表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/377

5月8日 実験とエミールの公休日とカレー。【マイルドな方がマイルドよね】

生々し過ぎる表現を避ける感じ

 桜木花子の入眠から約3時間後、突然変化が起きた。

 同種との相性が良いと言うか、悪いと言うべきか。

 不意に匂いを感じ、同種である筈の彼までもを引き寄せた。


 そして香りが変化すると、本格的に私まで巻き込まれそうに。


 私と彼の心拍計が正常に作動し、桜木花子に触れる前に止めに入って頂けたから良いモノを。

 神々の助言に従い、竜人の系譜の方に居て頂いて本当に良かった。


 そしてどうやら桜木花子からの香りでは無く、同衾者からの作用だったらしい。

 相乗効果で互いのフェロモンを引き出し合ってしまったらしく、しかも同種を引き寄せるのは流石に珍しい事なんだそう。


『“すみません、こんな感じなんですね”』

《強烈でらっしゃいますね》


 桜木花子はまだ眠っているので、私達は護衛の方々と共にベランダへ。


 フェロモンは精神に容易く左右されるのか、止められて直ぐに重く甘く、強い匂いは収まった。


 コレは、桜木花子に言うべきなのか、そして聞くべきなんだろうか。

 眠っていても尚、効果はどうなっていたのかも。




 ちょっとエロい夢を見そうになり、慌てて起きると誰も居ない。

 そして部屋から出ると、護衛の方がテラスを指差している。


 黄昏れる先生とワシの同種さん。

 何だこの、何かやっちゃいました感は。


「先生、大丈夫か?」

《私より、寧ろ彼ですね》

『“体験、してしまいました”』


「“あぁ、コチラは無自覚なんですが、申し訳無い”」


 発露しても、同種から中てられた事は無いそうで。

 こうも強い情動が動くのかと、怖くなったらしい。


《君は、大丈夫そうですね》


 うん、無自覚。

 そして次の実験へ。


 どう出るのかの実験へ。

 ココでまさかのコンタクトが有用となり、同種さんに付けて貰う事に。

 接触は無し、ワシは余所見して無我の境地へ。




 彼から発露し、桜木花子からもフェロモンを引き出すが、桜木花子には効かず。

 次に桜木花子が彼を直視、桜木花子からの発露は無いまま、彼からフェロモンを引き出させた。


 どちらも桜木花子は無自覚。


 そして私は、巻き添えに耐えられず休憩へ。


「大丈夫か?」

《近寄られると、ちょっと厳しいかと》


「あぁ、すまん、寝た方が良いんじゃ?」

《それもそれで》


「それか、紫苑で抑えるか?」

《もう少し、様子見させて下さい》


「あぁ、ごめん、ほっとくわ」


 早く、祥那君とどうにかなって欲しい。




 先生を放っといて、同種さんのフォローへ。

 マジで他国で新種が出たと思ってるらしく、召喚者扱いじゃなく、寧ろ可哀想な同種扱い。


『大変だったでしょう』

「いえ、同種が居なかったので大丈夫だったのと、最近なので別に」


『成熟して発露するタイプなのかも知れませんね。ココでは成熟前に、早めに庇護を得る為に、発露するので』

「好きな人だけに効けば良いのにね」


『本来は有効距離が有るので、近付かなければ良いだけなんですけど。君のはもしかしたら、軽くて、広がるかも』


「あぁ、引き出しちゃうならココには長く滞在出来無いか」

『それでも難しいとは思いますが、もう少しだけ、滞在して頂けないですか?我々同種へ、体験させて頂きたいんですが』


「なぜ」

『我々は味わえないんです、良くも悪くも知らないまま、この凶器を使って、使い続けてるんです。中には他愛無い喧嘩から、相手の恋人を奪うなんて事が未だに有って、ココでの事件の殆どは、その絡みなんです』


「あら、でもだからって」

『この凶器を味わえば、相手がどうなるか、どれだけ危ないかが分かる。そうすれば、少しはお互いを尊重し合えるんじゃ無いかって』


「ほう、誰か好きな人が?」

『はい、アナタがそう見えて。そして自分がしようと思っていた事の怖さに、改めて気付けました』


「でも体質だし、仕方無いのでは?」


『幼馴染なんですけど。抗って、抑えられないのかって、近寄らせてもくれなくて。少しは、自分でもコントロールしたいんです』


「因みに、どんな感じ?」


『本当に、成人してらっしゃるんですよね?』

「おう、じゃなきゃこんな実験に参加せんわ」


『視線が逸らせなくて、頭がそればかりになる感じです』

「あぁ、なるほど」

 

 そしてこんな事を話していたせいか、同種さんの心拍計が鳴ってしまった。

 もう、ワシがベランダに退避します。




 気持ちも何も全く収まらないので、紫苑さんの暴露療法を試す事に。


 そうして短時間でも寝て起きると、見事に鎮静化。


《まさしく対ですね》

「せやな」


《そう残念がらないで下さい。朗報かも知れませんよ、性転換の魔道具を貸して下さい》


 同種の彼へ魔道具を使い、再検証。


 発露は無くなり、桜木花子からも誘引する事は無かった。

 そして彼は泣きながら魔道具を懇願する結果に。


 片思いのお相手に、やっと会えると。


 そして蜂の様に桜木花子がお相手を連れて来ると、少し事情を話すだけで、直ぐに誤解は解けてしまった。

 好きだから悩んでいた、フェロモンでは無く、ちゃんと好きだと証明したかったと。


「良い結果は出たが、ワシの問題が解決しとらんのよ」

《ですよね》


 検証や証言にと魔女の森へ行くと、それこそ今回がレアケースだそう。

 能力を消したいと願い、魔道具が叶えてくれたからこそ、成せたのだと。


 そうして以降は代償と加護付きで、性転換の魔道具が取り入れられる事になった。


 その対価として、桜木花子からフェロモンが引き出させられると、直ぐにも森を追い出されてしまった。


「あれ?ワシの問題は?」




 ワシに関する事は何も解決しないまま、ブラドさんへご報告に。

 ココは真夜中の3時、真っ暗。

 ご報告は先生が。


 それからはもう、どう聞いて来たのかひっきりなしに同種が来る。

 そして竜人さんに御されては、退散していく。


《有りましたね、最臭兵器でしたっけ》

「まさか自分がな、しかも防護服無意味ってか」


《いえ、ローブが有るかと》

「あぁ、一生ローブなら安全かね」


《違和感が無い様に、南極に住みますか》

「本場のペンギンさん見れるんよな」


 そしてローブを羽織り、ブラドさんに軽く挨拶し、一軒家へ。

 蜜仍君とエミールを安心させ、雨だし、ゲームを再開。




 桜木さんは今日は早起きしたのか、早朝に通知が来た。

 そして紫苑さんの貴族ルート攻略へ。


 僕が不安になる位に、紫苑さんがチョロい。

 桜木さんも不安になったのか、紫苑さんが落ちた演出で止めたまま。


 そして少しすると再開、納得したのか、そのまま紫苑さんの攻略を始めた。




 紫苑が簡単に落ちてしまったので、エナさんに文句を言ったが、紫苑が本来だったらチョロいだろう、人相学的にも正しいと言われ、ゲーム再開。


 そして蜜仍君とエミールと朝ご飯、蜜仍君を送り出し、暫くすると眠くなって来たので朝寝。

 エミールもつられて朝寝。




 桜木花子が寝ている間に、ルーマニアとロシア自治区と情報共有。


 そして色欲も途中参加し、虚栄心も参加へ。

 少し頓挫していた計画を遂行する相談も兼ねている。




 先生にお昼だと起こされ、一緒に盛り合わせを食べる。

 ちょっと寂しいな、ロキ呼ぼう。




 桜木花子はロキ神を呼び出し、狼へ変身させ、ゲームを再開。


 ロキ神は動くぬいぐるみ要員として、桜木花子との距離やハードルを下げていますけど、懸念が1つ。

 安全だと認識している異性からの好意が、嫌悪に転化する現象、蛙化現象の亜種。

 ぬいぐるみ脱皮現象。


 その安全だと思っていたぬいぐるみに、生殖器が生えた感覚からの名付けだそうですが。


 まぁ、ロキ神ですし、大丈夫でしょう。


 問題は男性に多い、ゴーレム暴走化症候群。

 原因は複数有るので症候群ですが、主な原因は神聖化。

 人間らしさの排除がなされた過度な偶像崇拝、清らかさへの過剰な期待感。


 そう無意識に相手を見ていた場合、その相手から好意を持たれる事は勿論、果ては性的反応や生理現象すら拒む、蛙化現象の対となる現象。


 祥那君がコレにならないかが心配で、迂闊に亜人化や背中を押す事が出来ないんですよね。


《お茶を淹れますよ?》

「何茶だい、色々有るでよ」


 お勧めして頂いたのは工芸茶である花茶、香りと見た目が特に良いですね。


 攻略っぷりはごく普通、私が中庭まで離れても反応は特に無し。


 紫苑さんの攻略は、義務でしょうかね。




 引き続き、貴族の紫苑攻略へ。

 貴族だと見抜くかどうかで、貴族ルートか平民ルートへ分岐する、ココでまさかの見ないフリとか言う高度な技を要求されるとは、ちょっとビックリ。

 そして劇的に難しくなった、邪魔者の多い事。


 悪役令嬢になりたくて、ちょっと悪ぶったムーブをしてみたが、紫苑の好感度が下がらないの。

 凄いな、紫苑の熱量。


『ふまん?』

「ワシ、紫苑(ワシ)が好き過ぎでは?」

《紫苑さんなら、嫌うんですか?》


「いや、嫌わないとは思うけれども。サービスキャラ過ぎじゃね」

『そこは商業だもん』


 そこで納得してしまい、ゲーム再開。


 そしてまさかのリズちゃんに似た子がライバルとして出現。

 もうね、馬鹿かと、阿保かと。


 ダメだ、笑っちゃう。




 リズさんに似たライバルキャラが出現すると、突然ポーズ画面に。

 そしてコメント入力へ、ウケる、と。


 そのままゲームを再開、ライバルキャラが本格的な嫌がらせを始めた。

 理由は、自分の婚約者の目に留まったから、別に声を掛けたワケでも無く、何をしたワケでも無いのに。




 こう、何気無い事から、イジメは起こるんだろうか。

 虚栄心の養子になったので、一応貴族さんなんだが、礼儀や社交を正しく行ってもクスクス笑われる。


「リアルなら暴れてるわな」


 鬱屈が完全に溜まった頃、トドメに別の令嬢から晒し上げ状態に。

 それでも、好感度の高い紫苑が反証してくれるんだが、なんせ味方が少ない。


 そして何故か窮地へ、紫苑と離れ、紫苑を貴族として継続させる為に平民に戻るか。

 虚栄心を探し出し救援を求めるか。

 泣きながら逃げ出すか。


 普通、平民に戻るよね。


 身を引くとリズちゃんの婚約者から手助けが、そして味方が増え、平民に戻る事も無く問題が解決したのだが。

 リズちゃんの婚約者からのアプローチが増え、紫苑との接触が減っていく。

 こうされると、紫苑を気になってしまうが。


 あれ、ワシ、ショナにしちゃってるか。




 桜木花子が不安そうに、祥那君へ意図せず駆け引きしてしまったかも知れないと。

 誤解が有ったなら、どうすべきかと。


《確認も難しいですし、悪意も意図も無いなら、放置されては?》

「あぁ、でも今後は、どうしたら良い?迂闊にしない様に、どう気を付けたら良い?」


《勘違いする者は、何をしても勘違いしますし。どんなに頑張っても、意識され無い場合も有るかと》

「でも、フェロモンや灯台持ちなんだし」


《リリーさんも巫女さんも、奪われたく無かったなら、アプローチをしたら良かったんです。好きな人が潔癖で、ライバルが居なさそうだからと言って、何もせずに居たのが間違いです》

「だろうけど、未成年だったし、関係を壊したく無いとか有ったんだろうし」


《では、君ならそうしたんですか?大人しく何もせずに、逆恨みをしたんですか?》

「逆恨みはしないが」


《アレはお手本の様な逆恨みです。そんなにも自分勝手で、他に奪われ無いだろうと思い上がる人間を気にしていたら、何も出来ませんよ》

「したく無いねん、平穏が良いねん」


《君が平穏を望んでも、実際に問題が起きましたよね》

「だから、それはワシが」


《井縫さん以外、君に好意をハッキリ示した方は居ませんよね?なのに、あの様な事になった。不運な事故、灯台の光が効かない方も居るんですよ》

「それでも、気を付けたい」


《気を付けるべき時はちゃんと言いますよ。露払いは、私達にお任せして頂けませんでしょうか》

「良いの?」


《守る為でも有るハーレムですので》

「おんぶにだっこやな」


《してみますか?》

「ゲームに戻ります」




 リズちゃんの婚約者からのアプローチ、そしてリズちゃんの前でもハッキリ断っているのに、グイグイ来る。


 そしてついにはリズちゃんを婚約破棄し、ワシへプロポーズ。

 マジで、何もして無いのに。


《コレが、世に言われる勘助ですかね》

「あぁ、成程ね」


《リリーさんや巫女さんと、さして変わらないかと》

「そう言われると、少し分かる気もするわ」


 普通に断り、普通に紫苑と結婚。

 それなのに、まだまだ邪魔が入る、リズちゃんが紫苑に相談女化してしまったが、好感度が高いので無難に避け、エンディングへ。


「ただいまー」

『お帰りなさい』

「おー、お帰り」


 今回は紫苑だったからか安パイルートを行ってしまったので、次はマジで頑張る事に。

 途中までは同じ、そして紫苑とはそれなりに知り合いつつ、今回も虚栄心の養子に。


 そして今回は虚栄心と社交界へ。

 イジメは無し、虚栄心のお陰かね。


 そしてリズちゃんが普通に接して来た、しかも実は、紫苑が好きだと発覚。

 成程。


 なので婚約破棄を手伝う為、前回の勘助君と接触してみる事に。

 女慣れした感じ。

 アレか、面白い女呼ばわりしたら電源落とすぞ。


 そう思っていると、以外にも普通。

 無難に過ごし、無難にリズちゃんの元へ戻れた。


 何か、違和感よな。


 そしてそのまま進めると、何とリズちゃんを好きだから、嫌われているのを知っての自暴自棄らしい。

 だから前はリズちゃんの為に意味不明なアプローチで邪魔したり、婚約破棄したんかい、ちょっと良いヤツじゃん。


 しかも紫苑とリズちゃんと、勘助ことショーン君は出会いが微妙にズレてややこしい事に。

 ショーン君がリズちゃんを好きになり婚約を申し込む事に、その直前にリズちゃんが紫苑と出会い、一目惚れ。


 あぁ、コレは流石に運だろうに。


 そしてどうアプローチしても靡かなくなり、探りを入れたら紫苑が好きそうだと。

 かと言って決定的な事は何も無いので、婚約破棄はリズちゃんの名を傷付ける、だから何かしらの理由か、向こうから言い出して欲しかったと。

 同情しますよ、ショーン君。


 それからリズちゃんへ話をしに行く事に。

 真意を知って非常に申し訳無さそうにしていた、そして直ぐにも婚約破棄へ。


 そう、ココで終われば良いのに終わらない、人生の様に続く。

 ショーン君が本格的にコチラへアプローチを開始、そして紫苑も仕事で忙しかったとアプローチが再開された。


 当然、気に食わないのはリズちゃんなんだが、そこは大人しい。

 寧ろ、取り巻きが邪魔者として増えた。

 うん、上手く行きませんな。


 そして興味本位から他のまで来た、ショーン君へ恨みを持つケント君。

 ケント君て。


 ショーン君が適当に声を掛けた子がマジ惚れし、ケント君からショーン君へ乗り換えたらしい。

 でも所詮は第3者からの情報。

 事実かどうか確かめる為、ショーン君へ。

 本当に困っていそうな時に声を掛けただけで、他のも実際は何もして無いと。


 信じたいが事実かどうか、どう確認するか。


 その答えはお茶会、何とリズちゃんが協力してくれた。

 ショーン君以外にも他の人間に粉を掛けている令嬢を呼び出し、リズちゃんからショーン君への愚痴を言わせる。


 小心者なのか良い人間なのか、実は何も無かった、ヤキモチを妬かせたくて利用し合っただけだと。

 リズちゃんビックリ、ワシもビックリ。

 そしてリズちゃん、ショーン君にも心が揺れ始めたらしい。


 ワシに害が無いから良いけど、ちょっとイラっとしてしまうけど、仕方無いか。

 紫苑モテるし、忙しいし、脈なさそうだし。


 そして証言してくれる人が現れ、ケント君へと繋げた。

 そしてケント君は諦める流れに。


 さぁ、問題です。

 どうしてこの流れで恨まれる事があるのか、誰に恨まれるのか、想像出来ますでしょうか。


 ワシは出来なかった、ケント君が好きだった子がワシをイジメ始めた、どうやら彼女も試したらしい。

 ぶっちゃけ、ワシはケント君系の思考をしがちだから、ビックリよね、ケント君もビックリのドン引き。


 そして余計にイジメられ、また晒し上げられる事に。


「うん、生きるの大変だ」




 桜木さんがまたしても晒し上げ状態に。

 そして今度はケント君、ショーン君、紫苑さんが盾に。

 そうして其々が言い返した後、誰を選ぶかに。


 誰も選ばず、更に孤立する事に。

 でも、選んでもきっと角が立つし。


 そう思っていると、今度は王族の方が声を掛けた。

 立ち回りと身を引いた事が気に入ったらしい、前作に居たジョージ君。

 前作では従者から正式な王位継承者になっていたけれど、今回は直ぐに解決した事になっていて、未だに婚約者が居ない状態。


 桜木さんは秒で婚約を受け入れた。




 王族内部でも、まだイジメが。

 今回はお付きの人が居るので、ガンガン追い詰め追い払った。


 が、ジョージ君の話を立ち聞きするイベント発生。

 正式に正妻を迎え入れる為にも、ワシに頑張って貰わないと、と。


 おや、どう言う意味だろうか。

 押し入るか立ち去るかの選択肢が出た、誰にどんな意味で言ってるのかも不明だし、今回は立ち去る事に。


 そして王族内部をある程度綺麗にすると、イベントが。

 王族側のメンツの為に、他の婚約者候補を受け入れる事になったと。

 その管理にワシ。

 特に目的も無いから茶番に付き合うが、コレで他の女を選んだらキレるな。


 そうしてココで女性の新キャラ。

 あざと可愛い感じ、コレはもしや、やっと悪役令嬢ムーブが出来るのか。


 でもなぁ、立ち回りが上手いのよ彼女、揉め事を起こさないから関わりも少ないし。

 つか仕事がマジで忙しい、ジョージ君にすらも会えない始末。

 それで補佐を求めても、ジョージ君が却下しやがった。

 おや。


 そして危惧してた事が加速する、ジョージ君と疎遠になり、アザ子さんに愛想を振り撒いてんのを目撃。

 あら、残念な方か。


 それでも管理だけは続け、イジメを排除し王族内部は綺麗に出来た。


 そうして選ばれたのは、アザ子令嬢。

 コレはムカつきますぞ。


 そのまま付き人さんを使い、ジョージ君のお父様に直訴。

 普通に廃嫡してくれた、そして今度はユーリ君が婚約者として受け入れてくれる事に。


 すっかり、しっかり者のユーリ君、そして侍従になったカイ君も雰囲気が違う。


 前作を知ってるからこそ感じる違和感、コレ、入れ替わってるな。

 予想は的中、素っ気ないユーリ君に身分差を言い訳に婚約破棄を申し出て、カイ君へ婚約を申し込む。


 そして真相へ。

 王族の教育を受けなかったが血はユーリ君が正当、でもその素質は無いので、2人が入れ替わる事になったと。

 選択肢は3つ。

 婚約破棄の破棄。

 2人を支える。

 選んだのは3つ目、侍従として生きるユーリ君の婚約者のままで良いと選択。


 無事にユーリ君と結婚し、カイ君を支える事になった。


「あれ、悪役令嬢になれないんだけど」


 今回は諦め、夕飯の準備。


 近所のお蕎麦屋さんのカレーうどん。

 うん、美味い、幸せホルモンで安眠出来そう。


 そしてゲーム再開。

 今回は妖精のアシスト機能を使い、悪役令嬢になるべく行動。

 先ずは中途半端に声を掛け、人の話を半分聞く程度で中途半端に介入し、中途半端な態度を取る。


 凄い気持ち悪い、そして狙い定めた相手を落とし、結婚。


 ジョージ君以外の王族は落とせないが、大概のキャラを落とせるが、落とせた喜び皆無。

 学園の方が面白かったな。


《どうでしたか》


「全く楽しく無い、どれも。王族が結婚してくれたのもメンツとか体裁とかだし、悪役令嬢も。でも、この思考回路も」

《学習しないでも大丈夫かと》


「えー」

《逆も有るのだと思って頂ければ充分ですよ》


「あぁ、こんな感じの事を、違和感無く出来る人ね」

《はい》


 そして悪役令嬢の婚約者側へ、紫苑でワシを攻略。


 あれ、楽しいかも。




 桜木花子は紫苑として攻略開始、喜々として自分を攻略している。

 甘い言葉も何もかもが全力で、そうして自キャラを落としてしまった。


 そして満足したそうで、就寝準備へ。


「先生、エナさん、送るよ」

『うん』

《はい、お願いしますね》


 そうして家の中に入って直ぐ、エナさんが口を開いた。


『どう思う?』

《アレが、真の願いにも見えますね》

いや、でも同性なら、そう話しちゃうじゃん

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ