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能力者VS能力者~autumu story~   作者: 黒神 妄者尾
第2章 教育指導 編
25/63

第25話

先週は投稿できず、すみませんでした。

たびたび今回のように遅れてしまう可能がでてきますがなるべく一週間に一本は投稿して行きたいと思いますのでこれからもよろしくお願いします。m(_ _)m

ご意見ご感想お待ちしてます

食事が終わり、場所は変わって左側のテーブルから右側のソファに移動。

そしてソファはL字になっており、長い方に奏とナーシャ。短い方が秋真一人で座っている。


「奏、お願い。話して」

「いや…でも…」


ナーシャは真っ直ぐ奏の目を見て言う。しかし奏は食事の時と同じで話すことに戸惑いがあり、なかなか話さない。

秋真は特にする事がなく、無言(・・)でテーブルの上にあった雑誌に目を落としていた。

ナーシャがチラリと秋真を見る。


……やっぱり、変わらないわね…何も…。


「リアナ…すまない。やっぱり…」


奏が膝下で拳を強く握り過ぎて震えている。

ナーシャは奏に目線を戻してそれに気づく。


「……そう。…わかったわ。貴方がそこまで頑なに話さないのら私も深追いはしないわ」

「すまない、ありがとう。だが、私を捕まえるならせめて響だけには真実を隠してくれないか?」

「……」

「まだ、具体的な証拠がないからそれは出来ないわ」


嘘だ。具体的な証拠ならある。"奏個人"ではなく"組織"のが。

現在、ナーシャ達が掴んでいる証拠は人身売買の密約、人体実験後の肉片(ざんぱん)、肉体改造の失敗、などの情報を掴んでいる。

これだけでも十分な証拠になる。だが、ナーシャは奏に嘘を吐いた。

奏は頭の片隅にある、予感(・・)をいだきながら質問をする。


「しかし、私は現に東山を襲った。これは具体的な証拠になるんじゃないか?」


秋真が雑誌から顔を少し上げ、二人にバレないように目を交互に走らせた。

ナーシャが不適に口元を上げる。


「いいえ、ならないわ。だって、あれは"知り合い同士の喧嘩"を止めただけですもの」


言い訳に無理がある。だが、秋真も奏も特に不信を抱かない。

なぜなら…


「それに今、喋ったことを聞いて奏はどう、行動をとってくれるのか、確かめているのよ。今もこの後も…」

「……」

「…はっきり言ったらどうですか?ナーシャ。『手綱を繋いだ犬が、泳がしてやるからさっさと敵の場所まで案内しろ』って。如月先生も気づいていますよ」

「………」


奏が眉を寄せナーシャを睨む。

そう。ナーシャは奏を(エサ)にして組織に近づこうとしていたのだ。



「ボス、それは違うわ。私は本心で奏を救いたいと思っているの。だからそのためには今掴んでいる手札を如何いかに有効に使うか模索した結果、これが有力な切り札だったから使いたいの。別に泳がすとかではなくてただ使える物を使うだけの話よ?だってそれが確実でしょ?それよりも私はこのことにボスが口を挟むなんて驚きよ。また何時もみたいに我関せずを通すと思っていたのに。なんせボスは自分本意で動く人だから以外ね」


確かに確実である。しかし、これが救いたい人に言う言葉だろうか?少なくともこの助け方はズレている。本来ならどの物語もこういうキャラは正道をひたすら突き進み、勝利を手にするのが本筋だ。

だが、このナーシャ・イユーリは救いたい人…属にヒロインとしよう。その人を庇うのではなく、敵の中心に戻そうとしているのだ。


根本的にズレていて偽善ですね…。僕はナーシャこそが偽善者だと思いますがね…。

いや、違いますか。ナーシャは昔、僕がやっていた事を参考にしてやっていただけか…。

フッ。となると、僕はたまもが言った通り『偽善者』なのかもしれませんね。


秋真は過去の記憶を辿りそう思った。

そして口を開く。


「僕はただ担任である如月先生には日頃の恩があるので教えたまでですよ。他意はありません」

「東山…」


奏が苦しそうな顔で呟く。


「すまない。私は…私は…お前を殺そうとした。すまない」

「別に気にしてません。それに先生には恩がある。もし殺されているならそれなりの理由があったはずです。さっきは理由もわからず攻撃されたので抵抗しましたが理由を話してくれれば喜んでこの命をあげますよ」

「ボス、それは私が許さないわ」


ナーシャが秋真を睨みながら言う。

だが、奏が間いれず話始める。秋真を見て。願う様に喋る。


「いや、私はもうお前を殺したくない。だから…だから、命を軽く扱うな。お願いだ…」

「!!!!」

「!!」


秋真が目を見開く。


「か、奏…今のセリフ…」

「え?なんか言ったか?」

「あ、ううん。な、なんでもないわ」


ナーシャが呟き、慌て首を振る。

この時二人にはフラッシュバックが起き、ある人物が蘇っていた。

秋真とナーシャにとって大切な存在が…。

しかし、秋真はさらにもう一人の人物がフラッシュバックで蘇り呟く。どうやら秋真はこちらの方が印象が強かったらしい。


「かりん…」

「え?ボス?」

「かりん?」


二人が秋真を見る。秋真は奏を凝視していたが二人が見てきたので誤魔化す。


「あ、いえ、なんでもありません。僕の勘違いでした。気にしないでください」

「ボス、それは気にしてと言っているものよ?」


ナーシャがジト目で秋真に言う。

しかし秋真は落ち着きを取り戻してからナーシャをおちょくる。


「フッ。ナーシャ、嫉妬ですか?」ニヤニヤ

「ごめんなさい。それは死んでもないから。それより気にしてあげるからしゃべりなさいよ、ボス?」


あっさり切り捨てられる。

秋真苦虫を潰した顔になる。

奏もまんざらでもなく聞きたそうだ。


「う……あ!そうだ!僕、これからたまも達と寝なくちゃいけないのでこれで失礼します」

「あ、ボス!」

「な!東山!話はまだ終わってないぞ!」

「僕はもともと、関わる気はゼロなのでこれで!」


言うや否や秋真はリビングから飛び出し廊下にある四つある扉の1番手前に入った。

と思いきやとびらがまた開く。


「あ、そうそう、もし泊まっていくんでしたら僕の隣りの部屋で寝て下さい。如月先生が寝てる間に布団二つ用意したので。あとシャワーも勝ってに使って大丈夫ですので。ではお休みなさい」


リビングが静まり変える。


「はぁ〜台無しね。仕方ない、奏、これから…」


ナーシャが溜息を吐き、陰気臭い雰囲気を破るために奏とお酒に華を咲かそうと提案を出そうとした時、奏がいきなり立ち上がる。


「ど、どうしたの?」


ナーシャが驚きながら聞く。奏は下を向いて顔が髪で隠れていて表情が見えない。


「リ、リアナ…。私は食事の前ベッドで寝ていたんだ」

「?ええ…知ってるわ」


いきなり何を話始めるんだろうとナーシャは思った。

そして、奏はよく見ると全身が震えていた。


「そ、それで私はベッドから出た後一番手前からリビングに入ったんだ…つ、つまり…つまり…私は…」


ここでナーシャが気づく。


「あ〜あ。ボスのベッドで寝てた事を今知ったのね」

「!!!/// /// う…///」

「もしかして、ここがボスのマンションって事も今、気づいた?」

「///コクン」

「ちなみに料理もボスの手作りよ」

「///!!!プシュー!」

「あらら…」


奏の頭から湯気が上がる。

ナーシャは奏を見ながら思う。


もう…これから飲もうと思っていたのにかなり出来上がっているじゃない。

でも…これは追求したらいろいろと面白い事、聞けそうね。占めたわ。

ま、酒は絶対飲むけど。


「ふふっ奏がそこまで照れるなんて初めて見たわ」

「な!し、仕方ないだろう!だって、わ、私は生徒である東山のベッドでないte……ごにょごにょ…」

「え〜何よ〜言いなさいよ〜」

「だ、誰が言うか!あんな恥ずかしい事!」


奏が顔を赤くして墓穴を掘る。

ナーシャは口コミに手を当てワザと驚いて墓穴を掘り返す。


「え?!何々、まさか!ボスのベッドであんな事や一人で大人の遊びや玩具を使って?!

まさか!…きゃー♪(≧∇≦)奏ってそうだったの?!年下が好みだったの?!」

「な!///ぜ、全然違う!何、言ってるんだあんたは!……まぁ、有りかなと、おもった事はあるが…」


ナーシャの目が光る!

奏は赤い顔のままで苦い顔をする。


「え!?まさか本当にそんな事あったの?!」

「う…」

「きゃー\(//∇//)\愛ね!よし!今日は飲むわよ!いいわね奏!」


ナーシャの興奮が限界点に達したようだ。

奏は諦めざるしかなかった。


「はぁ〜もうとことん付き合おう…」




◆◆◆


一方、自室に入った秋真は…


「ふふふ。この日頃使っているベッドが今日だけ秘密の花園に見えます」

「主殿、この後の主殿の行動でどうなるかわかっておろうな?」

「フッ、たまも。何を言っているんですか。ちゃんとわかってますよ」ニヤッ

「あ、主殿〜///」

「レッツ、如月先生の温もりへダーイブ\(^o^)/」

ブチッ。

「くんか、くんか。大分時間が経っていますが匂いは完璧…ん?…枕に所々、濡れている所が…」

ブチッブチッ!

「主殿、ご覚悟。ライゴウ燃やせ!」

ボッ。

「あ、熱!ってベッドがー!ちょっと爺さん!何してるんですか!」

「これは主、大変失礼しました。しかし、たまも嬢の命令ゆえ、お許しを」

「うむ。よくやったライゴウよ」

「はっありがたきお言葉。では私はまだ本編の出番はまだゆえ、これにて失礼します」

「たまもーなんて残忍な事を!」

「ふん。主殿が悪いのじゃ!ワシが目の前にいるというのにたかが小娘の臭いに騙されおって!」

「全く、たまもは本当にツンツンデレですね。ベッドが燃えてしまったなら仕方がありません。たまも、今日はたまもの尻尾を枕にさせて貰えませんか?」

「///ふん///あ、主殿がどうしてもと言うならやってやらんでもない」

「そうですか。じゃ、一緒に寝ますか?」

「///!!!し、仕方ないのぅ。一緒に寝てやるかのぅ」

「ありがとうございます」

「ふん///」

「じゃあ、お休み。たまも」

「お休みじゃ。主殿///」



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