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お嬢様と悪魔ちゃん  作者: 逆さのかかし
8/10

part8

「お嬢様!離してください!

やはり、こいつは信用できません!」


「ケーラ!」


悪魔が事態を悪化させるような事を言う。


「そんなに私を斬りたいのか?

ならば斬れば良い。斬ってみろ」



ケーラはその挑発に乗ってしまう。




襟を掴んでいる左手により強く力を入れ


右手に持つ剣を上に掲げた。



呼吸が乱れ、汗が噴き出てくる。


視界も次第に霞んできた。




お嬢様を守る為に私は自称悪魔を殺す。


それでお嬢様が幸せになるなら


殺人者になっても構わない。




だが


ケーラの理性の部分がそれを許さなかった。


お嬢様の目の前でそんな事をして良いのか


そしてお嬢様は殺して欲しいとは


願ってはいない。


ならばこんな事はすぐやめるべきだ。




理性と自我がせめぎ合う事に


耐えられなくなり


ケーラはその場に倒れてしまった。




クリストルは壁に付いているベルを鳴らし


他のメイドを呼んだ。


ケーラを自分の部屋に運ぶように言った。


クリストルは悪魔に怒るのではなく


淡々と言いたい事を言った。


「悪魔さん?もう起きてしまった事ですから

とやかくは言いません。

ですが、私に用があるのなら

起きている時に来てください」


悪魔はそれに反抗的な態度を取るのかと


思ったが素直に返事をした。



「分かった。それではお前が起きている時に

また来よう」


クリストルはため息混じりに


「はぁ〜。それからお前ではなく

クリストルです」


「ふふ、それではなクリストル」


そう言うと悪魔は部屋から出て行った。


クリストルは身支度をして


朝食を食べに向かった






ケーラが目を覚ましたのは


数時間後だった。


「ここは…?」


辺りを見渡すと見慣れた物ばかりだ。


「そうか、ここは私の部屋だ」


気を失う前までの事が


ゆっくり思い出される。




ベッドから起き上がり


着崩れた服を整えて


クリストルの所へ向かう。




ここの屋敷では


誰がどこにいるのかを


示す黒板がある。


白いチョークで書かれている。




「お嬢様は…外出中ですか」



お嬢様の事だ


馬で野山を駆けに行ったのだろう。





ケーラは乗馬用の服に着替えて


馬小屋に向かう。




適当な馬を見繕い


クリストルの元へ向かう。



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