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なんか桃太郎  作者: 紙緋 紅紀
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犬編 その2

犬(犬神響也)は、きさらぎ駅や鬼ヶ島駅行の券や桃太郎のことを、かかりつけ医の精神科のセンセーの診断を受け、すべて、オーバードーズによる幻覚だったと思い込み、闇バイトなどやめ、まともに働くことにした。

今の犬は、サラリーマンでも無職でもない。

今の犬は、バント職人をやっている。

NPB無加入の関西独立リーグ非公認のどんと来いや浪速ファイターズという野球チームで、2番打者をやっていた。

金もなく、仕方なく、地元に帰郷した際に、商店街主催の草野球に呼ばれ、参加し、何度かセーフティバントを成功させたのをどんと来いや浪速ファイターズのスカウトに見られ、即日、契約書にサインすることとなった。

時給200円のブラックな契約書だった。

犬は、社会の犬ではなく、ブラック違法野球チームの犬となった。

今は、チームの勝敗が賭けの対象になる闇賭博草野球に選手として無理矢理、参加させられている。

レートは、一本につき、100万円である。

参加しなければ、オッパブ協会主催の豪華客船の中でのおっぱいデスゲームに参加させるぞとチームの顔役であるフレディさんに脅されている。

おっぱいデスゲームとは、なんぞや?

犬のブラック違法野球チーム内での成績は良く、いまのところ、9打席連続でセーフティバントを成功させている。

しかし、その闇賭博草野球は、突然に解散させられることとなる。

UFOが襲撃してきたのである。

犬は、闇賭博草野球の試合中にUFOの黄色い光に当てられ、UFOの中に吸い込まれ、大気圏外へと連れ去られた。

UFOの中には、リトルグレイと呼ばれるタイプのわかりやすい宇宙人何体かと恥部を布きれ一枚で隠しただけのほぼ半裸の男の子か女の子か判然としない子供が一人いた。

「我は、神なり。ゴロゴロゴロ」

と子供は、言った。

犬は、それに対して何も言わなかった。ただ、また病気が発症したのか、妄想病が始まったのか、と心配した。

「突然だが、犬神響也。お前には、今から宇宙の神々が集まってやる年忘れ忘年会の余興の野球、宇宙リーグに参加してもらうぞ」

と子供は、言った。

犬は、「嫌です」と普通に断った。

「でも、お前が宇宙リーグに参加して、宇宙リーグで優勝しないと、地球消滅しちゃうぞ」

と子供は、言った。

「何故ですか?」と犬は、質問した。

「宇宙リーグは、賭博野球なんだよ。我がチップとして、地球を賭けてしもうたのじゃ」

と子供は、言った。

「なんで、あなたにそんな権限が、あるんですか?あなた、誰ですか?」と犬は、質問した。

子供は、「だから、神。地球の神様、ホシアカリ丿ミコトヌシなんだって、我は」とプンスカしながら、言った。

犬は、「あなたが神だとして、どうして、僕がそんな地球の命運を賭けた大事な試合にでなくちゃ、いけないんですか?」と質問した。

自称ホシアカリ丿ミコトヌシは、

「お前が、地球で一番、セーフティバントが上手いからだよ」

と言った。

犬は、にわかには、信じられなかった。

「大丈夫だって、お前以外は、チームの全員、ヤンキースの選手だから」

自称ホシアカリ丿ミコトヌシは、犬に向け、にっこりと笑う。

「ショーヘイ・オオタニがいなきゃ、勝てるわけないでしょ」

と犬は、オオタニ見たさで、そう言った。

「オオタニ、今、肘、壊してるから、来シーズンのこと、考えたら、呼べないだろ。彼には、将来があるんだから」

と自称ホシアカリ丿ミコトヌシは、犬に諭すように言った。

「オオタニが出ないんなら、僕も出ないもん。ぷんぷん」

と犬は、むくれた。きしょく悪かった。

「しょうがないなぁ」

と自称ホシアカリ丿ミコトヌシは、もくもくと白い煙に包まれた。

煙が晴れると、そこには、半裸の子供の代わりに、ハイレグティーバッグボンテージ姿の褐色肌に金髪のボインちゃんな美女が鞭を片手に立っていた。

「これで我の言うことをきく気になったじゃろ」

「なんなりとお申しつけください!女王様ぁ!!」

犬は、跪いて、土下座した。

自称ホシアカリ丿ミコトヌシの女王様は、その頭を黒いヒールで踏みつけた。

犬は、「ひぃいいい!!」

と言いながら、部分的にこんもりとした。彼は、なんば秘密倶楽部のヘビーユーザーだった。

「あたしと宇宙リーグに行きたい奴は、どこのどいつだ〜い」

とホシアカリ丿ミコトヌシ女王様は、鞭で犬の尻をぶっ叩きながら、訊いた。

「わたくしめでございます!女王様!」

と犬は、答えた。

「じゃあ、さっそく、宇宙立野球ドームへとワープするよ!」

「お待ち下さい。女王様」

「なんだい?」

「わたくしめが、宇宙リーグに優勝した場合、報酬がほしいのですが」

「強欲な奴だねぇ。いったい、何がほしいのか、言ってみな」

「女王様の唾液を飲まして頂きたく思います」

「この変態が!!」

ホシアカリ丿ミコトヌシ女王様は、犬の尻を先ほどより、鞭で強く、ぶっ叩く。

「あっひん!!」

犬は、宇宙立野球ドームに着く3時間の間、そうやって、プレイを存分に楽しみましたとさ。

いざ、宇宙リーグ編へ

つづく…………のか?

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