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あなたと永遠の時を  作者: 九条 樹
第一章 高校時代
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第3話 【文化祭】準備1

 葵くんに告白されてから約一ヶ月が過ぎたころ。

その後葵くんとの関係が気まずくなるかと思っていたけど葵くんがものすごく普通に接してきてくれていたので私もあの日のことは何もなかったかのような感じで接することができていた。


 10月に入り各クラスともに文化祭の準備にとりかかっていた。

「えーとそれでは10月20・21日の文化祭の催し物を喫茶店に決定します」

学級委員長の広瀬蛍子(ひろせけいこ)ちゃんが教壇に立ち、放課後のホームルームでみんなで話し合って決めた事項を伝えている。

「それでは続いて役割分担を決めたいと思います」

「どんな役割が必要か皆さんの意見を聞きたいと思います」

それぞれ思い思いに意見が出る。

そして皆の意見でいくつかの仕事に分担された。

「時間も遅くなりましたので、どの仕事がいいか皆さん明日までに友達などと相談してある程度希望を決めておいてください」

「それでは今日はこれまでにします。また明日の放課後に続きをします」

委員長がそう言うと一斉に教室内がざわざわしだし早速友達同士で相談する人達がいたて私もゆきちゃんと相談する。


「桜どうする?」

「う~ん、何がいいかな?ゆきちゃんは何かしたいのある?」

「そうだな~、買い物係なんてどう?学校も抜け出してサボれるしいいんじゃない?」

「サボるの?それはダメよ」

「分かってるよ、サボるのは冗談だよ、桜は真面目だからね」

「ゆきちゃんが不真面目なんじゃないの?」

「うっ・・・ちゃんと買い物に行くよ」

「うん。当たり前だけどね」

ちょっと男勝りで勝気なゆきちゃんだけど私が言えばちゃんと聞いてくれるから好きだ。

「じゃあ桜は買い物係でもいい?」

「うん。でも買い物係は文化祭初日の午前中喫茶店に出ないとダメだよ?」

「ま~仕方ない、買い物は楽だからね、それにどうせ初日の午前中だけでしょ?あとは自由だしいいじゃない」

「そうだね、その後ゆっくり見てまわれるから途中で何かするより逆にいいかもね」

「うん」


 少し離れたところで葵くんと鮎川くんが話しをしている。鮎川くん達は何をするのか少し気になる。

と思っているとゆきちゃんがいきなり葵くんに声をかける。

「なんだよ彰弘(あきひろ)!こっちをチラチラ見て。桜のことがそんなに気になるのか?」

 ゆきちゃんが葵くんにとんでもない事をいいだした。

「はぁ?いきなりなに訳の分からないこと言ってんだよ」

「あはは、焦ってる焦ってる」

「うるせぇ」

 葵くんより私が焦る。とにかくゆきちゃんを止めなければ。

「ゆきちゃん!そんなこと言っちゃあダメだよ」

「あはは。ごめん、ごめん」

 私は鮎川くんが気になってそっちの方を見る。すると鮎川くんもこっちを見ていて思わず目が合ってしまう。私は照れくさくなって慌てて目をそらし葵くんの方を見て話しかける。

「葵くんは何をするの?」

「今、大輔と相談してたんだけど買い物係にしようって話がまとまったところなんだよ」

 びっくりしたように鮎川くんが小声で葵くんになにかを話してる。

 慌てたような鮎川くんの態度が気になるけどこの距離では何を言ってるのか分からない。

 でも鮎川くん達と一緒というのは嬉しい。

「そうなんだ、じゃあ私達と一緒ね。私達も今、買い物係にしようって話してたの」

「そうなんだよ、偶然だけど一緒だね、一緒に買い物係しようよ」

「何が偶然だよ。私達の話に聞き耳を立ててたくせに」

 またゆきちゃんが葵くんをからかう。でもここはゆきちゃんの発言は無視して話をすすめよう。

「うん、そうだね。一緒にしましょ」

「ゆきちゃんもいいよね?」

「桜がそれでいいならいいよ」

 私が無視したからかな?なんだか少し不機嫌そうに見えるけど・・・

 でもとりあえずみんなと一緒にできるのは嬉しい。

「じゃあ皆で一緒に買い物係りしましょう」

 私がそう言うと葵くんは笑顔で応えてくれた。

「うん、そうしよう。決定だね。大輔もそれでいいだろ?」

「ああ、いいよ」

「桜、そろそろ帰ろうか」

「う、うん」

まだ話の途中なのにいきなりどうしたんだろう?

ゆきちゃんが立ち上がって歩きだしたので私も慌ててついていく。

「じゃあ葵くん、鮎川くん、また明日ね」

 それだけ言って教室を出た。

 ゆきちゃんの話し方、やっぱり少し怒っているような感じがする。

 私何か気に障ることを言ったのかしら?少し気になったけどなんとなく聞きにくくて結局何も聞けずにそのまま一緒に帰った。




登場人物が増えてきて、同じ人物でも人によって名前の呼び方が違うので

少し混乱してしまいそうですよね。

なので次回は簡単な人物紹介をしたいと思います。

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