第3話 オレの解答! (2)
3学期のテストも難なく終わった2年の終わり、3泊4日で沖縄への修学旅行がある。
勿論杉崎先生は引率者として同行する。
自由行動の班は、よくクラスでつるむ男友達二人と組み、バス観光の際の班は、そのメンバープラス女子三人と決まった。
配られたしおりをくまなく読んで投げ出した。
どれだけ予定表を見たって、先生の事なんて書いてあるはずもなかった。
この気持ちのやりどころのなさに苦しさが募るばかりだった。
***
3月の沖縄は少し暑いくらいで、昼間は長袖を捲る陽気だった。
日差しの強さがオレの地元とは明らかに違った。
初日はバス移動しては観光地を巡った。
車窓には青い海を時折映しながら、バスの中の会話のざわめきとは別に、オレは少し前の席の窓際に座る先生の、静かな横顔から目が離せないでいた。
近そうで遠い先生との距離に、いつしか胸は痛みで埋め尽くされそうだった。
すると急に口にポッキーを突っ込まれ我に返った。
「葉山呼んでもボーッとして気付かないからだよ」
隣に座ってるポッキーを突っ込んだ張本人が笑いながら言った。
「まじで?わりぃわりぃ」
オレは苦笑いしながらポリポリと甘ったるいポッキーを食べた。
「そういえばさ、バレンタインに杉崎に相手にもされなかったって、泣いてる女子いたの知ってる?門前払いって感じだったらしいぜ。カワイイ子だし、俺だったらチョコくらいもらっとくのにな〜!」
何の悩みも無さそうにポッキー片手に寛ぐコイツがちょっと羨ましかった。
「松田、そんなアホ面してたら一生チョコなんて来ないぜ」
軽く笑いながら言ってやった。




