4話 魔石の使い道とギルドの噂
彼女の村の家で1泊させてもらえることになった。
「あんなところで何をしていたんだ?」
「この草を採取していました」
そう言いつつ、彼女は俺の頬に切った草の汁をぬってきた。
「この草は?」
「これはキズナオ草と言って、傷にとても効果があるんですよ」
「冗談みたいな名前だな」
「ええ、冗談みたいに治りが早くなるんですよ」
「ええっ…」
「とは言え、さすがに治せる限度はありますけどね」
「まあ、それはそうだろうね」
「名前といえば私はテレーゼといいます」
「ああ俺は 尾飛乃いち」
「じゃあイチさんと呼ばせてもらいますね」
「ああ」
「ところで私を助けてくれたあの魔法は風魔法とかですか?」
「いや、あれは魔法じゃないよ」
「えっ?」
「超能力って聞いたことがあるかな?」
「ちょう…」
「ああ、わからないよねぇ~。なんて言うの、こう念力みたいな感じの」
「変わった力をお持ちなんですね。まぁ、どんな力にせよ私を助けてくれたことに変わりはないので」
一応、わかってもらえたみたいだ。
「それはそうと、この石はなんなんだ?」俺はさっきの魔石を取り出して聞いた。
「魔石は色々な用途で使われます。武器や防具にはめ込むのもいいですし、あと魔道具に入れるのもいいですね」
「魔道具があるの?」
「はい、うちにもありますよ」
「どれ?」
せっかくなので魔道具を見せてもらった。
「これです」
電気コンロのようだ。ふたを開けると魔石が設置してあった。
「ここに魔石を設置すると魔道具が動くようになるんですよ」
「燃料とか電池みたいなものか」
「あと、魔石を売ってもお金になります」
「売れるの?これ」
「はい、ギルドとかで買い取ってくれます」
「ギルド…ギルドがあるのか。ちなみにこの辺にギルドってあるかな?」
「ここからちょっと離れていますが、その街にはギルドがありますよ」
その場所を教えてもらった。
色々なことを話しているうちに夜になったので。
晩御飯を頂いた。
満腹になったらなんだか眠くなってきた、油断するとまぶたが落ちてくる。
テレーゼがそれを察して声をかけてきた。
「先ほどから眠そうですね?きっと火グマとの戦いで疲れたのでしょう、どうぞそちらの部屋でお休みください」
「テレーゼはどこで寝るの?」
「私は離れの作業所がありますからそちらで」
「じゃあ俺がそっちで寝るよ」
「いえ、散らかっていて、とてもお客様を入れるような場所ではないので」
これ以上は押し問答になるので、お言葉に甘えて用意してもらった寝床で寝させてもらった。
色々あって疲れていたので目を閉じると、すぐに朝が来ていた。
その後、朝食をご馳走になり、テレーゼは村の出口まで見送ってくれた。
「近くに来たら寄ってくださいね。絶対ですよ!」
「ああ」
次の街へ向かうことにした。




