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騒擾閑化のティラトーレ  作者: いくら
人類機獣化計画
9/20

九節

 一通り話を終えたので、結衣達の居る広間へと戻る。

宴は既に終わっており、片付けに入っていた。

「あ、遅いよー蓮!」

結衣が俺に気づき、声をかける。あの口ぶりからするとすっかり打ち解けた様だ。

「すまんな」

俺は浅間に一言いうと、結衣と鈴音の元へ行く。

「結衣、鈴音、話がある」

俺は先の二人の様子を見て事実を話す事にした。

二人は頭上に?マークを浮かべながら顔を見合わせる。

広間にある多数の椅子の中から端にあるものを選び、腰掛ける。

「二人共、聞いてくれ、これから言う事は全て事実だ」

俺は二人になるべく衝撃を与えないように、全ての事実を話した。



案の定、二人は驚いていたが、思っていたよりもずっと立ち直りは早かった

恐らく二人も宴の時に多少の話は聞いていたのだろう。

「ならそのクロウリーって人を倒せばいいんでしょう?」

いつもならそう簡単に言うなよなどと突っ込んでいる所だが、今回は素直に同意する。

「あぁ、そういう事だ」

「そうですよ!私たちが居れば怖いもの無しです」

鈴音がニコッと笑いながら言う。

「お前ら……ありがとう……」

ちょうど話が終わった頃に浅間が広間で口を開く。

「みんな聞いてくれ!!」

浅間の声に皆が反応する。

「蓮君たちが加わった事で、僕たちの戦力も多少増加した。これからは戦いも激化するだろうから三人一組で行動してもらう」

皆も三人一組になる理由は予想できていたようだ。

「それと、もしクロウリーに遭遇した場合、絶対に戦おうと思わないでくれ」

浅間の目つきが変わる。

「まず仲間に連絡を取り、増援を待ってくれ。増援が来るまでそこから動かないでほしい」

みんなが無言で頷く。

やはり浅間はリーダーになる資格というものを兼ね備えている気がする。

「それじゃあ、今日はゆっくり休んで明日から捜索だ!」

それぞれ自分の部屋に戻り、就寝する。

俺も自分の部屋に入り、ベッドに横たわる。

明日からはより危険が増すだろう……。

当然クロウリーだけではなく、機獣との遭遇率も格段と上がるだろう。

結衣や鈴音と行動を共にするがもしもレベルⅤの機獣やそれこそクロウリーなどに遭遇してしまったら……。

などと考えてしまうのは俺の悪い癖である。

まあ、今夜はゆっくり休んでこれからに備えよう。

ここで思考を停止し、静かに眠りにつく。

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