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魔術師は現代社会に殺される  作者: 軌跡
第二章 弱者の居場所
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二つの病、二つの現実 4

「と、とりあえず顔を上げてくれ。俺は怒ってるわけでも、疑ってるわけでもないぞ」


「で、でしたら、何故――」


「まあ好奇心だな。爺さんと似てるとか、そう言われると思ったんだけど」


「お爺様? 会長のお爺様とは私、面識がありませんよ?」


「いや、四治御法。さっき会ったばっかりだろ? 俺の祖父だよ」


「――」


 今度も驚く彼女。……さっきから同じ反応ばかりで、だんだん苛めている気分になってくる。


「も、申し訳ありませんっ! 苗字が偶然にも同じなのかと……!」


「いや、だから謝るなって。逆に息苦しいぞ。爺さんがいくら君の恩人だからって、俺は何もしてないんだから」


「し、しかし……」


「じゃあ取り合えず、俺と爺さんが似てるかどうか教えてくれ。それで手を打とう」


「似てません」


 一刀両断だった。

 期待を外された気分で落ち込むが――まあ、当り前だろう。ワシとは似ていないな、が角利に対する御法の口癖だった。父とは親子なだけあって、雰囲気が近かったんだが。


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