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魔術師は現代社会に殺される  作者: 軌跡
終章 少女の存在、真実
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魔物の正体 9

「止め――」


 ろ、と喉を振るわせる直前。

 一本の矢が、オークの腕を吹き飛ばした。

 騒音でしかない、魔物の絶叫が響き渡る。


「無事!?」


「ゆ、由利音さん!?」


「ああ、無事だったならオッケオッケー!しっかし、テュポーンから言われたんでしょ? ここに入って来ちゃいけないって」


「い、いやまあ、そうッスけど、これには色々と事情が――」


 話している間に、由利音は二射目の矢をつがえていた。

 彼女も武装召喚の魔術を得意とする。編むのは弓と矢。狙撃手としての異名は、バイト店員の名よりも響いているだろう。

 姿を現した状態でも、由利音の自信は変わらない。

 動けば射る。必殺の気概で睨み、それだけでヴィヴィアの動きを縫いつけた。


「……この子が、本当に元魔術師なの?」


「間違いないですよ。俺の記憶を信じてくれるのなら、ですけど」


「何言ってんの、疑うわけないでしょ」


 とはいえ警戒は緩めない。隙があれば今度は足を吹き飛ばすと、弦を力強く張っている。

 それはヴィヴィアも同じだった。フェイが復帰し始めているのもあり、撤退するタイミングを窺っている。



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