社会見学③
パソコンが壊れてしまい遅くなりました。
続きを投稿します。
昼食を食べてから二時間ぐらいが経った。サリナお母さんはまだ帰ってきていない。どうやら、そうとう遠くに行ったようだ。
マリナ「レーラちゃん、ちょっとこっちに来てくれるかしら?」
ファレラ「はぁい」
あれから、自分はギルドマスターの部屋でマリナお姉ちゃん達のお仕事をしている姿を眺めていた。
どうやら、私の安全のためらしい。午前中は冒険者さん達や子供達がお小遣いを稼いだりするために依頼を受けに来るだけなので安全だが、午後は依頼から帰還する人達が多かったり、そのまま食堂で夕食や祝杯をあげたりする人達がいるのでだいぶ冒険者ギルドが混雑するからだ。
ファレラ「何?マリナお姉ちゃん」
マリナ「レーラちゃんにいいものをあげるわ」
ファレラ「いいもの?」
マリナお姉ちゃんから渡されたのは黒い子狼の人形だ。黒と言っても所々金色が混じっていて、輝いて見える。瞳は黒色だ。
ファレラ「わぁ、かっこいいしかわいいっ」
マリナ「ふふっレーラちゃんこの子は人形じゃないわよ」
ファレラ「え?」
「ワォンッ」
ファレラ「わっ」
黒金色の子狼が飛びついてきた。
マリナ「ふふっ早速懐かれたわね。やっぱり相性が良かったのかしら?」
ファレラ「相性?」
マリナ「ええ、この子のプロフィールを見せてあげるわね。」
ケイシー「はい、これでいいですか?」
マリナ「あら、ありがとう、ケイシー」
丁度いいタイミングでケイシーお姉ちゃんが測定器版を持ってきてくれた。
〝ブォンっ〟
名前 未定
二つ名 ――
年齢:四ヶ月
職業 ―-
適正 幻(強) 空間(強) 雷(強)風(中) 氷(中) 水(中) 光(弱)
魔力 強
体力 強
状態:良
称号 黒金狼族 始祖の幻想獣の子孫 幻狼種
ファレラ「幻属性?」
マリナ「ええ、この子は黒金狼族の幻狼種なのよ。黒金狼族はその名の通り黒と金色の毛並みをもつ一族よ。幻狼種は簡単に言えば精霊みたいなものだわ。謂わば司っている属性よ。」
ファレラ「へぇー、あれ?この子って名前ってないの?」
マリナ「ええ、黒金狼族は産まれる前に主を決めることが多いの。だから名前は主につけてもらうの。」
ファレラ「え?産まれる前なんかに決めちゃっていいの?」
マリナ「ええ。黒金狼族は特殊なの。野生に生きるのではなく誰かに仕えることに特化しているの。もちろんたまに野生に生きる場合もあるけれどそんなのは子孫を残すためなことがだいたいだわ。」
ファレラ「仕える相手ってどうやって決めるの?」
マリナ「それは、私達精霊樹の守護者の中で占いに特化している者達で占い候補をあげ黒金狼達決めてもらうの。」
ファレラ「占うってことは黒金狼は精霊樹の守護者達で保護されてるの?」
マリナ「ええ。黒金狼族は珍しく見た目もいい。そのため、昔は悪用されることがあったの。だから、六大精霊様方が悪用することを禁じ、数が減っていた黒金狼族を保護し、数を増やすことを命じたわ。その名残で今は精霊樹の守護者達に仕えることが多いの。」
ファレラ「へぇー。君、凄いねー」
「ワォンっ」
マリナ「この子は占いの結果レーラちゃんしか該当されなかったの。今日レーラちゃんが来てくれてよかったわ。六大精霊様方がこんなに幼い子を精霊樹の守護者に選んだなんてちょっと騒ぎになっちゃったもの。でも、大精霊様方の御息女ならありえるわね。レーラちゃんこの子の主になってくれるかしら?」
ファレラ「うーん…いいよっ!」
マリナ「本当?ありがとうレーラちゃんっさっそく名前を付けてあげて。そしたら、レーラちゃんがこの子の正式な主になるから。」
ファレラ「うーん。名前かぁ…この子って性別はどっち?」
マリナ「女の子よ。」
ファレラ「女の子かぁ…」
黒金…ゴールドブラック…幻…イリュージョン…う~んあっそういえば、こないだ金色の星をみたな~確か名前がリュアスだったけ。古代語で幻想という意味で強く光ったと思ったら急に見えなくなるからだったかな。まあ、金色って目立つよね。この世界では、惑星なんて言うものがないから星は亡くなっていった人たちの属性を表しているって言われてるんだっけ。…決めたっ!
ファレラ「君の名前は、今日からリュアラだよっ!リュアスっていう古代語で幻想の意味をもつ名前と光を意味するラを合わせてリュアラだっ!」
「ワォンッ!」
マリナ「いい名前じゃない、これでこの子リュアラの主は正式にレーラちゃんになったわ。おめでとうっ」
ケイシー「おめでとうございますっレーラちゃん。」
ファレラ「ありがとうっマリナお姉ちゃん、ケイシーお姉ちゃんっ」
マリナ、ケイシー「「ぐはっっ」」
ファレラ「お姉ちゃんっ!?」
「ワォンッ?」
マリナ「不意打ちはやばいわよ、はぁー可愛いー…はっだ、大丈夫よレーラちゃん。」
ケイシー「そ、そうですよっ大丈夫です。」
ファレラ「よかったー」
その後、しばらくリュアラと一緒に遊びながらお姉ちゃん達のお仕事している姿を眺めていた。
…それにしても、サリナお母さんさすがに遅すぎないかな?もうかれこれ五時間以上経っているけど…。
まあ、大丈夫かなっ。サリナお母さんの事だしっ
最後まで読んでくださりありがとうございます。
続いてもう一話投稿します。