葉は見た目に反して相変わらず腹黒…」ボソッ

「では、話がまとまったところで本日の議題に付いて簡単にご説明いたします」

「あ、ああ、うん、お願いします」

「では、本日の議題ですが大まかな物は『如月 奏』、及び『ネイティブ・ペヨーテ』に当たります。把握はされていると思いますが一様、ご報告しておきます」

「如月 響さんについては?」

「その案件は特に触れらませんでした。多分、SSダブルサイキッカーが裏切るなんて前代未聞なため対処に時間がいるのでしょう」

「……」


秋真が反応を示さない事に紅葉はバックミラーで確認しながら言う。


「ボス?」

「…ん?ああ、大丈夫です。それで細かな物とは?」

「特別危険海域、『南極海』についてです」



◆◆◆


7月23日、PM16:20頃

AMERICA(アメリカ)ーワシントン世界政府中枢国家都市、都市内ある地下部屋。

ここには丸い円卓机に六人の人物が集まっていた。


「おい、『監獄島アルカトラズ』の管轄長はまだなのか!何をやっている!ルーズ過ぎるぞ!ナーシャ連絡は来てないのか?!仮にもお前の所の上司だろ!」


一人の女性が怒鳴り散らす。


「生憎、連絡一つないわ」

「はははっ。変わらないね、彼は。久しぶりの『裏』の会議だというのに」


一人の男性が手を叩きながら笑う。


「おいおい、もう始めようぜ。俺、この後に約束があるんだよ」


また一人の男性が低い声でめんどくさく言う。

と、その時に扉が勢いよく開く。


「やぁ!皆。久しいな!今日は彼が来るのだろう?全く、ウズウズして居ても立っても居られなかったよ!!」


扉を開けた人物はカツカツと健康的な足を鳴らしながら空いている椅子に腰を下ろした。

不意に開いている扉から声が漏れる。


「と、言っているわりには遅れているぞ。時間厳守の筈だ。『裏』の自覚を持て」

「まぁ、まぁ。そうかっかするな、ヴィラ」


二人の声を聴いた円卓に座っていた人物達は全員一致に立ち上がった。

そして手前にいた人物、激怒していた女性が頭を下げながら言う。


「御無沙汰しております、大統領」

「ああ、久しぶりアナ。皆もな」


集まっていた人物達が頭を下げる。

大統領は顔を円卓机の前にいる人物達を順々に見て行く。

そして、一箇所だけ席が空いているのに気付き首を傾げる。


「おや?当事者がまだ来てないねぇ」

「大統領」


ヴィラが斜め後ろから小声を伝える。


「『監獄島アルカトラズ』管轄長は先ほど着いたらしく、遅れるとの事です」

「まぁ、私が急に招集したからねぇ〜」

「どうされますか?別件の『南極海』について先にやられますか?」

「いや、あれは急ぐ必要はないよ」

「では?」

「うん、とりあえず………ゲームをして時間を潰そうか」

「……はぁ、やっぱりですか…」


ヴィラが溜息を漏らした。


それから役、一時間後…


「あ、あれ!アナくん!そこでそれ使っちゃうの?!」

「大統領、相変わらず弱すぎです」

「じゃあ、次は俺か。アナこれに勝ったらこの後、付き合えよ」

「お前、この後約束があるとか、言ってなかったか?」

「あー……。ああぁあ!、大丈夫!大丈夫!彼女なら待たせるから」

「最低」

「ははは。さすが、女たらし。女性にはめがないね」

「ウッセー、モテお!てめぇ、見たいにモテれば苦労しねぇ〜よ!」

「でも、ホモだから意味ないけどね。はぁ〜彼が来ないなら僕は研究に没頭したいのだが…」

「ねぇ、ねぇナーシャ。なんか私、すごく存在感が薄い気がするんだけど…大統領なのに」

「私に振らないで下さい」



円卓机を端に『裏』の面々と大統領はテレビゲームや雑談で盛り上がっていた。

ただ、ヴィラはその光景を呆れて見ていた。

いきなり扉が開く。


「すみません、遅くなりました……って久しぶりに来て見れば相変わらずゆるいですね、ここは」

「秋真、やっと来たか」


ヴィラが腕を組んだまま言う。

他の面々も秋真が来た事にそれぞれ声をかける。


「おせーぞ!」

「貴様!何時間待ったと思ってる!!」

「ボス、早くして!大統領がめんどくさい!」

「ちょっちょっと!ナーシャ、仮にも世界の代表だよ?!私!」

「秋真!久しぶり!僕はこの時をどんなに待ったか!」


面々がガヤガヤとし出す。それをヴィラが大きく手を叩いて静める。


「はい、はい、席について下さい。議題を始めますよ」


各々、端で存在感を無くした円卓机の椅子に座り始める。

そして皆が席に着き、気を引き締めると大統領が立ち上がり、円卓机を順々に見ながら話始める。


「『番犬ケロベロス』、『戦乙女ヴァルキュリア』、『聖騎士デュランダル』、『科学者マジシャン』『拷問官トーメンター』、『参謀スキーマ』、『審判ジャッチ』、『監獄アルカトラズ』…全員、揃っているね。では、『裏』の会議を始めようか」


最後、大統領は口を閉じるといたずらな笑みを浮かべた。

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