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魔術師は現代社会に殺される  作者: 軌跡
第一章 EとS
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魔剣乱舞 7

 軌跡は喜々として描かれた。手にしている魔剣が折れるが、構うことはない。代わりは何本だって用意できる。

 数本目の代替品を叩き付けた辺りで、フェイに苦悶くもんの色が現れた。

 見れば彼女の魔剣から破片が散っている。直ぐに魔力で編み直しているが、どうも疲労が重なっているようだ。精度が甘い。

 行ける――内心の焦りを極力ださず、角利は一気呵成いっきかせいに攻め立てた。

 時間の猶予はそこまで許されてるわけじゃない。誰か人が来れば、それを自分が意識すれば――直ぐ発作が起こる。ましてやもし、魔物がやってきたら最後だ。

 故に、その前に叩き潰す。

 魔剣一本、へし折れば大人しくなるだろう……!


「くっ!」


 双方の汗が濃い。フェイは純粋に消耗で、角利は無理を仕出かした冷や汗で。

 しかし、これまでだ。


「ふ――!」


 砕く。

 得物を失ったフェイの対処は迅速だった。続くこちらの一閃、剣の射撃を避けきり、二本目の魔剣を編もうとする。

 どちらの手が速いかは、言うまでもなかったが。


「これで――」


 女性相手ということも忘れ、右手を大きく振り被る。

 時間切れの合図は、直後だった。

 唐突に地面から突き出された巨大な手が、二人の決着を阻んだのだ。

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