表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔術師は現代社会に殺される  作者: 軌跡
第二章 弱者の居場所
53/168

嵐の前触れ 4

「……」


 いささか気分が落ち着かない。始めての場所というのもあるだろう。エレベーターは幸い一人だけでの利用だが、四階までの道は長い。

 というか。


「なんで俺一人なんだ……」


 肝心なフェイは同行してくれなかった。

 どうも、担当医から病気の進行状況について説明があるらしい。家族であるフェイが一番話すべきだろうに、何故こちらが一任されてしまったのか。

 まあ考えてもしかたない。彼女の方だって、無視できる用件ではない筈だ。

 エレベータは運良く、目的地までノンストップ。

 出たところで見えたのは、自販機も揃った休憩用のホールだった。円形の机がいくつか置かれており、入院患者やその身内らしき人々が利用している。


「あ、こっちこっちー!」


 病院とは思えないぐらい、底抜けに明るい声。

 ただ、由利音に比べると幼さというか、無邪気な印象を受ける。二つ年下と聞かされたし、間違った感想ではないだろう。

 目的の少女は、一番奥の椅子に座っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ