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魔術師は現代社会に殺される  作者: 軌跡
第二章 弱者の居場所
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乗り越えるために 6

「非常階段を使いましょう。正面玄関はオークが群れを作っていました」


「い、いいのか? ヴィヴィアは……」


「さきほど、救援に訪れたテュポーンのメンバーから情報が入りました。脱出した入院患者の中に、妹の姿があったそうです」


「そ、そうか……!」


 襲われたような痕跡が残っているが、彼女とて魔術師。魔物を倒す術はあったんだろう。

 二人は急いで、廊下の奥にある非常階段を目指す。

 だが。

 階段手前の天井をぶち破って、人影が降りてきた。


「な……!?」


 乱入者は男。魔術師の衣装であるローブを纏い、色でその所属を示している。

 学園のものではない。大手ギルド、それも二人が今日見たもの。

 フェイを襲い、角利と一緒に逃走した青年。

 非力な筈の彼が、立ちはだかった障害だった。


「……何のつもりですか?」


 フェイに怯えはない。正面から堂々と、敵意と疑問を青年にぶつける。

 彼は片手に身の丈ほどの大剣を握っていた。追手に恐怖し、逃げ回っていた人物とは思えないほど勇ましい。

 ぎ、と彼は壊れた機械のような呻きを上げる。

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