宿のお知らせ
宿の前に着いた。宿とギルドの距離は少し遠く、ギルドを出た時間が午後五時ぐらいだとすると、歩きで、お姉さんに教えてもらった宿に着いた時間はだいたい午後五時三十分ぐらいだ。
(以外と遠かったな。こんくらいかかるなら怪物行使を使うんだった。でも目立ちたくないから、使わないでよかった。さて、疲れたし入るか。)
「いらっしゃい!おや?カッコイイ仮面じゃあないか、旅人かい?ちょうど部屋が空いてるから一日と風呂付きで銀貨五枚だよ。」
正面のカウンターからおばさんが顔を出して話しかけてきた。
(とりあえず五泊するか。)
「では、五泊と風呂付きで。あと、何か食事出来る場所はありますか?」
「まず、五泊と風呂付きで銀貨二五枚だよ。あとこの廊下の奥に食堂があるからそこで出来るよ。」
「ありがとうございます。はいどうぞ。」
「はい。ちょうどだね。ほれ、7号室の鍵だよ。風呂はその鍵を部屋に入って右にドアがあるから、そのドアを開けると風呂に繋がってるよ。」
「ありがとうございます。では。」
鍵をもらって軽くお礼を言うと私は七号室に向かった。部屋に入ると、綺麗で埃一つ無いような快適な内装がお出迎えした。どうやら、お姉さんの言ったことは正しいようだ。
「ふう~疲れたー。」さっそくフワフワのベッドに倒れ込んだ。
「そういえば、今日はたくさんいろんなことがあったな。理想とは、ほぼ違う女神様にいきなり転生させられるし、イケメンに惚れさせられそうになるし~あーお風呂入ろ。」
リュックサックを降ろし、仮面を脱いで、風呂に繋がるドアを開けた。その中は、最初に更衣室で、その先は浴槽だった。中はたぶん前世では味わえなかっただろうホテルや、家のやつより広かくて、綺麗だった。
「ワオ!すごい。」さっそく私は服を脱いで、風呂に浸かった。途中、自分の裸を鏡で見たときは、顔が林檎みたいに赤くなった。
「ふう~癒される~。」その後、身体を洗って、風呂から出て、寝間着に着替えて(洗い方や、下着の付け方はおそらく、女神様がやり方を私の脳にインプットした。)そこからベッドにダイブしてそのまま寝た。
この世界のお金の価値観
小銅貨 十枚で銅貨1枚。
銅貨 百枚で銀貨1枚。
銀貨 千枚で金貨。
金貨 一万枚で白金貨。