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2 転生しちゃった?

ローラン=ジャン・モリエール、これが今世の俺の名前だ。

なんと俺は、このグラ・ロッシュ帝国の国王の甥にあたるらしい。

甥というだけで宮廷での地位と将来は約束されたようなものだというから、すごいと思う。


もちろん、目を開けたら、見慣れたはずの女の乳にかぶりついてたから泣いたけど。

この世界では乳母が育てることもおおいというから、母乳で育てられた俺は愛されてるんだと思う。

そしてオムツ替えやら何やらの羞恥プレイをようやく終えた俺は現在5歳。

俺の好みドストライクの、ナイスバディな、品のあるおっとり美人…クロフィーヌ=ジャン・モリエール母さまと、滅多に家に帰ってこない、前世の俺の生き写しかと思う超チャラいイケメン当主、シルヴァン=ジャン・モリエール父さまと3人暮らしだ。

いや、母さまのお腹の中にいるのが1人…既にもう名前は決めてあるという臨月の弟、オーレリアン=ジャン・モリエールもいる。


オーレリアンって、何処かで聞いた気がする…曖昧な記憶を捻りながらも、前世では妹だったのもあって、弟を楽しみにしていた。

父さまはあっちフラフラ、こっちにフラフラ、結局母さんに帰ってくる人だから、母さんが妊娠したと分かった時、誰もが父さんの子だと信じて疑わなかった辺りに父さんの人間性を感じる。

ちなみにこの美形のサラブレッドである俺もやっぱりイケメンで、カールした金髪にエメラルドグリーンの涼しげな瞳の、超イケメンに生まれることができた。DNA万歳。

今世では安定した道を行くかと誓ったとはいえ、前世の習性か父さまの血か、やはり女好きの血はまちがいない。

見た目もなんとなく…チャラ男っぽいし…

高潔な貴族っぽいかなと髪の毛を伸ばしてみたけど、もっとチャラ男っぽくなった。でもイケメン度は増した気がするから長髪のままだけど。

血筋的にいえば確かに俺は高潔なのだけど、父さまがあんなのなせいで自覚ができない。

父さまは一応国1番の大地主で、そらにあんな性格の割に仕事はできるらしく、特に革命も起きずに平和に過ごせてるのは父さまが「人妻には絶対手を出さない」というかポリシーがあるからだと思う。

もし見境ない獣男だったらとっくにこの王国も宮廷も滅んでた。閑話休題。


「ローラン、今日はいい天気ね。母さまとお散歩に行きませんこと?」

「行きます!」


今世では気遣いができてジェントルマンなローラン(のフリをしている)なので、周りの大人には父親の反面教師かななんて言われている。

前世では母さんと食事した記憶なんか数えるほどしかないので、その反動で幼児の特権とばかりに甘えまくっている。恥ずい。


「オーレリアンは元気?」

「えぇ。もういつ産まれてもおかしくないんですって。楽しみにしてね!」


わぁ、と顔を綻ばせる。

オーレリアン、どんな少年なんだろう。やっぱり反面教師でジェントルマンになるのか?


そして庭のバラ園に差し掛かった時だったと思う。

いきなり母さまが倒れた。


「母さま!母さま!」


呼びかけても返事がない。そしてドレスのスカートが濡れているのに気づいて、ハッとする。


!…破水してる…!

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