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6月25日 繋がると言う事。




 鈴藤さんが居なくなって1ヶ月を過ぎた頃、井縫君が魔道具を貸して欲しいと土下座して来た。

 もう居ないから、自分が先に試すからと。


 その時は私はまだ怖かったから、魔道具を井縫君へ渡した。


 そのまま順調に生理が来て、体外受精で妊娠して、無事に出産して。

 鈴藤さんにそっくりな男の子が生まれた、良く寝るし、ミルクも凄い飲む。


 それと井縫君、凄い母性持ちなんだって思った。

 寝ない時は何をしても寝ない子で、子守唄を歌いながら抱っこし続けて、腱鞘炎にまでなって。

 なのに、凄く可愛い、嬉しい、幸せだって。


 葵ちゃんは他の人を見付けて、蘭ちゃんと河瀬さんには好きな人が出来た。


 なのに、私はまだ1人で。

 ずっと、鈴藤さんとの楽しかった事ばかりを考えちゃって。


『鈴藤さんが本当に急に居なくなるから、寂しくて、それで』

「それって好きって事じゃん、良いじゃん、それで身柱も序でに回避されたんだもの、一石二鳥。名前は?」


『瑠璃、です』

「瑠璃ちゃん、せいちゃんに似て可愛いねぇ」


『寧ろ、楠さんに似てる気がしてて』

「まぁ、同一人物じゃけ」


『本当に鈴藤さんなんですか?』

「おう、ドリームランドが繋がって。コチラ、第2世界のマーリンさんやで」

『ウチのシオンがお世話になりま、って言うか、まだお世話になってる感じ?だよね?』


『あの、その感じ、ロキ神では?』

『俺はコッチー、入れて貰えないんだけどー』

「どっちだアレ。流石に区別が付かんから排除、話し合って来てマーリン」

『しょうがないなぁ』


『あの、本当に』

「大國さーん、朱夏ちゃーん」


 鈴藤さんの一軒家に居た筈が、瞬きをすると自分の家に。

 そして大國が。


「清一、とうとう幻影を作り出したか」

『そう思っちゃいます、よね』

「難しいなぁ、本人の証明」


「鍵は同じモノは無いと聞いたが」

「マジか、ほい」

『と言うか、ワシを呼べば良いじゃろ?』


「あぁ、ウチのシバッカルさんやで」

『じゃの!ちょっとココのと話してくるでな、行ってまいるぞぃ』


「おう」

『本当に、鈴藤さんなんですか?』


「違ったとしたらさっきの独白はヤバくない?あ、ソロモンさんも呼ぶか」

『どうも。ココでの勘が鈍っているのでは』


「かも、最近来て無かったし」

『慣らしは大切ですよ。では、私は私に挨拶してきましょうかね、それでは失礼しますね』

「清一、本物だ」

『大國、言うのが遅いですってば』


「すまん、ちょっと懐かしいなと思ってな。この、突然具合が」

「すまんね、まだ向こうでもこんな感じなんだわ」

『あの、向こうは』


「無事じゃよ、少しだけど移民も受け入れた」

『そうなんですね、あの、彼は?』


《どもー、マティアスです、第2世界の亜人なんだけど、コレ以上は不味いかもよ?知恵熱出ちゃうかもだし》

「マジか。じゃあ、端的に、ワシの入れる義体かホムンクルスよろしこ、んで名付けて。じゃあね」






 鈴藤紫苑が、ドリームランドに蘇っ、蘇ったで良いんだとろうか。

 全く同じ鍵を持った、鈴藤紫苑と名乗る何者かが、現れた。




 何でも叶えちゃう子だとは思っていたけれど、凄いわねあの子。


『猫山、どう思う?』

「っぽいですよねぇ、実にぽいです」


『そうよねぇ。あ、井縫には知らせるべきかしら』

「産気付かれても、まぁ、後から教えるより良いかと」


『そうよねぇ。でも、そうね、ホムンクルスはどうなの』

「あの子種のお陰で完璧らしいですけど、他の神々にもご確認頂きます?」


『そうね、それからにしましょ』




 子供の泣き声で起きると、大國が世話をしてくれていた。

 相変わらず同じ場所に住んだまま、大國に同居して貰って何とか生活出来てる。

 私は全然、井縫君より要領が悪くて。


「どうした、コッチが現実だぞ」

『私、全然だなって』


「お前がプロ並に世話をする方が怖いんだが」

『鈴藤さんの夢を見て、鈴藤さんだったらもっと上手にお世話出来たんじゃ無いかなって』


「あぁ、アレはマジだぞ」

『へ』


「鍵、お前も見ただろ」

『違いは無いって思ったけど』


「もうホムンクルスの製造が始まってる」

『でも、鈴藤さんは危ないって』


「名付けてくれと言ってただろ。それに、あのマティアスはどう説明する」


『もしかして、マティアスさんは、ホムンクルス?』

「じゃなかったら提案しないだろう、鈴藤は」


『でも、本当の名前は』

「鈴藤の姿で来たんだ、当然、鈴藤紫苑だろ」






 イスタンブールの枕元には、ココのマーリン。

 マジで繋がった?

 なんで。


『もう1人のは、向こうに残ったらしい』

「いやいや、ワシ戻って来れなかったら」


『どうしたって連れて帰る、お前がコッチを最優先にすると決めたから』

「怖い、怖いわ」


『大丈夫、絶対に連れて帰れる様になってる、それが俺の役目。繭化しても、何処へ行っても見付ける』

「それは本当、お願いする、マジで」


『うん』


 怖かったのは、夢かドリームランドなのかが全く区別が付かなかった事。

 起きたら特に区別が付くのに、こう目覚めても何だったのかが全く分からない。


 そして戻って来れないかもと言う感覚。

 前は何処かに繋がってる感覚で、安全装置か何か手綱が有った感じ。

 今回は何も無い、フリーダイビングで、自由落下で。


《ラウラ?》


 扉からマティアスが。

 戻って来れたのか、でも。


「あんまりにも自由で、怖かった。前と、他と違う」


《本当に繋がった証拠なんじゃない?それが怖い?》

「いや、フリーハンドで怖い感じ、手綱が何も無くて怖い」


《新しい場所だものね、でも大丈夫、マーリンが居るんだし》

「あのロキは、どっちの?」

『コッチのだ、戻って無い』


「は、大丈夫なの?」

『まぁ、また繋がれば戻るだろ、そのウチ』

《まぁ、ロキだし、大丈夫じゃない?》


 直ぐにも戻りたいんだが、空腹感は凄いし。

 マティアスは報告へ、コッチはもうマジで久し振りにエリクサーがぶ飲み。




 一時的にドリームランドが繋がった報告を受け、桜木さんのバイタルチェックの為にイスタンブールへ。


 低値、コレはある意味で本当に繋がった証拠。


「トンネルの掘削作業じゃ無いんだから、何で使うのよ」

「本当にそうしてるのかも知れませんよ、何せ凄い使ってるんですから」


「1人で?」

「マティアスさんやマーリンさんを巻き込んでたとしても、3人でトンネル開通は凄いかと」


「ココにだって重機が有るでしょうよ」

「関わる人間が最低3人だと思います?」


「いや、まぁ……ワンコの事、気にしてたってマジか」

「桜木さんを気にしてたんです。僕よりイケメンですし、慣れてそうですし」


「またヤキモチとは微妙に違う変な何かを抱えて」

「劣等感ですね。顔面偏差値も経験値も負けてますし」


「ワシに対してはそう有利でも無いのよなぁ」

「前は、そう劣等感を抱いてたんです。僕より、他の人の方が良いだろうなって、今も偶に不安になるんです」


「それ睦言の時じゃダメかな?食ってるし」

「あ、はい」


「心配は無用です」

「はい」


 恥ずかしい時や、キレてる時に敬語になる。

 精神面は安定しているらしい。


 そして満腹になると魔石を使っての容量回復へ。

 かなりギリギリだったらしく、魔石を7個も吸収した。


「まーだ拡張してる?」

「いえ、最終的に確認した時とはそう変わらないかと」


「あぁ、そうなんだ」

「はい」


 そして浮島へ行き、温泉に入ったり、点滴をしたり。

 長く掛かるかも知れないドリームランドへの下準備。


「流石にトイレには起きたいわな」

「でも、無理に帰って来なくても良いですからね。ちゃんと確認して、安心するのが僕の願いなので」


「勝者の余裕か」

「はい」


「おう、じゃあ行ってきます」

「はい、行ってらっしゃい」

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