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異世界転移超能力者  作者: つある


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6話

朝ギルドに来た俺は掲示板を見ながらどの依頼を受けようか考えていた。


「あまり魔物とは戦いたくないしなぁ。何か採取系とかはないかな?」

ん…これは、ドクダケどくだけそうの採取

「よし、これにしよう」


受付の人にドクダケ草のことを詳しく聞いたら、ドクダケ草とは毒を消してくれる効果をもつ草だそうだ。

生えていそうな場所を教えてもらい、さっそくその森へと来た。


「ドクダケ草はどこにあるんだ?千里眼で見てみるか……

だめだ、うまくいかない。足で探すしかないな」



森の中をさまよっているときに、ふと森の奥から人の話し声が聞こえてくる。


「ちょっと行ってみるか」


そこには、底なし沼にはまっている人と、それを助けようとする人がいた。


「私が土魔法を使えれば…」


「ううん、気にしないで。うちが先走ったのが悪かったの、今までありがとうね」


「そんな…あきらめないでよ!」


「言える時に言っとこうと思って…わたし、やっぱり助けを呼んでくるよ」


「いいよ、思ってたより早く沈んでいるし、間に合わないよ」


気丈に振る舞ってはいるがやはり怖いのか声は震えている。


声をかけようと近づく、足音に気づいて相手の顔がこちらに向いた彼女の方から声がかかった。


「あの!もし土魔法とかを使えるのであれば、助けてくださいませんか!お願いします!どうか助けてください!」


「ちょっと落ち着きなよ、その人困ってるよ」と、沼に沈みかけている彼女が言う。


「なんであなたが冷静なのよ…」


「悪いが、俺は魔法を使えないんだ」


その一言で、彼女は絶望の表情を浮かべ、その場にへたり込んだ。


「気にしないで、あなたが悪いわけじゃないから」

と沼の方からこちらを気遣う言葉が聞こえた。


「あの状況で人に気を使えるとは、たいした人だな。しかしどこかで見た顔だな…いかん今はそんなことを考えている場合ではないな」


「確かに魔法は使えないが…やってみるか」


俺は彼女に向けて集中し、サイコキネシスを使った。

額から汗が垂れる。

彼女の首まで沈みかけていた体がゆっくりと浮き上がる、やがて泥だらけのビキニアーマーが…あっあの時のビキニアーマーの人か…集中力が途切れ一瞬彼女を落としそうになった。


「わっ!あぶねっ」


おっといかん集中せねば。彼女を慎重に移動させ安全な場所へと降ろした。


二人とも何が起きたのかわからない様子で見つめ合っていた。


「なに今の?」


「なにかわからないけれど、あなたがやってくれたんでしょ?」


どうやら沼に沈んでいた娘は理解したようだ


「あっ、うちらの自己紹介がまだだったね。うちの名前はダリア、戦士やってるよ、子爵級」


ダリアは赤髪でセミロング毛先がカールしている。

なんといってもビキニアーマーが特徴的だ。



「私の名前はララ、魔法使いで火魔法が得意です。同じく子爵級です」


ララは黒髪のショートカットで緑色のローブを着ている。

杖を持っていてその先端がコウモリの形をしていた。


「俺は尾飛乃いち、今みたいな力を使える。あと階級は初心者の男爵級だ」


「じゃあうちはイチって呼ばせてもらうね」


「イチさんよろしくお願いしますね」


「それにしても魔法が使えないなら今のはどうやってやったんですか、生活魔法も使えないんですか?」


と、ララは興奮を隠せない様子で、矢継ぎ早に問いかけてきた


「えっ?ああ…魔法は一切使えないんだ、その代わり超能力と言って今みたいな力が使えるんだがそんなにめずらしいのか?」


「ちょうのうりょく…今の力も珍しいですが、たいていの人は少しくらいの生活魔法なら使えるんですよ、でもごくたまに使えない人もいるって聞きますが」


「まあいいじゃないその代わり別の力が使えるんだしさ」と泥だらけのダリアが言った。


「それもそうですね」


「うちこのまま銭湯に行ったら怒られるよね」


「近くの湖で泥を落としてから行きましょう。私のタオル貸すから」


「ありがとう」


この世界にも銭湯があるらしい。


「そうだ、俺はドクダケ草を探しにここまで来たんだ」


ふと自分の目的を思い出した。


「ドクダケ草なら私がさっき生えている所を見つけましたよ。案内します」


「それは助かる。ありがとう。けど湖に行かなくていいの?」


「いえ、お礼を言うのは、こちらの方です。それにドクダケ草なら湖の近くなので気にしないでください」


「じゃあ決まりだね行こう」とダリアが促す。


二人が立ち去った後にほとんどが泥にまみれているが一部が赤く光っている石を発見した。


「なんだろうこれ」


拾い上げたときに一瞬だけ映像が頭をよぎった。


「なんだ…今のは…?」


「イチさん行きますよ」


「えっああ今行く」俺はそれを袋の中にしまい、二人の後を追った。


湖の近くの茂みまで歩いて行った。


「ほら、ここを見てくださいドクダケ草ですよ」


「これがドクダケ草かぁ…ありがとうこれで依頼達成できるよ」


「よかったですね」


「じゃあうちは水浴びをして帰るからありがとねっ」


「ああこちらこそドクダケ草の場所を教えてくれてありがとう」


別れを告げるとギルドに向けて歩き出した。


うしろから衣服を脱ぐ音や水の音やキャッキャッという声が聞こえる、後ろ髪を引かれる思いだったが、振り返らずに帰った振り返らずに。


こうして無事にドクダケ草を手に入れてギルドの依頼を達成した。

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