4月28日 ロキと。
起きるともう、周りにワラワラと人が。
狼が。
蜜仍君とロキは狼になってるし、ミーシャは真横でガン見してたし。
「おはようございます」
「おはよう、コレは何でしょうか」
「狼の話を聞いて、こうなりました」
「あぁ、ミーシャは冷静で助かるよ」
「私は、人にしかなれないので」
「あぁ、その理由なのね」
そしてロキ狼の眠りの浅い事。
移動しようと動いた瞬間に起きて、もうずっと付いてくんの。
そしていつもとは少し違うけど、いつも通り、ショナが省庁へ。
ストレッチして朝飯食って、蜜仍君を見送って、ミーシャが寝る。
今日は調べ物の日にされ、身嗜みの練習も無し。
そしてロキと2人きり。
『お散歩しようよ』
「流石、流暢やね。良いよ」
ロキには用意されていた普通のリードと首輪を付けて貰い、近所をお散歩。
偶に会う住民に挨拶し、川辺まで来た。
神様を散歩させるって、とんでも無い事をしているのでは。
『なに?』
「神様を散歩させるって、中々の事をしてるなと」
『コレはコレで楽しいよ、ブラッシングして』
「あぁ、はい」
川辺でブラッシング。
毛がキラキラ舞って、換毛期か。
そしてブラッシングを終え、犬吸い。
太陽の匂い。
『人型だとして貰えないよね、それ』
「背中、いや、頭の匂い嗅ぐ感じか」
『する?』
「どっちの意味かしら」
『勿論、どっ』
「取ってこーい」
手近な木の棒が有って助かった。
『うぅ、つい本能に』
「へーーい」
肩をやった。
引き籠もってたものなぁ。
『大丈夫?』
「おう、もう治した。帰ろう」
『うん』
サクラちゃんは常に何かしたがる。
もうずーっとタブレット弄ってる、全然構ってくれない。
何なら足置き。
でも平和、静か、庭は綺麗。
偶に撫でてくれるし、喋ると答えてくれる。
「どした」
『何を調べてるの』
「クチナシの花」
『浮島に栽培するの?』
「だね、苗木屋さんに相談しようと思う、毒が有るといけないし」
『そこは神様じゃ無いんだ』
「頼り過ぎは良くないなと」
『まるで蜂みたい』
「良い意味?」
『うん、もう行く?』
「うん、お店も開いてる時間だし」
『携帯は充電した?』
「しました」
紫苑になり、ロキと苗木屋さんへ。
「あ、いらっしゃい、こんにちは」
「こんにちは、また買いに来ました」
「ありがとうございます」
新しい従業員さんが居る、可愛らしい女の子。
そしてクチナシの花の相談をすると、花の食用は数が少ないそうで、別の方を紹介されてしまった。
花の食用品種専門の農家さんだそうで、名刺を出せば大丈夫だと。
普通に行ったら、今日のオヤツの時間に着く感じか。
「ありがとうございました」
「あの、配達が有るので送りますよ?」
「ありがとうございます」
そうしてマジで電車で行く事に。
神様と電車か、変な感じ。
『駅弁、食べて』
「食べてなのね」
全種類を購入し、電車に乗る。
景色は牧歌的、車内も暖かいからボーッとしてしまう。
平和。
『眠い?』
「いや、平和だなって」
『だね』
そうして何度か乗り換え、農家さんの家にはタクシーで。
もう本当に懐かしいタイプの一軒家。
本家もこんな感じだったなぁ。
「お邪魔しますがー」
「アンタ、苗木屋さんの?」
「はい、突然すみません」
連絡は来てたそうで、直ぐに案内して貰えた。
どのクチナシの花も葉も、普通に食べられるんだそう、食用牡丹も紹介して貰えた。
そしてつい、色々と買ってしまった。
帰りは車で送って貰い、電車に少し乗り、浮島へ。
『旅行って、こんな感じなのかな?』
「半ば買い付けだけどな、すまんね、暇だったでしょう」
『暇って最高じゃない?』
「嫌な方も居られるの」
『すき』
「なら良かった。さ、生やしますかね」
サクラちゃんの匂いなのか、花の匂いなのか。
甘くて良い匂い。
『名前、嫌いかもだけど、やっぱりピッタリだと思う』
「どうも」
『名前も好き』
「どうも」
『もー、一服するタイミングじゃ無いんだけど』
「分かってる」
『俺はその匂いも好き』
「チッ」
『あぁ、人除けだったんだ』
「暴くな」
『イオンの匂い嗅ぎたい』
「焼くぞ」
『良いよ、でも治してね』
「やっぱり苦手かも知れない、1周したかも」
『えー』
「アナタは最後だ、異論は認めない」
『分かった、待ってる』
「宜しくどうぞ」
浮島で花を生やし、家の中にはショナが居た。
何か、気まずいな。
『早く、ショナ君と全部して欲しいんだけどなぁ』
「だとしてもだ、何通り有ると思ってんの」
『マジで、全部するの?』
「嫌がったらそこで終わりに出来るじゃん」
『まだ篩い落としするんだ』
「傷は浅い方が良い」
『したら戻れなくならない?』
「そうですね。メシだメシ、駅弁フェアーですぞー」
皆で駅弁を食べてまったりし、お布団へ。
桜木花子の就寝を確認、エナさんと共に向かった国連の会議は現在も難航中。
エルヒムさんを義体に載せるのも、マティアスさんを作り出すのも人間側が反対している。
《はぁ、柔軟性が無さ過ぎでは》
『未知への恐怖、仕方無い』
神々は勿論賛成、面白いからだけでは無く、進化のチャンスだと。
その通りだと思うんですが、ココは国民投票ですかね。
寝る直前、桜木が寝ている隙にと、とんでも無い案が来た。
エルヒムとマティアスの件、先生に任せてたけどもだ、国民投票は早いんじゃ無いかぁ。
「先生、ちょっと良いか」
【リズさん、どうも。何か?】
「急じゃないか?」
【全は急げ、ハーレム化を納得して頂く為でもありますので】
「あぁ、だとしてもだ、アイツが寝てる間に」
【土壇場で押し切る方法を知ってしまったので、つい、ですかね】
「アイツ、怒るぞ」
【成功する方に賭けたので、仕方無いかと】
「俺は先生の事を気に入ってる、あんまり喧嘩しないでくれよ」
【はい】
そしてそのまま桜木が知らないウチに、国民投票が行われる事になった。
弟が不定期な仕事に行ってから暫くして、相談したくなる様な国民投票の通知が来た。
第2の地球で神と崇められていた者の、アンドロイドや機械としての復活。
そして第2世界で、亜人と呼ばれていた種の生成、合成。
移民の事が落ち着いたばかりなのに。
「母さん、どう思う」
《賛成しか無いでしょう、配列見たいもの》
「なら、生殖は?」
《可に賛成よ》
「あの祥那が、亜人と結婚したいってなったらどうする」
《賛成よ。何を心配してるのか知らないけど、逆説的に考えても国民投票に回せる案件なのよ。ほら、頑張って全部読みなさい、危険は既に排除された上での選択なのに、それを更に怯えていたら可能性の芽を潰すだけだわ》
「好奇心は」
《何かを殺すのは大概が人間よ、猫が猫を殺すなんてほぼ無いに等しいって、論文を見せなかったかしら》
「見ました、覚えてるので今日はコッチに集中します」
《そうね、じゃあ帰るわ。ちゃんと食べて日光浴、そして良く寝るのよ》
「はい、ありがとうございました」
ウチの祥那は、思いっ切り母さん似。
祥那なら、悩まないんだろうか。




