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能力者VS能力者~autumu story~   作者: 黒神 妄者尾
第2章 教育指導 編
14/63

第14話

第二章です。

今回も変態全開で行きます‼

感想、ご意見お待ちしておりますm(_ _)m

米界暦 042年 5月6日。

季節は春の彩りを残しつつ、夏の先駆けを見せていた。気温はもう夏。

そんな中、金髪ツインテールの如月きさらぎ ひびきは学園に設けらた、中庭の木陰で涼んでいた。

だが、暑さとある人物の所為で若干イライラしている。


「チッ…あっち〜」


つうか、あの『妖怪』との戦闘から二週間…あの変態、まだ学園に来てないってどういう事だよ?!今の医療技術なら2日もあれば完治するはずだろ…。それなのにまだ来てないって…とりあえず、今日もあのクラス、Eクラスにツラだけ出すか。


響が歩みを始めたところで学園の授業終了のチャイムが鳴った。


◆◆◆



今の『超能力』の全学園には資材や施設、生活環境が完璧に備わっている。

例えば、園内の廊下、階段は半分が歩道、半分がエスカレーターになっている。教室付近や昇降口などには危険があると見なされ、エスカレーターは設置されていない。他にも突発的に発生する自然現象、津波、地震、落雷、サイクロン、洪水、猛暑、極寒、吹雪、オーロラなどと言った現象が今の世の中で一ヶ月に二回ぐらいのペースでランダムに発生する。これを最小限に抑える為に都市の外周には防護壁と表した壁が地面から出現する。壁は80メートルはあり、更にこの際に一般市民は地下シェルターに避難する事になる。都市外に家を構える者はその家の無事を祈りつつ、都市外に設置された定期ポイントシェルターに避難する。

他にも暦が変わる前にはあったとされる、飛行機、ジェット機といった物は現代では存在しない。では、どうやって米国、英国、他国、他都市に渡るのか。それは地下、海底に履い巡っているリニアモーターのみの移動になる。これはあらゆる国、地域に履い巡っており、国の間を行く際にはこれを使用する。ちなみにその国に入る際は車内に設置されている身分証認システムが発動し、O.V.R.Sに備わっている身分証コードが自動的に読み取られる。

さらに、今の世界大陸は昔、『トルマリンΩ』が発掘される前に比べて大いに地形が変わっている。現代では海面上昇に伴い、もともと小さかった島、孤島は海の中に眠り、島国とされるJAPANでも第三次世界大戦前の『日本』と呼ばれた国の経済、貿易の中心都市、『東京』は海の中で過去の建造物と共に沈んでいる。他にも『大阪』、『沖縄』、『青森』、…etc…海に面した県は存在しない。北海道は昔の大きさは無く、今は英国人の植民地になっている。

話が大分、逸れてしまったがこれが『この世界』の日常なのである。そして、話を戻して今の中心都市、昔の言い方なら『長野県』…ここの学園の話に戻る。


◆◆◆


「ふぅ。やっぱ、園内は涼しな…」


響は廊下に設置されたエスカレーターの上で冷房の効いた、学園内を移動していた。目的地は変態のクラス…Eクラス。


「あいつ…」


響はEクラスに着くまでぼんやりと窓の外に視線をやっていた、頭の中ではあの二週間前の『鬼』と呼ばれる『妖怪』と『妖怪』の代弁者、『霊能力者』…であるあの変態との戦闘がリフレインしていた。二週間も経っているのに今だに鮮明に映し出されるビジョン。だが響の中でもっとも印象が強かったのはあの変態と同じ『霊能力者』である、北川きたがわ 冬花とうかという名の黒髪ショートヘアの女性との最後の会話…

〈そういえば"あの人"が〈たまには会いに来てと伝えて〉って言われたから、ちゃんと伝えたわよ。……というより貴方、…『あれから』一度も会ってないの?〉



「『あれから』…か。あいつもあいつで過去に何かあったって感じだな。''あの人''って誰だ…あいつにとって…いったい…」

「ん?響」


不意に前の方から自分の名を呼ぶ声が聞こえ、顔を窓の外から向き直った。


「あ、姉貴…」


エスカレーターの終わりで響は姉である如月きさらぎ かなでと遭遇。


「響、お前五時限目の授業なぜ出なかった?リリス先生から報告があったぞ」

「…悪い…」

「悪いって…お前、なぜ、何時もリリス先生の授業だけサボるんだ?理由を教えてくれないか?響」


奏は響を心配な眼差しで見ていた。対する響は顔を会わせようとしなかった。


「次からは真面目に出るよ。じゃ、じゃあ、

アタシ用事があるから…」

「ひ、響!」


響はそのまま姉である奏から逃げるようにその場を後にした。


◆◆◆


くそ!なんで、アタシは姉貴を前にするとあんな態度になっちまうんだよ!クッソー!あ、あやまんなきゃな…で、でもこれで拒否られたら…あー‼ダメだ‼顔、合わせられねぇーよ…


響が自問自答している内にエスカレーターは終わり、二年Eクラスの前に来ていた。響はとりあえず、姉のことは置いといて、目の前のことに集中した。


と、とりあえず姉貴のことは帰ってから謝ろう。…できたらだけど…。


ちなみに響は奏と先ほどのやり取りは日頃あり、その度に謝ろうとしたが、逃げ腰になりうやむやにしていた。奏はそんな響に責める様子はなく、ただただ注意をするぐらいだった。


「おい‼東山はいるか?」


そして響はさっきまでの弱々しい態度はなくドスの効いた声と共にEクラスの後ろにある扉を開けた。Eクラスの方々は驚きと各々、口を震えながら動かし目を見開いていた。


「ま、また?!」

「あの変態‼なにやったのよ‼」

「つーか、SSダブルサイキッカーの如月きさらぎ ひびきが何回も来るなんて、あいつマジでなにやったんだよ‼」

「いつも、睨んでるからぜってぇーられるぜ、あの変態…」

「さ、さすがヤ、ヤンキー…」

「あぁん?!」


響は外野の声にイライラして睨んでやると怯えた声で余計うるさくなった。


「「「ひぃぃい!」」」

「「「きゃあぁぁあ」」」

「うるせっな‼ちょっと黙れや‼コラァア‼」


シーーーーン

響が怒鳴るとEクラスの方々はまた目を見開き固まった。

そんな静まり返った時、教室の前の方の扉が開き一人の男子生徒が入って来た。


「はぁ〜あの変態ナルシスト、所構わず口説きやがって…今日は保健の先生かよ…って…あれ…どうしたのみんな」


響は前の扉から入って来たこの男子生徒を知っている。名は睦月むつき れん。父親は12人しかいないSSダブルサイキッカーの一人、睦月むつき げん。響はこの睦月 弦とは一、二回、模擬戦をしたことがあった。結果は惨敗。そしてその試合を遠くで見ていた蓮が響には強く印象に残っていた。


「おい、睦月!あの変態今日は来てんのか?」

「ん?おぉ!如月さんじゃないですか。どうしたんですか?あの変態ならやっと学園に来たと思ったら実技の授業で怪我したんで今は保健室ですよ(苦笑)」


響が荒い態度で接しても蓮は他のクラスの奴らと違い素で対応していた。響も何度かこのクラスに来ているがまともに話せるのは蓮ぐらいしかいないと思っていた。


「そうか…悪りぃーな。助かる」

「いやいや、別にいいですよ。それより、これからあいつに会いに行くなら、これお願いします」

「べ、別に会いに行くわけじゃねーよ!ってなんだよこれ…」


蓮はしゃべり終わったとともに響にある物を投げ渡した。


「見ての通り、制服ですよ」

「そりゃあ、見りゃわかる……てか、これあいつのか?」


響が制服を前に上げて投げた本人に目を向けた。そこには親指を立て、GOODの形を作り無駄に歯がキラキラしたイケメンフェイスがあった。周りの女子達はトロけた顔をする者やカメラのシャッターを切る者もいた。

響は特に蓮には恋愛感情という物がなかった為、普通にスルーした。


「はぁ〜まあいいか、これあいつに渡せばいいんだな?」

「はい、お願いします」ニコッ

「「「きあぁぁぁぁぁ‼/// ///」」」


今度の悲鳴は恐れではなく憧れと好感のモノになっていた。響はいきなりうるさくなった女子達を睨んだが女子達は蓮に取り込まれ夢中だった。響は脱力して、教室を後にしようとした。


「あいよ、じゃあな」


響の去った後Eクラスの悲鳴という名の喜びはより大きくなった。


◆◆◆


響は蓮からあの変態の制服を受け取ると保健室の前まで来ていた。


「チッ、なんでアタシがあいつに会いたと思わなきゃなんねーだよ…チッ、あいつの顔見たら一発、顔面に入れてやる」


響は殴る拳を作りあの変態がいるであろう保健室に突入しようとした。

が、

手が寸前で止まる。なぜなら中から話声が聞こえたためだ。

だが、その話声は少しというより大分危ないものだった。


「あら、東山くんのココ…割りと硬いのね…」

「先生よろしければ、今にも噴火しそうなエベレストにも介抱を…」

「ふふふ。アラ、こんなところでいいの?先生の希望だと教室の机の上でやって見たいわ…」


響は突入することを忘れ扉に耳を当てて次の展開を待っていた。


「先生…今は他の生徒がいます。だから、今日はここで…」

「ふふふ。わかったわ。じゃあまず最初はどうする?お口、手?それとも足で行ってみる?」


〈響〉「ゴクリ…/// ///」


「口でお願いします‼」

「しょうがないわね。ほら、そこのベッドで仰向けになって…」


〈響〉「‼‼///」


「はいぃ‼」

「ふふふ。いくわよ」

「///や、優しくお願いします///」


ガラララッ‼

「///って何やってんだゴラァァァ///」


響は我慢出来ずに保健室という名の禁断の扉を開けた。扉の先にはベッドの上で仰向けになって顔が赤い変態と変態の運動着のズボンに手をかけ下ろそうとしている保健の先生…。先生の表情は若干、高揚して息もひっそりといやらしくなっていた。服装も前のボタンが半分まで取れており、誘惑的な黒のブラがモロに見えていた。


「しかも、ガチでR18にするつもりだったのかよ‼そこは、典型的な勘違いって落ちだろ?!何、マジでやろうとしてんだよぉぉ‼しかも、先生目がヤバイって‼さらにヨダレー‼」


響は顔を真っ赤にして今、目の前の現状にツッコめるだけツッコんだ。


「き、如月さん?!」

「ちょっと、如月さん…。ジュルリ。私のカルピス(原液)飲む時間奪わないでくれるかしら?」


先生は今なおズボンから手を離すことなく、響に対応した。しかし、響の『超能力』で無理矢理引き剥がされた。


「いいから、離れろ‼/// ///」

「あ〜ん、わたしのカルピスゥ〜」

「ふぅーやれやれ、如月さん嫉妬ですか?僕は3PでもOKですよ。だって、僕の精e「ちょっと、黙ってろぉぉぉぉ‼‼」


ドッゴーーーーーーン‼‼


この時間、学園周辺では地震を観測。自働避難サイレンが鳴った…。









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