第35話
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「そういうことか。『死神』が欲しかったのはこっちの如月 響だったのね…。私の仕事はここまでね…後は任せます。我が''K''…」
「タイムショック…」
ー3:49ー
場所は変わって下水を制御する場所。
「そんな、重たいままじゃ集めづらいでしょう。もっと軽くしてあげますよ。まぁ〜その後、動けたら奇跡ですが」
「私の血…集めn…」
▽▽▽
「タイムストップ」
「aければ…私の血…集め…な…け…れ…ば…」
「…気絶したか…まぁ、いいだろう。今、意識があり自我が壊れていては意味がない。さて…ここで君の出番だ」
『♢の''K''』と同じ顔、同じ服を着ていた人物が止まった世界で怯えていた。
「ひぃぃ!ま、待って下さい!!いくら、私の能力が骨格を変える能力だとはいえ、ま、まだ私の使い道は多忙にあるはずです!ですから!「すまないな。お前の能力は『過去』においていろいろと使い切っている。つまり、もう必要ないのだ。それに俺も能力の代償がデカイのでな」
「そ、そんな……。…チッ…な、なら今すぐ、顔を…「タイムロック…」
もう一人の『♢の''K''』が不自然に止まる。
「な?!か、身体が…」
「あまり、俺に能力を使わせるな…」
「?!な、キ、''K''!!ど、どうか、お慈悲を!」
'K''と呼ばれた男は腕が切断されている『♢の''K''』を担ぐと慈悲の眼を向けるもう一人の『♢の''K''』に近づく。
そして、腰に下げていたサバイバルナイフでもう一人の『♢の''K''』の右腕を切り落とす。
ドサッ。
「あ、あぁぁぁあ!俺の右腕がぁ!!」
「安心しろ。タイムロックがかかっている間は痛みはない」
「''K''!!」
「謝罪はしたはずだ。慈悲は問わない。だが、お前という存在は俺の時間に刻まれた……。俺はお前の怨みをいつでも待っているぞ。お前にはその資格があるのだからな…」
「な、ま、待ってk「タイムショック」
▽▽▽
ゴロゴロ…コツン。
『♢の''K''』の頭は転がって壁にぶつかって止まった。
秋真は短槍についた血を払った。
橋の下にある排水路には赤い液体が橋に横たわっている胴体から流れていた。
「逆に、もっと血が出ちゃいましたね…。でもまぁ〜その頭を使って首ら出ている血ぐらいは塗ってあげますよ」
「主殿。今日は容赦なかったのぅ。ワシも昔を思い出す」
秋真が悲しく微笑む。その微笑えみの意味を知る妖怪達はただ秋真の言葉を待った。
「今回は特別です。これは弔いの殺しです。ジョエルもこれで納得してくれるなら幸いです」
秋真は天を見る。
ジョエル、こんな弔いは望んでないかもしれませんが僕自身が許せなかった。だから、今回は大目に見てくれるとありがたいです…。
秋真は前を向く。
「さて、じゃあ〜頭を持って、次はナーシャを助けてからぬま達の所に行きます…か……」
ドサッ。
いきなり、秋真が倒れる。
「!主殿!」
「主!」
たまも、ライゴウがかがんで秋真の顔を見る。
「ちょっと、''霊力''…使いすぎた…みたい…です…」
「主殿!」
「くっ!我ら妖怪を4人も出して尚且つ、あれを使って立っていた方が奇跡か…。たまも嬢、どうやらここは私が身を引いた方がよさそうですな」
「すまぬがたのむ」
「はっ了解しました。主は頼みましたぞ」
「わかっておる主殿は誰にも触らせん!」
「フッ。頼もしい限りです」
そういってライゴウは自身の姿を消し、陰へと後退した。
「主殿…すまぬ…また無理をさせてしまった」
たまもが秋真の頭を膝の上に置いて髪を掻き分けながら呟いた。
秋真は熟睡している。
「''あの時''は夏凜を止めるため、とはいえ、主殿には後遺症を残してしまった。我らの責任じゃ…本当にすまぬ」
たまもは涙を流しながら秋真の顔に自身の顔を近づけた。そして唇と唇が合わさる。
ー3:55ー
下水処理場地下。
『霊能力者』VS『超能力者』
WINNERー『霊能力者』。←「ここは違うな」
ー4:10ー
胴体だけが残っている空間に見知らぬ声が響く。
そして、次に空中から誰かが、いきなり落ちてきた。一人は着地に成功。もう一人は失敗していた。
「がっ……はぁ、はぁ、あ、ありがとうございます…『♤の''K''』」
落ちて来たのは片腕を無くして止血をした『♢の''K''』だった。
「礼にはおよばん。俺はまだ貴様に死なれては困るから時間をいじったに過ぎない。後は時を待ち、彼女が目覚めるのを待つ…」
そう言って『♤の''K''』」は手すりに軽く腰掛け目を閉じる。
『♢の''K''』は片腕を抑えながら立ち上がり、手すりを叩きつける。
音が反響し、『♢の''K''』が叩きつけた場所は拳の形に凹んでいた。
「東山 秋真…貴様は必ず、殺す」
◆◆◆
ー4:56ー
地下下水処理場、集会広場。
「響!」
奏が『♢の''Q''』の様子の変化に違和感を持ち、足を踏み出そうとする。
「!!奏さん!」
秋真が奏を抱きしめ、斜めに飛び引く。
ザシュ……
そして、奏が足を踏み出そうとした地面には綺麗な切れ込みがあった。だが、切れ込みは地面だけでなく壁まで切っており途中にあるコンクリートの太い柱も軽々、切っていた。
「チッ、厄介ね」
「さっきとは比べようのない威力よ、これ」
「だ、大丈夫か!アキ」
「ええ…何とか…。奏さん、怪我は?」
「……」
「奏さん?」
秋真が奏の肩を揺する。
「あ…ああ…。まさか、響がためらいもなく攻撃するなんて…」
「周りの水を集めて、あの槍を作り上げてから如月さんの『霊力』は変質しています」
「変質?」
奏が秋真の手を借りて立ち上がると問う。
だが、ここで違う人物が秋真に聞く。
「変質している?まさか、彼女は『霊力』ではなく『妖力』ってこと?」
冬花は札を右手の指の間に四枚挟んで戦闘態勢のまま秋真に聞く。だが、目は『♢の''Q''』を捉えている。と、いうより離せないでいる。
それは他の四人も同じであり、各々、戦闘態勢を取っていた。
「違います。僕の『桔梗眼』から見られるのはもっと強力な『力』です。」
ここで対峙している『♢の''Q''』から機械的な声が言葉を発する。
秋真達は未知の攻撃に備えて深く構える。
「脳の電気信号、及び感情データから排除の対象を選別………選別完了。排除の対象…すべて」
「?!」
「!!」
「響!」
「な、なにを…「冬花、後方で『雷術』の札、三枚!ナーシャ、中間距離を保ちつつ砂鉄、に電気を織り交ぜた状態で待機!!そして、蓮くん!奏さん!近接戦闘で如月さんを止めます!行きますよ」
四人が呆然としている中、秋真は走りながら指示を出す。
その指示を聞いた四人はすぐに理解して行動に移る。
冬花は今の位置から札を『♢の''Q''』の頭上目掛けて投げ、印を組む。
ナーシャはある一定の距離に来ると右手を地面に付けて能力を発動させる。
さすが、ボスね。あの短時間で有効な戦闘状況を作り上げて尚且つ如月さんの攻撃の無力化…。さすが、何人もの犯罪者を相手にしているだけあるわね。
「北川さんわかってるわね?」
「…あの糞虫…命令だけは相変わらず的確ね。ほんと、ムカつくほどに」
『♢の''Q''』が三叉の戟を一回地面に突き刺すと『♢の''Q''』を中心に水の渦が出来上がり、次第に大きくなり秋真、奏、蓮を襲おうとする
「うそ!あんな事もできるの?!北川さん、予定変更、その札の目標を私にして頂戴!」
冬花が燻しげな顔をする。
「…どうなっても知らないわよ」
冬花が印を組み直す。
「今よ!!」
ナーシャが地面から思い切り右手を離す。それと同時に冬花の札から雷がナーシャ目掛けて落ちる。
「いい電気ね」
「お褒めの言葉、ありがとう」
「この雷と私の電気を織り交ぜればかなりの砂鉄が取り出せる!!睦月くん!後はお願いね!」
「え?!」
そして、ナーシャは札の雷をあびながら再度、右手を地面に叩きつけた。
すると、地面が波みたいになり、それは前線の三人に向かっていた。
「ちょ、ちょっと、なんか地面がうねってるんだけど!!」
「渦と地面の盛ったところが、ぶつかりそうな位置で地面を破壊しなさい!」
「んな、むちゃくちゃな!」
「蓮!やって見せなさい!貴方はこの私が雇った下僕よ!できないなんて許さないわよ!」
「わかりました!アキ、如月先生、少し下がってくれ!」
秋真と奏が後方に飛び引く。
蓮よ、俺の力を使うか?
「いや、今回は俺一人で大丈夫だ」
そうか。いざとなったら俺が手を貸す。
「俺の主がそんな消極的でどうすんだよ!オラッ」
蓮は真っ黒に変色した素手で砂鉄が収まっている地面の波を砕く。
すると、殴った場所から電気を帯びた大量の砂鉄が漏れ、水の渦とぶつかる。
大量の砂鉄と水の渦がぶつかっている後ろで秋真と奏が行動を起こす。
「今だ、アキ!」
「大分、作戦と違いますが、まぁいいでしょう。奏さん!!」
「了解した!!」
秋真が前を走り、奏が腰を低くして秋真に向かって駆け出す。
そして秋真に追いつくとそのまま、秋真の短槍に片足を乗せる。秋真はタイミングよく短槍を振り上げて奏を渦と砂鉄の上に放り投げる。
「すまない、響。私はお前を守るためにお前の心の闇を見つけ出せる事が出来なかった…だけど、これからは私達、姉妹で分かち合って行こう!そして、その目標のためにお前をおかしくした、その三叉の戟を破壊する!」
奏が渦と砂鉄の衝突を飛び越え、落下しながら刀を上段で構えて三叉の戟を目掛けて刀を振り下ろした。
渦が消える。
そして、響が握っていた三叉の戟からピキピキと音が漏れ、次の瞬間、粉々に砕けた。
如月 響がゆっくり瞼を閉じて倒れる。
「響…」
奏が倒れた響を見て安心した瞬間、涙が溢れた。
だが、まだ泣いていられない。
奏は涙を拭うって響を連れて行こうとした。だが、そこには何もなかった。
「!!!響!」
奏が首、体を回して辺りを確認する。だが、何処にもいない。
いきなり、上から声が響く。
「『♧の''J''』いや、如月 奏。悪いがお前の妹は今しばらく組織が預からせていただく」
皆が首を上げる。そこには…
「な?!」
「あいつは、『♢の''K''』!!なぜ、生きているの?!首は確かにあいつの顔だったのに?!」
そう、そこには死んだはずの『♢の''K''』!と短髪でガタイがいい男が響をお姫様抱っこをして最初の高台のところにいた。
次の話で教育 指導 編は終了です。
新しい章ではすこし、アメリカ本土の話も織り交ぜたいと思っています。
楽しみでも楽しみでなくてもお待ち下さい!!(^○^)




