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魔術師は現代社会に殺される  作者: 軌跡
第二章 弱者の居場所
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嵐の前触れ 8

「裏を返せば真面目な人なんだと思うぞ? 今だって、セイメイの学長やってるぐらいだからな」


「へー、偉い人なんだ。確かに雰囲気のある人だよね」


「歴戦の猛者だからな。魔術師の現状について、あの人以上に熟知してる人もいないだろ」 


「……何か、生活を支えてもらったのが申し訳ないような」


「別に悪く思う必要はねえって」


 御法も好きでやっていることだ。珍しいと言えば珍しいのだが。

 ……確かに少し引っ掛かる。病にかかった人間の支援は、祖父が最も嫌うところだ。学長へ就任する以前、この病院からセイメイの名を捨てろ、なんて豪語していたぐらいだし。

 心境の変化でもあったんだろうか? それなら正直、四治会にも支援して欲しいのだが。


「ねえねえ、角利さんはお祖父さんのこと、どう思ってるの?」


「尊敬はしてる。魔術だって、あの人から教わったようなもん――っ」


 そこには、父と母の姿もあったっけ。

 目眩と頭痛。心情が行き着くのは、禁断の記憶に触れた痛みだけだ。事前情報を知らされていないヴィヴィアはうろたえるしかない。

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