6月2日 マリッジブルーらしい。
腰が重い、頭が痛い。
『サクラちゃん、お薬飲もうか』
「滑稽。普通じゃ無いのに普通になろうとしてる」
『調和を図ろうとしてるんでしょ、バランス』
ロキは、薬が効いても甲斐甲斐しく世話をしてくれる。
父性と母性が溢れてる。
「人魚にも」
『はいはい、追々ね。赤ちゃんいっぱい作ろうね』
腰を擦られて、お腹いっぱいで、眠い。
桜木さんに断られたらどうしよう。
待って欲しいとかなら良いけど、断られたら。
《マリッジブルー?》
「待って欲しいとかなら良いんですけど、断られたらって」
《でも、結婚したからって安心出来無いよ。妊娠ってホルモンの変動が激しいんだし、喧嘩が有るかもだし》
「僕が不条理に泣いたりキレたりしたら」
《いずれ離れられちゃうだろうねぇ》
「はぁ」
《不安なら聞けば良いのに》
「ですよね」
ダラダラと動けず、夕飯近くに帰った。
食べるのがもう面倒で、ラーメンをアホみたいに替え玉を作って貰って食べた。
そして中庭で一服。
「ショナ、どした」
「結婚って、どう考えてますか?」
「コレ辞めなきゃなとか、そんなんだが」
「したく無いとかって有ります?」
「無いが、無いが?」
「僕は、凄くしたいんです」
「エロい意味でか」
「どっちもです」
「したく無いは無いが、今で満足しちゃってる面も有るけど、赤ちゃんよな。人魚の事も有るし」
「どんな順番が良いですか?」
「特に無い。寿命は削られ続けてるから、決断は早い方が良いとは思うが。もう少しこの環境に慣れたい気もする。拘りは全く無い、派手じゃ無ければ何でも良い」
「洋装とか、和装とか」
「全員と式はするだろうから、被らなければ別に」
「カタログ、見てみません?」
何か、真っ白なタキシードはダメだわ。
「誰で想像してもダメだわ、違和感が凄い」
「じゃあ候補から外しておきますね」
「赤い着物も無しだな、七五三ぽい」
「それも外しておきますね」
「似合いそうと思うモノを選んで欲しい、そこから選びたい」
「紫苑さんで、僕らに選ぶとしたら?」
「あぁ、それはもう凄い選びますよ」
コレは楽しい。
ショナ子ちゃんは青でしょう。
桜木さんはカタログを見ている最中に、力尽きてしまった。
洋装も和装も、水色や濃い青が候補になっている。
僕のを選んでくれたと勝手に思って、勝手に嬉しい気持ちになった。




