第9話 無期限の休暇
リリーベル伯爵邸の自室でルークは頭を悩ませていた。
それはトトからの手紙である。
無期限の休暇を与えられ、喪失感に苛まれていたその日に届いたものである。返信をしようと思い、自室でペンを走らせていたが、問題が発生した。
書くことがない。
(えーっと、拝啓 トト嬢……元気でお過ごしでしょうか? 私は先日、殿下に無期限の休暇を与えられ……ってこれはダメですね。トト嬢が心配する。屋敷で過ごして……いや、これもなんか……)
今まで三日と空けずに返信していたのに、書いては書き直しを繰り返して、二週間も経ってしまった。
今日も手紙の内容を考えているうちに手元に便せんがなくなったことに気付いたルークは、ゴミ箱に目をやった。
(紙を無駄にしちゃった……新しいものを買い足してもらって、まずはちゃんと文章を頭で考えてから……)
「坊ちゃん?」
不意に声をかけられ、ルークが振り向くと執事のダリルが立っていた。真っ白な髪と髭を蓄えたその老人は祖父の代からリリーベル伯爵家を支えている。
「少し風にあたってきてはどうでしょうか? 部屋に籠りきりなのは、体によくありません」
「ああ。そうだね。ありがとう。ガイアは?」
「ガイア坊ちゃんは、朝早く出仕されました。今夜は帰ってこられないそうです」
自分の代わりに働いているガイアは、今頃アーロイとクラウドに振り回されている頃だろう。それだけでなく、覚える仕事もたくさんあるはずだ。今夜は帰ってこられないということは、アーロイ辺りが何かを教えているのかもしれない。
「そう。もし帰ってきたら教えてくれる? きっと愚痴りたいことがたくさんあると思うから。私は中庭で暇をつぶしてくる。もし、何か用事がある時はベルを鳴らして」
ルークは机の上にあるハンドベルを鳴らした。
本来は使用人を呼ぶためにあるものだが、ルークの顔が分からなくなってからは、ルークを呼ぶために使われている。
「かしこまりました」
「それと新しい便せんを用意しておいて。よろしくね」
ダリルは礼をして、退室するルークを見送る。
向かった先は中庭の小さな一角だ。ルークはベンチに座ると深いため息をついた。
「もう二週間かぁ……」
無期限の休暇を言い渡されてからもいうもの、初めは「久々の休暇か」とぼーとしていたのだが、何もしていないことに対して次第に焦りが芽生え、執務をしようにも仕事がない。
なんせリリーベル伯爵家は領地を持たない。屋敷の運営も少ない使用人で賄っており、両親が田舎へ隠居してから、屋敷の指揮を執っていたのはガイアだ。しかし、そのガイアはルークの代わりに出仕しているため、本来ではればルークに引き継がれる。しかし、ルークの顔の影響か、屋敷の使用人達が多少不審な目を向けていた。
普段は出仕しているのでルークは気付かなかったが、ガイアの雫の力をもってしても、使用人達が抱くルークへの不信感は健在である。使用人達に一番近い場所にいるダリルはそれにいち早く気づき、彼とその息子が指揮を執ることになった。
「トト嬢に早く返信も書かないと……」
頭の中で話題を考えるも何も浮かばない。ベンチから立ち上がり、ふらふらと歩きながら庭を眺める。
(花の話題でも振ろうか。彼女はどんな花が好きかな?)
紙をまた無駄にしないよう地面にしゃがみこんでルークは拾った小枝で字を書いていく。
しかし、あまりにもとりとめのない文章にルークは一度文章を消す。
ぐちゃぐちゃになった地面を見つめ、ルークはまたため息をついた。
胸のあたりがもやもやする。
いつ自分の顔は戻るのだろう。殿下の地位は大丈夫だろうか。先の見えない不安が胸の中で広がり続けていた。
何より、屋敷にいて何もできない自分がとても嫌だった。
誰かに相談したい気持ちもあるが、そんな相手は身近にいない。せめて気晴らしに誰かと話ができればと考えるが、頭に浮かんだのはトトの姿だった。しかし、ルークはすぐに考えを振り払う。
(彼女のお母様のこともあるし、屋敷に押しかけるのも、我が家に呼ぶのも気が引ける。だから早く返信を書かないと。だけど……)
彼女はルークの顔を認識できる。会うだけでも不安が和らぐような気がした。
ルークはため息を零す。
「会いたいなぁ……トト嬢」
「ルーク様?」
「へ?」
顔を上げると、水色の瞳をぱちぱちと瞬きさせているトトと、彼女を連れてきたであろうダリルの姿があった。ルークは弾かれたようにその場に立ち上がった。
「ト、トト嬢⁉ ど、どうしてここに⁉」
「すみません。実は昨日、アーロイ義兄様からルーク様の様子を見てきて欲しいと頼まれて、先ぶれも出したのですが……」
隣にいるダリルを見やれば、静かに頷いた。
おそらく、すぐにルークが見つからなかったのだろう。ルーク自身も手紙の返信を考えるのにベルの音が聞こえてなかったおそれもある。
「すみません、すぐにお迎えができず……でもなんでアーロイ様に?」
顔を合わせていないとはいえ、わざわざトトに頼む必要もないだろう。
トトは少し困った表情を浮かべた。
「ルーク様から手紙が来なくなったものですから、姉に会うついでにアーロイ義兄様にお尋ねしたんです。それでアーロイ義兄様がガイア様もルーク様とあまり顔を合わせていないと聞いているので、代わりに見てきて欲しいって」
「ご、御心配をおかけいたしました……えーっと、こんなところで立ち話もなんですからどうぞ中でお話しましょう」
ルークはこっそり地面を踏みならすと、トトを屋敷の応接室へ案内する。
すでに応接室にはお茶の準備がされており、ダリルはお茶を淹れながら嬉しそうに目を細めていた。
「坊ちゃんにこんな可愛らしいご友人がいらしたなんて、お迎えできて嬉しい限りです。ぜひ坊ちゃんと末永く仲良くしていただけたら……」
「ダリル?」
ルークが窘めるように呼ぶと、彼はころころと笑う。
「老いぼれは退散いたしますので、ごゆるりとお過ごしください」
浮足立ったようすでダリルが去っていくと、ルークは小さく苦笑する。
なんせ婚約式以来の客人だ。ルーク自身も友人は少ないし、両親も屋敷を出てしばらく経つので本当に嬉しいのだろう。廊下から何やら慌ただしい気配がその現れだ。
「なんだか落ち着きのない家ですみません。殿下やアーロイ様以外のお客様は滅多に来ないので」
「いえ、こちらこそ押しかけるような形になってしまい、すみません。しゃがんでいたようですが、御体調がすぐれないのですか?」
「あ、いえ! 私は元気です!」
「本当ですか? アーロイ様からしっかり顔も見てきて欲しいと言われています。ただでさえ今のルーク様は顔色が確認できないので心配していましたよ?」
「……この通り、私は元気です」
観念してルークは面布をめくると、彼女はホッとした様子で笑みを浮かべた。
「お元気そうで安心しました」
そんな彼女の言葉にルークは申し訳ない気持ちが湧きあがる。
別に手紙を放置していたわけではないが、返信をしなかったのは失礼だっただろう。
「心配をおかけしました。実は返信用の内容に困ってしまって、なかなか出せなかったんです」
「そんな。別に深く考えていただかなくても。どんな内容でも私は嬉しいです」
社交辞令だと分かっていても、その言葉はルークの心ににじんと響いた。
やはり自分の顔を見ても、怪訝な表情を浮かべない相手との会話は安心感がある。家人のクラウドも長く執事を務めているだけあり、表情には出さないが、その分、腫れ物に触るような気づかいが見え隠れする。婚約式の件もあったから余計だ。ガイアの次にダリルは憤慨していたのだから。
(色んな人に心配をかけているな……)
もっとしっかりしなければと自分を叱咤し、笑みを作る。
「それだけじゃないんです。実は、宰相補佐の役目がガイアに代わることになって」
聞かされていなかったのか、トトは目を丸くする。
言葉にしなくても「なぜ?」という疑問が伝わって来た。
「今は私が傍にいるよりガイアの力が必要なんです。顔を合わせていなかったのも、慣れない仕事に忙しく時間が合わないからです。今日も泊まり込みのようですし」
「ルーク様も寂しいですね……」
「はい。私もガイアが身体を壊さないか心配です。アーロイ様とお会いしたとのことですが、アーロイ様はお元気ですか?」
ルークがそう訊ねると、トトは表情を曇らせる。何やら怪しい雲行きに、ルークは表情を硬くした。
(トト嬢、どうしたんだろう? もしかして、宮廷で何か起きた? それでガイアが忙しいの?)
トトは連れてきていた自分の侍女を呼び寄せると、手紙を一通持ってくる。
「これを、アーロイ義兄様からお預かりしました」
「アーロイ様から? ありがとうございます。後で拝見させて……」
「アーロイ義兄様からは、ルーク様に渡したらその場で開封するよう言付けを承っています」
それを聞いて、ルークの背筋に冷たいものが走った。
(十中八九、お叱りの手紙だ!)
長年の付き合いだ。その場で開けろと言われれば、それしか思い浮かばない。
「し、失礼します……」
ルークは封を切り、手紙に目を落とした。
『ルークへ
元気にしているだろうか。お前のことだから、久々の休暇に慣れず、落ち着かない時間を過ごしているかと思うと、申し訳ない気持ちがないとは言えない。こちらは『暴君上司たちのせいでアニキとほとんど顔を合わせていない』というガイアの文句を聞き流している毎日だ。今度ガイアに休みを与えるので、労わるように。
それはそれとして。トト嬢に手紙を返していないとは何事か。これを機に交友を深めることに務めなさい。
義妹に心配させるようなことはしないように。
アーロイ・マイルズより』
(相当お怒りだ、これ!)
固めの文章から笑顔で額に青筋を浮かべ、腕組をしているアーロイの姿が容易に浮かんだ。
可愛い義妹を蔑ろにするなという怒りが短い文章からにじみ出ている。
(違うんです、アーロイ様! 私は彼女を蔑ろにしているわけではなく、むしろ悩みに悩んで……ん?)
ふと、便せんから漂う甘い香りにルークはすっと目を細めた。
「ありがとうございます、トト嬢。どうやらトト嬢から私の話を聞いて、アーロイ様が心配していたようです」
「ほ、本当にそれだけですか? アーロイ義兄様の笑顔がすごい迫力でしたが……?」
「い、いつものことです……お気になさらず」
ルークは声を震わせながら手紙を内ポケットにしまい込むと、話題を変えようと思考を巡らせる。
「アーロイ様は突然の休暇で私が戸惑っていることを察していたようです。実際、私はこれと言って趣味と呼べるものがあまりなくて、友達も少ないんです。休暇の過ごし方といえば、弟と買い物に行くくらいですし。トト嬢は普段、お時間が空いた時、屋敷でどのように過ごしているんですか? 参考にしたいです」
手紙では母親と刺繍をしたことや、弟のシルベスターと遊んだことなど、他愛のないものが多い。
女性の社交に疎いルークはそう訊ねると、トトは頷いた。
「参考になるかどうかは分かりませんが、ハンドメイドが好きで……自分でレースを編んだり、刺繍をしたりして、小物やアクセサリーを作るのが趣味なんです」
「ああ、手紙にも書いてありましたね。今、お姉様にプレゼントの髪飾りを作ってあげているって。もしかして、今つけている髪飾りもお手製ですか?」
「はい」
照れたように笑い、自分の髪飾りに触れる。
彼女の赤毛を彩る白い花はとても繊細な作りをしているのが分かった。彼女はとても手先が器用なのだろう。
「リボンに付けているレースと花は自分で作ったんです」
「レースもですか? すごいですね。弟もよく人形の服を作っていたことがありましたが、刺繍はしてもレースは既製品を使ってましたよ」
「お洋服はたくさん飾りを使いますから。髪飾りだと少なく済むので。それに私はお洋服までは作れないので、ガイア様は素晴らしいです」
「幼い頃は、ドール専門の仕立て屋になりたいと言ってましたからね。今でもよく頼まれて作っていますよ。可愛いものが好きなので素材やレースにもこだわってます」
「その気持ち分かります。私もこだわりたくて、レースを自分で編み始めたので」
「では、そのレースもオリジナルですか? 編み方を考えるのは大変でしょう?」
「はい。でも、相手のイメージとかが頭にぱっと浮かんできて、それをどうにか形にしたいと思って。考えるのがとても楽しいんです」
前に会った時よりも饒舌な様子に、トトがそれだけ好きなのが伝わって来た。心なしか表情も明るい。
「手芸などにあまり馴染みがないのですが、相手のイメージというと……?」
「普通だったら、色とか刺繍の柄ですが、私の場合はレースの模様ですね。相手を見ているとなんとなくモチーフや模様が浮かんでくるんです」
昔、ガイアがマリオネッタにドレスを作った時、彼は刺繍の柄にこだわっていたことを思い出す。レースと刺繍ではだいぶ違うが、似たような感覚なのかもしれない。
「ちなみに私だとどんな感じですか?」
興味本位で聞いてみた。ガイアには我が家の家紋でもある百合を薦められていたので、レースだとどのような形になるのだろうか。
トトはじっとルークを見つめると小さく苦笑する。
「すみません。すぐにはちょっと思い浮かばなくて」
「いえ、こちらこそ無茶ぶりをしてしまってすみません」
「でも、ルーク様はお優しい方なので、もし作るなら繊細なものになりそうです」
トトはそう言うと、はっと思い出す。
「私の趣味じゃ参考になりませんね。もっと身近な……そういえば、アーロイ義兄様や殿下を参考にできないでしょうか?」
トトの言葉は最もだったが、彼らの趣味を知っているルークは横に振る。
「殿下は身体を動かすのが趣味で、時間があれば弓や剣術、体術の稽古をしています。アーロイ様は詩ですかね?」
「アーロイ義兄様が……詩? シャルロット姉様は頂いた手紙が決め手だったと言ってましたが……」
「くれぐれもグレン様とシルベスター様にはご内密に。ああ見えて情熱的な人なんです」
意外かもしれないが、彼は手紙と詩で今の妻を手に入れた。といっても前から趣味だったわけではなく、一目惚れした彼女を手に入れるために、クラウドとルークも巻き込んで練習を重ねていた。結婚した今でも妻に詩を送っており、手帳に何か書いているのを知っている。
「どちらも相手の趣味に付き合ってきたので、自分の趣味にはならなくて。グレン様やシルベスター様は?」
「グレン兄様は乗馬ですね。よく遠乗りに出かけています。弟は絵画です」
「乗馬に絵画。色んな趣味がありますね……」
思わず感嘆と言葉を漏らしてしまう。乗馬は嗜み程度にしているが、絵画は皆無だ。
(趣味を見つけるって大変なんだな……)
時間だけはあるのだ。この際手当たり次第やってみてもいいかもしれない。
「トト嬢。よければ今度、手芸を教えてくれませんか?」
「手芸ですか?」
「はい。この際、色々やってみようかと。弟も同じような趣味ですし、今度の休暇に話のネタにもなりそうです。ただ、必要な布や糸を買い足さないとなりませんが」
「で、では。一緒に買い物にいきませんか? ちょうど私も欲しい素材があるんです」
まさかの誘いに、ルークは頬を緩めた。
身内やクラウド達以外に買い物に誘われることがあまりなかった。
「はい。ぜひ」
日程を決め、行先を話し合う。
トトが帰った後、ルークとともに彼女を見送ったダリルが嬉しそうに髭を撫でていた。
「ラピスティア侯爵令嬢は、とても気立てのいいご令嬢ですね。殿下やアーロイ様の他にも親しいご友人ができて、ダリルは安心しました」
「うん、私には勿体ない相手だよ。ああ、そうそう。今週末、彼女と買い物に行った後、我が家でお茶する予定だから、お茶菓子の準備を頼む」
ダリルに予定を伝えると、彼は零れ落ちそうになるほど、大きく目を見開いた。
「坊ちゃんがデートに⁉」
「え、でーと?」
一瞬何を言われたのが分からず、ルークがぽかんとしていると、ダリルは言った。
「ご令嬢とお出かけすることが、デート以外にありますか! ああっ! 旦那様と奥様に知らせなくては! いえ、まずはガイア様でしょうか⁉」
「お、落ち着いてダリル! 血圧あがるよ⁉」
「落ち着いていられますか! 今週末なんてあっという間にきますよ! さあ、坊ちゃん! すぐにデートの計画を立てるのです!」
ダリルに背を押されるようにして屋敷に戻り、彼に言われるがままに週末の予定を立てるのだった。
◇
その夜、ルークはダリルに早く休むことを伝え、自室に戻った。
机の上に置かれた燭台を前に、ルークはトトから受け取ったアーロイからの手紙を取り出す。
手紙から微かに感じる甘い香り。ルークは躊躇いもなく、手紙を蠟燭の火で炙った。
すると甘い香りが漂い始め、手紙の一部が濃く焦げつき始める。
(まったく、トト嬢を使ってこんな手紙を寄越すなんて……)
城内ではアーロイも疑われていると聞いている。あまり表立って手紙を出すのは憚れたのだろう。
手紙に浮かび上がって来た文字にルークはそっと目を細めた。
『百合の雫、王の影の下に。王家の守護を司る』
(ガイアは上手くやってるみたいだね)
ガイアが国王と影の主、暗躍部の頭目が接触し、協力関係になった。文章からそう読み取り、ルークは胸を撫で下ろした。
クラウドやアーロイはともかく、リリーベル伯爵家は今回の被害者であり、ガイアの雫の力とその効果は王家も知っている。
ガイアが雫持ちだと発覚した時は、ルークと役目を入れ替えるか打診があったほど。しかし、ただでさえ癖の強い上司二人にガイアが加われば、周囲との軋轢を生んでしまう。それにガイアは我が強すぎる為、目と耳としてのリリーベル伯爵家の役割が果たされないだろうと父が懸念し、ルークが放り込まれた。
(後は、殿下とアーロイ様が魔女の影響を受けていないことを証明できれば……ん?)
下の方にまだ文章が続いていることに気付いた。
(えーっと、『……戻せ』?)
ルークは手紙を持ち替え、下の方を炙っていくと、さらに文字が浮かび上がってきた。
『時は金なり。遅れを取り戻せ』
その言葉を見て、ルークは内心で首を傾げる。
(どういうこと……?)
やはり無期限の休暇はルークを遊ばせるためではなかったのか。かといって、何かを命じられたわけではない。
──時は金なり。
時間はお金と同様に大事なもの。無駄にするな。そんな意味である。
文章を見ていて、はっとした。
『それはそれとして。トト嬢に手紙を返していないとは何事か。これを機に交友を深めることに務めなさい。時は金なり。遅れを取り戻せ』
書かれていた文章はそう繋がっており、ルークはさーっと血の気が引いた。
「せ、精いっぱいエスコートさせていただきます……」
ルークは震える手で手紙を燃やした。