第31話
―4:00―
場面はナーシャと''Q''達に戻る。
「あ!戻った…先生、戻ったぜ。いつまでいじけてんだよ。おい、作者!お前のおかげでこっちも戦闘中断せざる得なくなるし、どうしてくれんだよ!!あの後、先生すぐ目に涙貯めて泣き出したんだぞ!敵ながらなぐさめちゃったじゃねーか!」
………(汗)
………(汗)
「ん、なんだよ。何々、……ってあたしから言うのかよ?!自分で言えよ!ん?言えないから頼んでいる。…チッ…わかったよ。」
ポンポン
肩を叩く。
「ひくっ。ひくっ。うぅぅ…(泣)」
(汗)
「先生、作者が…その〜意地張ってごめん。だってそれで悪口言ってごめん。本当はめちゃくちゃ綺麗で自分も参加できるなら彼氏として参加したいってさ」
「ほんと…?」
/// ///(照)
「あ、え〜っと本当、本当だってさ」
「ありがと。/// ///私も言い過ぎたわ。ごめなさい」
「いいよ。だってさ」
「優しいのね///…でもね、最後の一言…………ごめんなさい、私、年下には興味ないから。作者、私より年下でしょ?だからごめんね。せいぜい弟ってところなの。気持ちは嬉しいわボス以上に。ありがと///」
∑(゜Д゜)!!!
「え?!∑(゜Д゜)…って、あたしまで作者と同じ顔しちゃったじゃねーか!つーか、場面的にハッピーエンドだろ!これ!」
「そうなったら闘いづらくなる」
『♤の''Q''』が言う。
「確かにそれはそうだけど!!あーもう、わけわからん!知らん!もうあたしは作者の代弁なんてやらねぇかんな!いいな作者!」
( ̄^ ̄)ゞ
「というか、作者自ら付けた設定だから特に気にしてないってさ」
『♤の''Q''』が言う。
「設定とかー言うなー!!!」
『♢の''Q''』は上を向いて天に言葉を投げた。
そして、言葉がやまびことなって反響して小さくなると、ある一箇所の管から足音が聞こえて来た。
「「「!!!」」」
足音は次第に大きくなった。しかしどうだろう、耳を澄ますと足音とともに水滴が地面に落ちる音が聞こえる。
三人は音がする、ある一箇所の管に視線を向ける。彼女らの顔には先ほどまであった、ふざけた様子はすでに無かった。
視線を向けているといきなり何か、飛んで来た。それはサッカーボールの大きさぐらいで周りに水滴を飛ばしながらナーシャと''Q''達の方へ飛んで来ている。
ナーシャ、''Q''達の前で落ちるとそのままバウンドして『♢の''Q''』の足元で止まった。
『♢の''Q''』は足元に転がって来た物を見る。
「!!……うっ!…」
口を抑えて後退。そのまま、ナーシャ達に背中を向けてしゃがむ。
次にナーシャ、『♤の''Q''』が赤い液体に塗られて転がって来た者を見る。
「「!!」」
そして、足音が反響している方から見知った声が聞こえて来た。
「すみません、ナーシャ。つい、勢いで殺しちゃいました」
足音の持ち主は右半身に軽く返り血を浴びた秋真であった。
ナーシャはそこに転がっている物…否、者だった頭を見てため息を漏らす。
「はぁ〜。ボス、やらかしたわね。私は…私達『番犬』隊は確かにボスの配下の者よ。それにボスには独断でジャッジの権限もある。でも、今回の私の目的は捕獲と情報収集…。ボス、知ってたわよね〜」
「フッ。さ、さっぱりわかりませんね。全くななな、何のこ、事だが」
秋真の顔から汗がだだ漏れになる。
「ボス、休暇を返上して始末書、書いてね(ニコッ)」
「くっ!始末書を書くのは慣れていますが、自分のを書く事になるとは!」
次に秋真はその場で四つん這いになった。しかも、グチグチと文句を垂れている。
と、いきなり『♤の''Q''』が『♢の''Q''』を担いで大きく後退した。
「大丈夫?」
「ああ、悪りぃ。もう大丈夫だ」
「大丈夫なら立って。ひが…ターゲットは思った以上に危険。」
「ああ、今ので分かった。あいつは人としてやっちゃいけない事をやりやがだ」
『♢の''Q''』はゆっくりと立ち上がり秋真を睨みつけた。
秋真は四つん這いの状態から立ち上がり秋真もまた『♢の''Q''』を睨みつけた。
「それは貴方達に当てはまる事だと思いますが?貴方達、『ネイティブ・ペヨーテ』の活動内容は我が世界政府も把握してますよ?」
秋真が言う。しかし、ここで、『♤の''Q''』が思考を180度変えたセリフを言う。
「お前達、政府は表面しか見えていない。厚く張られた氷は中心に近づくにつれて真の暗闇を見る事ができる。しかし、''表面''にいるお前達と''中心''にいる私達では明暗の差は歴然だ」
ナーシャが腕を組んで質問を『♤の''Q''』に投げかける。
「ごめんなさい。、私には貴方が何を言いたいのかわからないわ」
「わかりやすく言おう。つまり、私達に当てられている、その情報は真実なのかな?その情報が何処ら来て何処で信用した?君なら気付いているんじゃないか?東山 秋真…いや、六十二代目継承者」
「?!」
「チッ、何だよ。六十二代目継承者って。てか、何であんたがあの偽善者の事そこまで知ってんだよ?」
『♢の''Q''』は隣にいる『♤の''Q''』を呆れ顔で見る。しかし、『♤の''Q''』はフードを頭から被っているため口元しか見えない。
だが、その口が釣りあがっている事から笑っている事が明らかだ。
「それはあの独立国家、『水上都市''京の都''』の者からの情報だから。ほぼ確実だろう」
「?!!」
「……」
秋真はここで初めて驚きの顔をした。
ナーシャは隣にいる秋真を横目で見る。
「そう、彼は六十二代目継承者…「話はもういいわ。それより、そこの頭しかない奴が死んじゃった今、貴方から情報収集させて貰うわ」
ナーシャはわざと話を被らせて話す。そしてそのまま戦闘態勢に入った。
それを見て『♤の''Q''』も戦闘態勢を取り言う。
「お前は聞くがないらしいな。じゃあ、二回戦始めるか。『♢の''K』はくたばったが、問題ない。行けるか、『♢の''Q''』?」
「誰に向かって言ってんだよ?余裕だ。あの偽善者はあたしがヤる」
『♢の''Q''』は今だ惚けている、秋真を見て水を右手に集め始めた。
ナーシャは秋真に敵を見据えながら小声で呼びかける。
「ボス、ボス、ボス!しっかりして!」
「!あ、ああ…はい…ふー。僕としたことがあのフードの女性の双子山を見て意識がなくなっていました。でも、仕方がない…なんせ今、ここには金髪ダブルボムとダブルウォーターメロンそして双子山があるんですよ?!しかも男性は僕一人…まさにハーレム!よし!となれば、まずはどのOPPAIからいただきましょうか……ブツブツ…」
ナーシャはジト目で秋真を見て呟く。
「完全にさっきの話題で動揺していた癖に…このそこ無しの変態」
呟いたため、もちろん秋真に聞こえるはずがなく、その秋真は自身の変態自論を広げていた。そして、最後に息を吸ってフードを頭から被っている『♤の''Q''』に指を指して叫ぶ。
「まずは貴方の双子山をいただきます!!」
と秋真が宣言したと同時に『♢の''Q''』、『♤の''Q''』、ナーシャがそれぞれ言う。
「だまれ!変態偽善者!」
「死ね、変態」
「イケメンだけど変態!」
「ナーシャ、それ褒めてるんですか?!罵倒してるんですか?!どっち?!」
「両方よ」
「だから、どっち?!」
「それよりもボスは奏をお願い」
「は、話を流された…」
秋真がまたもや四つん這いになって項垂れた。
「あの二人は私が相手するわ。今のボスはあの頭しかない奴と闘って『霊力』あまりないんでしょう?」
「…………」
秋真は四つん這いの状態でナーシャに質問をする。顔は下を向いていて伺えない。
「行けますか?」
秋真の質問にナーシャはニコッと笑って言う。
「私はSSサイキッカーであり『番犬』隊の隊長よ?余裕よ」
「そうですか…そうですね…そうじゃなきゃ、隊長に任命した僕の目が節穴です。……それじゃあ…行きます!!後は任せます!」
「りょーかい」
秋真はそう言うと四つん這いの状態からいきなりクラッチスタートの要領で走り出した。
「チッ!姉貴の所か!?行かせるか!!」
『♢の''Q''』、『♤の''Q''』は秋真の前に立ちはだかるために秋真の方へ駆け出そうとしていた。
しかし、それよりも速くナーシャが一瞬で''Q''達の前に対峙した。ナーシャが通ってきた道には煙が少量上がり、電気が放電していた。
「「!!!」」
「悪いけどもう一度、私が相手よ。今度は手加減なし、でね」
ナーシャは右手から電気を出しながら言った。それを見て『♢の''Q''』が冷や汗を出しながら言った。
「そうか。あんたがあの『雷の姫騎士』か…」
「そう。私が『雷の姫騎士』。まぁ最近はあまり聞かなくなったけど…でも、その名前の由来の一つが私の超能力…『雷装速戟』よ。話は終わり。それじゃあ今から響さん、貴方には悪さをしたから教育指導よ」
―4:15―
下水処理場地下
『教師』VS『ヤンキー』、『フード女』
再戦




