6月1日 外商さん。
せいちゃんもレーヴィも忘れないで良いと言ってくれて、凄く優しかった。
でもそれがまた、無理をさせてる気がして。
「納得してくれてませんね」
「だって自分なら嫌だもの」
「ヤキモチを妬いて貰ってるみたいですね」
「ポジティブ」
「架空なので。本当に妬かせてしまったら、きっと、自殺したくなると思います」
「落差が凄い」
「好きです」
どんどん誤魔化す手法を会得して。
いつか、ショナすら言い負かせなくなってしまいそう。
今日から暫くは桜木さんの休暇。
昨日の買い物は半ば経済を回す活動の一環なので、何割かが公務認定された。
「何か予定が欲しいでござる」
「ネイルのお直しはどうでしょう」
即答してくれたので、虚栄心さんのお店へ。
そしてネイルから、成人式の撮影の話へ。
「もう、撮っちゃいなさいよ」
「流石に急には」
「3日を予定しているんですが、体調次第かと」
「じゃあ、お手入れしないとねぇ」
「急」
「日取りは変えられるので大丈夫ですよ」
ハナにはお肌とヘアのケア、ネイルのフルセット。
ショナ君とは今後のご相談。
「どれで腑抜けてるか分からないわね」
「体験したんですが、本当に体調と精神半々だと思います」
「そこはアクティブなのよねぇ」
「すみません、お世話になりまして」
「ふん。それで、指輪は?」
「紫苑さんのサイズで婚約指輪をと」
「良いわね、じゃあハナのと、結婚指輪ね?」
「ある程度は決まってるんですけど、一緒に選びたいのはダメですかね?」
「なら外商にお願いなさいよ、そろそろ良いんじゃないかしら」
「家に入れる事になるんですよね」
「寧ろ灯台が弱まってるからよ。それに、向こうも慣れてるでしょうし。もうとっくに、何か良いのが候補に出てるんじゃないの」
《じゃの!》
『だが、相性を鑑みる故に、灯台に惹かれられても困るだろうとな』
《じゃが女を入れるには不安定じゃし、と》
「なによ、若い子しか居ないワケ?」
《じゃよ》
『看板を背負っている活きの良いのばかりでな』
「それ掻っ攫ったら大問題だものねぇ」
『それで、お前にも付き添って欲しいんだが』
「何よ、早く言いなさいよもう」
「すみません、お願いします」
ジャパンの外商さん、気になるわぁ。
ロキお母さんとソロモンお母さん用にと、家に外商さんが来る事になった。
お着物や帯、和菓子にお重、それと指輪。
「モノは良いわね」
「いきなり気に入るモノは無いと思いますし、相性も有るので、先ずはお試しでと」
「都市伝説だと思ってたわ、外商」
『アナタが居ない間に向こうで来て頂いてたのよ』
こう母ちゃんぶってるのはソロモンお母さん、マジ母ちゃんには似ていなが、ワシに似ている。
そしてロキお父さんも、実父と違うのに似てる。
それから虚栄心は2人の友人として居る感じ。
それなのに、偽装の魔法が効いてるにしても。
外商の度胸よ。
そして品物も良い感じ。
和菓子とお重で良さげなモノを購入し、休憩。
「普通にこなすのな」
『面白いので』
休憩が終わると、次にも外商が。
今回、桜木さんには内緒の工程が沢山有る。
こうしてエナさんが品物の傾向を読み取り、買い物係へ指示を出し、各地で古着の着物が買い揃えられる。
外商からは新品でも問題無い品物を買いつつ、人選と利用実績を積み重ねる。
そう外商すら利用する神々、その神々と共存する桜木さん。
凄い。
連日散財したのに、1番頭の数字が動く気配も無い貯金額よ。
「コレは、現実か?」
「売り上げの詳細を出しましょうか?」
「それはちょっと、今度で、数字で酔いそう」
《見るとしても、せめてお夕飯の後にしようね》
少しのニンニクとキノコの生クリームリゾット。
ハムとチーズのクロワッサンサンド、野菜ジュース。
それから今夜はロキ。




