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異世界転移超能力者  作者: つある


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16話 電気ウサギ 前編

「山火事は成功したんだな?」


「はい、それと魔道具の原料となる木は焼き払い、絶縁体の魔道具の在庫は全て処分致しました」


「ふむ…電気ウサギの実験は成功したのか?」

「そちらも成功しております」

「よろしい。では奴を解き放て」

「仰せのままに」




ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー




呪いを解いた俺は絶好調だ。

というわけで今日もギルドに行き掲示板を見ようとしたところで受付さんに声をかけられた。


「あっイチさんいいところに来てくれました、最近電気ウサギが増えているとの報告を受けています、なので電気ウサギの駆除の依頼を受けて頂きたいのですがよろしいでしょうか?」


「なんだ突然?まず電気ウサギってなに?」


「はい電気ウサギは普通のウサギとは違い額に角が付いています。その角から電気を放出してくるので注意をしてくださいね」


「それでなんで俺が…」


「イチさんは以前コクルナさんの前から姿を消して急に後ろに移動したことがありましたよねぇ」


「あぁ…あったな」


「この電気ウサギは電気を放出する寸前に角がピカピカ光るんです。その時に電気ウサギの後ろに行って…エイッ!ってやれば良いわけです」


「なるほど…いやなるほどちゃうわ!」


「それで今まではどうやって駆除していたんだ?」


「絶縁体の魔道具があるんですよ。それを装備して倒してました」


「じゃあ今回もその装備で討伐に行けばいいんじゃないかな」


「それがその魔道具がもうないんです」


「なんで?」


「山火事による被害で原料となるゴムの木がダメになってしまい、魔道具が作れないんですよね」


「前に使ってたやつじゃダメなの?」


「その魔道具は使い捨てでして、何回か電撃を受けてしまうとダメになってしまいます。なので前のはもう使えないんですよ」


「じゃあ在庫とかないの?」


「いくつかあったはずなんですが、いつの間にかなくなってしまいまして…」


「ちなみにその電気ウサギを放っておくとどうなる?」


「放っておくと繁殖して手が付けられなくなりますので、定期的に駆除の依頼は出してるんですが。でもおかしいですね、こんなに一気に増えるなんて、しかも山火事で魔道具も作れないので引き受けてくれる方がいらっしゃらないんですよ、なのでイチさんに是非ともこの依頼を受けていただきたいのです」



「どうするかなあ」


「解呪代高かったらしいですね」


「なんでそれを知ってるんだよ」


「危険で急を要する任務なので、その失った解呪代が戻ってきますよ」


「わかったよ、引き受けよう」


「ありがとうございます!でも電気だけは絶対に避けてくださいね」


「なんで?」


「電気を受けると体が動かなくなり、そのまま倒れてカジカジされ骨まで食べられてしまうので気をつけてください」


「そんな凶悪な奴に俺一人で挑むの?さっき一気に増えたって聞こえたけど数はどれくらいいるの?」


「現時点では30匹ほど…でも大丈夫ですよ、単体ではそんなに強くありませんので。私の見立てではイチさん一人の方が戦いやすいと思います」


「30!? 30は多いな…やっぱりやめ」


と言いかけたら受付さんが急に手を握ってきた。


「お願いしますイチさん、このままでは多くの人々が電気ウサギの犠牲になってしまいます。あなたの助けが必要なんです。今行動しないと、取り返しのつかないことになります」

と見つめたまま言ってきた。


「これは断れないな…わかったよその依頼を引き受けよう」


「ありがとうございます!」


「ところで今日はコクルナは来ていないのか?」


「今日はまだ見ていませんねぇ」


「そうか、あの…」


「なんでしょう?」


「手を離してもらってもいいかな」


「あっ…すいません」


「イチさん、くれぐれも気をつけてくださいね」







受付さんが教えてくれた森の入り口まで来た。


「え~とここら辺かな?」


辺りを見回すと少し奥の方に電気ウサギの群れがいた。

木陰に隠れて様子をうかがう。

どうやらこちらには気づいていない模様。

ナイフを装備して試しに端っこにいる一匹をサイコキネシスで引き寄せる。

そのまま首にナイフを刺した。


「よし、うまくいった」


注意を払いながらこの作業を繰り返して群れの数を減らしていく。


だがあともう少しというところで気づかれ逃げられた。


「あっ6匹逃した…まぁさすがにこれだけ減ったらわかるよなぁ。だが逃がさんぞ」


千里眼で位置を確認する。

角がピカピカしていることに気が付いた。

電気を放つ前に始末しないと。


「そこか!」サイコキネシスで電気ウサギを引き寄せてナイフで刺した。


「あぶねっもう少しで感電するところだった。あと5匹」



「さて残りはと…あれ俺囲まれてる」


5匹が周りを囲んで角をピカピカさせていた。


「ここは落ち着いてテレポートで移動しよう」


とりあえず木の上に移動して様子を見ることにした。


電気ウサギたちは、元の俺のいた位置に角から電気を放ってきた。

結構な威力の電撃が飛び交った。


俺が消えたのが不思議なのかキョロキョロと探している。


「あんなもん食らいたくねえわ…今度はこちらの番だな」



木の上からナイフを5本操り電気ウサギの首を目掛けて投げた。

見事に全頭の首に的中した。


しかしこの量の死体から魔石を回収するのは面倒だな。


「そうだ」


まず千里眼で魔石の位置を確認しながら。

サイコキネシスで一気に取り出し袋の中に収める。


「これは便利だ…よしじゃあ帰るか」


街へ向かう途中に急に強い衝撃を受けた。

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