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魔術師は現代社会に殺される  作者: 軌跡
第一章 EとS
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魔剣乱舞 3

「行くぞ!」


 青年に怒鳴りつけて、覚束おぼつかない足取りのまま走り出す。

 選ぶのはやはり、狭い路地裏だ。この向こうには広い空き地があった筈。学園に隣接している場所だし、助けを求めるには持って来いだ。

 無論、その前に撒ければ一番だが――


「くそっ、しつこい……!」


 まともな食事を取ってないだろうに、ここぞとばかりに全力で追ってくる。

 角利の足は反対に重くなっていた。ついてきている青年の方が、先導役には持って来いなぐらい。

 ちょうど、正面には左右へ別れた道。まだ敵の姿は見えていない。

だったら。


「よし、二手に分かれるぞ」


「き、貴様っ! 僕を一人にするのか!?」


「ああそうだ」


 いい加減ストレスの限界である。本当はそんな暇もないのだが、角利は青年の胸倉を掴んで持ち上げた。


「俺はあんた自身が死のうがどうでもいい。仲間になるって宣言したやつに、人殺しをさせるのが嫌なんだよ。単なる我儘わがままさ」


「青ざめた顔で何を……!」


「だったら今直ぐ逃げるんだな。俺も手一杯だぞ」


「っ……」


 さすがに理解力はあるらしい。綺麗さっぱり、別々の道へ舵を取る。

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