地下道にて
「お詩乃~。休憩だよ。」
はー、と溜息を付く詩乃。詩乃は昨日のト金との感覚が気になっていた。
紗季、クロちゃん、ポーさん。の3人で前回同様食事をしながら会話を楽しんでいた。
「お詩乃、こっちだよ。」
紗季は辺りを見渡す詩乃を自分の席に招き入れた。
「あの~、みなさん。ちょっと聞いていいですか。」
詩乃は控え目に声をだした。
「うん。何々。」
「友達の彼氏との話なんですけど・・・」
「「「おいっ、またか。」」」
「あの~、揉まれてイクってことあるんですかね?」
「「「は?」」」
「揉まれてる最中に、また急に体が熱くなって、前回?に似た感触がきたんです。」
「そんなにテクニシャンなの・・・!」と紗季が質問する。
「テクニシャン?いえ、あっという間にイかされて、そんなに時間は」
「「「何その神の手!!」」」
「や・・・やっぱり詩乃がその人の事好きだからじゃないの。」とクロが答えた。
「好き?うーん、そんな関係じゃないからなあ。それに優しくとお願いしたのにものすごく強引に。」
「「「ハードプレイ!!」」」
「もしかすると知らない人に見せつけるからかなあ」
「「「知らない人に見せるプレイ!!!」」」
「ちょっ、詩乃。お付き合いはもっと大人しくね」
紗季は、詩乃が変態に遊ばれていないか不安になった。
「大人しく?そうですね。ありのまま見てもらう位にします。ところで揉まれてイクってあるんですか?」
コホンと軽く咳をして紗季は
「な、ないかな。」
クロ、ポーも頷いた。
「まあ、それは体質なんで、そうゆう人もいるということだよ。」
詩乃は見た目美人で話辛いが、実際会話をしてみると、とてもいい子。3人は不安になって
「それよりも危なっかしいなあ、詩乃は。何かあったらいいなよ。」
「はい。そうか、体質かな?もう記憶が無くなる位だったんで心配でした。」
詩乃が去った後3人は、
「昨日の話を聞いて旦那にこの話をして思わずキスでそこまでなるかと試していたら、盛り上がってレス気味だったうちも久しぶりやっちゃった。」
とクロちゃんがカミングアウトした。紗季、ポーさんも頷き
「「うちも!!」」
「今日も、盛り上がるかなあ・・・」
3人はもうウズウズとしながらそそくさと帰宅した。
また詩乃に呼び出された。
そういえば僕から誘うということがないなあ。
呼ばれて来た場所が線路脇の住宅地だ。何もない。
辺りを見渡すと詩乃が僕を見つけたらしく手を振って僕の方に駆け寄ってくる。
シンプルなワンピース。腰辺りまで黒一色だがスカートの中央部分が黒でサイドは白。後ろから見ると脇辺りまで黒く、その下は白。白い部分からプリーツが施されており、背中部分にゆったりと帯が付いている。
左手に藤篭バッグ。
詩乃とは何度も会っているが同じ服装は見ないな。奇麗な人は奇麗に見せる努力をするのだなと感心する。
ハアハアと息を乱し
「待った?」
と言う詩乃。別に遅刻ではないのに、急ぐことはないと思う。
僕は首を横に振り待ってないと意思表示をする。
「ところで、なんでここ?」
「ついてきて!」
詩乃は僕の手を握り線路沿いの道を、意気揚々と目的地に向かう。
先には跨線橋があり自動車の往来が激しい。
詩乃は跨線橋に向かう手前の地下道に入っていく。
かなり薄暗い。昔はこの地下道も使われていたかもしれないが、現在は使用者がかなり少ないように感じた。
初めて詩乃と会った歩道橋もほとんど人が使う事無く放置されていたが、地下道も地方では使用者が少ない。人通りが少ない地下道は監視の目がなく危険を感じる。
使用者が減る事が危険を増しさらに使用者が減るという悪循環となっていた。
詩乃は、地下道の階段を降りると、すぐにワンピースを脱いだ。
「えっ?」
僕は驚きの声を出すが、何かするとは思っていた。
詩乃は人目のつかない場所であれば露出する可能性が高いと思っているからだ。
驚きは脱いだ事ではなく彼女は下着を一切着けてない事だ。
一瞬目を逸らすが僕の視線を戻し詩乃の裸に釘付けとなった。
詩乃は【裸を見られたい派】ではなく【見せたくないけど見られたらという状況に興奮する派】と思っていた。
でもここ最近僕に裸を見せている。何故?
そんな考えも、詩乃の裸の前に僕の思考は止まっていく。
「本当に奇麗だ。」
「えっ?」
・・・また、声に出してしまった!頭を抱えた僕に詩乃は抱き着いてきた。
「あのね、ト金ちゃん。私、ト金ちゃんのいやらしい目が好きよ。」
「お、俺も・・・えっ?いやらしい目。」
思わずつられて俺も好きと言いそうになった。でも目?!何それ?
「うん、どんな時でもガン見してくるその目。」
「目・・・」
「私みたいに、貧相な体で・・・可愛げのないキツイ顔して・・・」
うん?詩乃はスレンダーで奇麗な人なんだが、言い方を変えるとそうなるか?
詩乃はさらに強く抱きしめ、僕の右足に股間をすり寄せてきた。
「ん、ん♡」
詩乃は顔を赤くしながら自分の下唇を噛み、声を殺す。
「詩乃さん?」
詩乃は上目遣いで僕と視線を合わし
「もうやだよ、おかしくなっちゃうよ。」
可愛い。僕は我慢できずに詩乃を抱き返した。
「あっ、あっ。駄目だよ、ト金ちゃん。いっちゃうよ。」
詩乃の力が急に抜け
その場で座り込んだ。
「もうやだよ、こんなのやだよ。」
急に涙を流す詩乃。
「帰る。ごめんねト金ちゃん。」
とりあえずアップしたけど後日後半修正します。
ええ内容は変わらないけど解り辛い。