表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔術師は現代社会に殺される  作者: 軌跡
終章 少女の存在、真実
100/168

ワイバーンと紅い軍勢 9

 辺りは、四治会の付近以上に暗かった。

 地理的には公園にある森林地帯の中。街灯はなく、かといって月明かりも頼れない。生い茂った木々で遮られている。

 こういう時、懐中電灯が便利になる。


「会長、こちらです」


 もちろんフェイが用意しており、角利はその後を追っていく。

 辺りは見渡す限りの闇。どのような形であれ、光は目を引く存在だ。もし他の誰かに見つかれば、即通報の失態となるだろう。

 自然と強くなる警戒心。無意識なのか意識的にか、フェイはピッタリと肩を寄せて離れない。

 ――今更、彼女の体格が女性でしかないことを自覚する。

 あんな力を持って、魔物を一刀のもとに切り捨てるのに。小さな肩は掴めば折れてしまいそうで、剣を振るうイメージすら持たせなかった。

 一方で、全体に視点を移すと凛とした説得力がある。戦乙女とでも言えばいいんだろうか。ドレスを着ればさぞ似合う美少女だけど、男性の正装も似合いそうな気がしてくる。

 まあ個人的な秘書のイメージだし、やっぱり学校の制服が一番――


「し、しかし、こういうのもレアな体験だよな」


 沈まれ煩悩ぼんのうとばかりに、うろたえ気味で話しだす。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ