誰もが欲しがる幸せは常に悪魔が背負っている
多少ダークです。
そして文法的に大変読み辛いので、宜しくお願いします。
私の世界はいつでも鏡の中だった
私の鏡には私しかいない
頭の上も
足の裏の先にも
鏡がある限り私は生きることの価値を失わない
いつも見てるわ
何度見ても飽きることはないわ
私が笑えばみんなみんな笑顔になれるの
そんな優越感なんて他にどこで覚えられるかしら
鏡の中程不思議な世界なんてあるはずないわね
背中の向こうにはすぐ私の微笑があって
また背中があって
そして微笑があって
それの繰り返し
鏡の中にはたくさんの私の分身がいるの
でもね
ご存知かしら?
幸せの裏側には常に悪魔がひそんでいることを
ずっと幸せの物語程つまらないものはないじゃない?
でもそれが私に降りかかることもないじゃないのよ
結局のところ誰でも人事なのよ
ある日
私のところに悪魔がやってきた
助けて
お願いよ
助けて
結局のところ誰でも人事なのよ
あたりまえの仕打ちね
誰も助けてはくれなかった
しょうがないわよ
それまでは人事だったんだから
私の幸せは奪われた
幸せは長続きしないものなのよ
だって
私が死ぬ程幸せだったら
あなたは死ぬ程私を怨むでしょう?
そういう構造なのよここは
私は悪魔を追い払うこともできずに
仲良くなることもできずに
ずっと傍に置いていた
今の今まで。
もう開放されるのね、
我慢をした甲斐があったわ。
ねぇ?
ご存知かしら?
悪魔は常に背中に幸せを背負っていることを
私の部屋が使えなくなった日、
それは悪魔が私のところから去る日だった。
そして、悪魔は背中に背負ったものを私に託した
幸せを私に託した。
幸せ
幸せよ
今の私はとても幸せよ。
幸せの裏側には悪魔がいることを知っていても、
その幸せを持ってくるのが悪魔だと分かっていても、
私は幸せよ。
今の私には
今の幸せを堪能するしかもう術がないのよ
私の幸せは鏡に囲まれること
鏡の中に埋もれること
あぁ
幸せ
私を囲む鏡は、
私の心をいっぱいに満たす鏡は、
私の心を満たして、
そして私の心を崩壊させた。
私の心は、
あまりの圧力に押しつぶされた。
そして鏡は、
私の体を押しつぶした。
私の心は
死んだ
死んだのは私の心
今の私の目の前に広がるものは
どす黒い希望と
白く美しい絶望だけ
私の体は鏡に殺されて、
私の部屋に異臭を漂わせたまま、なお今も生き続けています。
私の心は鏡でいっぱいになり、
鏡の中を軽い足取りで、なお今も走り続けています。
私は死んでいるけど生きているの
暗い自室でぼんやりと一点を見つめながら妄想を広がらせ、
そして汚らわしい体を微動だにせずに妄想の中で少ない幸せを使い古していくのでした。
結局のところ誰でも人事なのよ
私は神にさえ見放された
此処まで読んで下さった方、有難うございます。
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