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バンデッド 元殺し屋の捜査録  作者: 結城 からく


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2/2

第2話

 玄関扉を破って無数の弾丸が飛び込んでくる。

 遠塚は素早く物陰に移動し、壁のスイッチを押して消灯した。

 彼は暗闇の中でじっと息を潜め、相手の気配を探る。


 間もなく穴だらけの扉が蹴破られた。

 拳銃を構えた五人の男達が侵入してくる。

 彼らはハンドサインで意思疎通を取りつつ、手分けして室内を調べ始めた。


 男の一人が視界に入った瞬間、遠塚は動いた。

 物陰から飛び出した彼は、腕を掴んで銃口をそらすと、もう一方の手で発砲する。

 弾丸は男の目を貫通し、白い壁に血と脳漿を撒き散らした。


 銃声とマズルフラッシュに反応した他の者達が一斉に発砲する。


「いたぞ!」


 遠塚は死体を盾に銃撃を防ぐ。

 彼は射撃が途切れたタイミングで突進し、近くにいた男にぶつかった。

 そのままの勢いで死体と壁で挟み込み、身動きが取れない状態にしてから首と顎を拳銃で撃ち抜く。


 刹那、ナイフを持った三人目と四人目が遠塚に跳びかかった。

 遠塚は瞬時に飛び退きつつ、カーペットの端を掴んで引く。

 着地を狙われた二人は派手に転倒して腰や頭を強打した。


「ぐっ!?」


「小細工を……っ!」


 慌てて起き上がろうとする二人の額に包丁が突き刺さる。

 遠塚がキッチンから投擲したものだった。

 刃は頭蓋を砕いて脳まで達していた。

 二人の男は血を吐き出しながら崩れ落ちる。


 最後の刺客は玄関の前にひっそりと佇んでいた。

 マスクを外した男は、不敵な微笑を湛えてみせる。


「最強の殺し屋、遠塚……会えて光栄だ」


「…………」


「俺の名は三上。組織の掃除屋をしている」


「そうか」


 遠塚は真顔で応じる。

 三上は両手を広げて嬉々として言葉を続けた。


「俺は今、興奮している。最強の超えることができるんだからな」


「そうか」


「ずっとあんたに憧れて生きてきたんだ。だからひたすら腕を磨いてきた」


「そうか」


 同じ言葉を繰り返しながら、遠塚は静かに歩み寄った。

 二人の距離は互いに触れられるほどまでに縮まる。

 殺し合うには近すぎる間合いに、三上は頬をぴくぴくと痙攣させた。

 やがて彼は蕩けそうな目で呟く。


「最強を魅せてくれ」


 三上が遠塚の眉間を撃とうとする。

 しかし、それより先に遠塚の掌底が彼の鳩尾を捉えた。

 身体を折った三上は歯を食いしばり、なんとか回し蹴りを放つ。

 遠塚は軽々と跳躍して躱すと、空中で拳銃を三連射する。

 弾丸は三上の額、喉、胸を的確に貫いていた。


 致命傷を負った三上は倒れ、掠れた声で歓喜を示す。


「す、すげえ……さすが最強の殺し屋だ! やっぱり俺の目に狂いは――」


 遠塚の拳銃が三上の顔面に銃弾を叩き込んだ。

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