表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

やっと会えたね

[Yuusa]


あたしだってこんなに傷つきたくない。

「塾、変えたってお前馬鹿なんだから。」

「うざいんだよ、お前。」

またあたしはほおを膨らませる。

無駄に足音を響かせて、あたしは真っ白い高いビルの前に立った。

そして…教室の場所を確認する。

「ここ…かな?」

あたしは教室のドアノブに手をかけた


[Takuya]

おそるおそる教室をのぞく、二つの大きな目と焦点が合った。

…見慣れない顔。

誰…だろ?

僕は何にも気づいてないフリをして目をそらした。


しかし、ほんの数秒後、またその子は僕の視界に入った。

僕の二つ前の席に、ゆっくりと、ヒラヒラとしたスカートを揺らしながらその子は座った。

この子は…いじめとか経験したことないんだろうな。

のほほんとした雰囲気に思わずため息が出る。

僕は顔を伏せた。



[Yuusa]



あたしは教室のドアをゆっくりと開けた。

もしかしてかっこいい人とかいないかな?とか期待する余裕は少ししかなかった。

その前にいじめられないかなっ…?ていう不安のほうがあった。

学校でも、前の塾でもいじめられてきたあたし。

今回は…今回だけはいじめられたくないよ!


…そんな不安は三秒後消えた。

真面目そうな人しかいなかった。

いじめなんて…する暇なさそうな人ばっかり!

少しずつほおが緩んでいく。

教室を影から見ると、そのうちの一人…もっとも真面目そうな男子と目があった。

ぴき…っと体が固まっていく。

すると、その男子は「お前になんか興味ない。」という風に、あたしから目をそらす。

「ホウッ…。」

よかった。いじめられる要素、〇.一%もないじゃん。

あたしは鼻歌交じりで、ふんわりと自分の席に座った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ