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なんか桃太郎  作者: 弥馬田 ぎゃん


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アルティメット桃太郎VSリベンジャーズ

アルティメット桃太郎は、天の川銀河の遥か彼方、宇宙の端を漂っていました。

なんか桃太郎を反撥の能力を使って、宇宙の端に飛ばして、物語から退場させようとし、逆に自分が主人公の座から弾き飛ばされてしまった憐れな元主人公は、言いました。

「俺は、考えることをやめんぞ」と――。

アルティメット桃太郎は、一京個ある自らの所有する能力ギフトを幾つか使い、宇宙空間でも平気で生き、その形を保っていました。

一京個ある能力ギフトのうちの一つエージェントチャールズのテレポーテーション能力を使えば、理論上、アルティメット桃太郎は、いつでも地球に戻ることができます。

しかし、テレポートしようにも、肝心な地球の座標がアルティメット桃太郎には、わかりません。

広大な無限に近い広さの宇宙の全体が描かれた地図など何処にも存在しません。

宇宙の端から無数にある星々の中のたった一つの地球を見つけだすなど、例え、一京個の能力があっても、不可能でした。

「ぬぉおおおおおおお!!」

アルティメット桃太郎は、いらだちから自らのチン毛をかきむしりました。

しかし、いくらかきむしっても、フルモンティな剥きソーセージが元気になるばかりで、都合の良い展開などやってきません。

そこに全身脱毛担当女性店員は、存在しないのです。

暴発しても、顔面で受け止めてくれる相手がいません。

そう思うと、余計にムラムラしてきます。

しかし、宇宙の端にいるアルティメット桃太郎には、交尾する相手は、サル一匹さえいないのです。

そこへ五人の宇宙人がやって来ます。

「見つけたぞ!桃太郎!!」

五人は、青紫にピンクに黄緑に青にグレーとそれぞれにカラフルな肌色をしていました。

「我輩は、ホルスタイン!!」と青紫の肌の宇宙人は名乗り、

「俺っちは、チッパイ!!」とピンクの肌の宇宙人が名乗り、

「オラは、ペチャパイ!!」と黄緑の肌の宇宙人が名乗り、

「拙者は、クロチクビ!!」と青の肌の宇宙人が名乗り、

「自分は、デカニューリン!!」とグレーの肌の宇宙人が名乗りました。全員が男でした。

全員がアメフトのプロテクターにハイレグ水着という勇ましい戦闘服姿をしていました。

「「「「「我ら、こりん星リベンジャーズ!!!!!」」」」」と五人は、声を揃えて、アルティメット桃太郎に向け、言いました。

アルティメット桃太郎は、そいつらを鼻くそをほじりながら、無言で見つめました。

五人のうちホルスタイン大佐が

「やい!桃太郎!!我らの故郷、こりん星を地球と衝突させ、爆発させ、消滅させておきながら、まさか、テメ、タダで済むと思ってんではなかろうな!!」

と詰め寄ります。


アルティメット桃太郎は、それに対して舌打ちをしました。

「ちっ、ホシアカリノミコトヌシめ。こりん星だけ元に戻さなかったのか」

そう毒づきますが、ホシアカリノミコトヌシは、地球の神であって、こりん星の神ではないので、当たり前です。ホシアカリノミコトヌシが爆発したこりん星を無償で元に戻す道理はないのです。


「故郷を失った我らこりん星の生き残りの怒りの制裁を受けるがいい!!桃太郎!!」

ホルスタイン大佐は、そう言うと、スマホを取り出し、高速の両手打ちで操作しました。


「ひぃ〜ひっひぃっひぃ〜。出たぞ!!ホルスタイン大佐の必殺アカウント乗っ取り術!!」

とチッパイが言い、ペチャパイが

「ホルスタイン大佐は、オラ達の中で一番の頭脳派!天才ハッカーなんだべ!!」

はやし立てます。


アルティメット桃太郎は、それを鼻の右穴にあった鼻くそを左穴に移動させ、黙って見学しています。


「ぶひゃひゃひゃひゃ!!!!」とホルスタインが喜色満面で笑いだします。

「今、お前がスクショして溜めていたアニメキャラのエロいファンアートをお前のアカウントの投稿画面で晒してやったぞ!!これで、お前は、世間から変態扱い!社会的抹殺、指殺完了ぉ〜!!」


アルティメット桃太郎は、その興奮したホルスタイン大佐の様子を涼しげな眼差しで見つめています。


それに少し焦るホルスタイン大佐、

「ショック過ぎて、言葉も出ないってかぁ!?」

あおってみますが、アルティメット桃太郎は、余裕を崩しません。


「阿呆か、お前。俺は、自分が変態である事を公言している。そんなもん、なんのダメージにもならんわ」

そう言って、アルティメット桃太郎は、ホルスタイン大佐が持つスマホを指差しました。

「それにスマホの画面をよく見るんだな。そのアカウント、本当に俺のか?」


訊かれたホルスタイン大佐がスマホの画面を見ると、彼がアルティメット桃太郎のアカウントだと思っていたアカウントは、いつの間にかホルスタイン自身のアカウントに変わっていて、その投稿画面いっぱいに1000件以上のアニメキャラのハメ撮りしてるとしか思えないエロいファンアートが表示されていました。

「こっこれは……!!?」


「俺が収集した魔法少女ピクシーサイバー加鳥花子の能力・電脳ジャックだ。お前がいくらハッキングしようが、全ての機械は、この能力によって、俺の支配下になり、データなんぞ幾らでも改ざん、上書き可能だ。エロいファンアートを表示させるついでにお前のフォロワー全員に予選敗退です、とメッセージを送っておいたぞ。お前のアカウントでな」

アルティメット桃太郎にそう言われた瞬間、ホルスタイン大佐は、白目を剥き、口から泡を吹いて倒れました。


「大佐ーっ!!貴様、なんて事を!!大佐は、SNSで頻繁にフランス料理をアップして、庶民とは違ういい暮らししてますよ感を出してマウントを取る事だけが、生きがいの人だったのに!!」

デカニューリンが涙目で非難するも、アルティメット桃太郎は、髭をもさもさと動かすばかりで平然としていて、血も涙もない桃太郎らしさ全開の丸出しでこんもり剥き剥きしています。赤いリボンでラッピングされたそれは、性夜のセンターマイクに見えます。思わず、M-1に出場したくなる衝動にかられますが、下ネタと固有名詞多用の大学お笑いみたいな作者では、せいぜい3回戦止まりです。ゼゼカラにも負ける自信があります。

話がそれました。

物語を再開させましょう。

五人のこりん星人の中でリーダーシップを張っていたホルスタイン大佐が精神的ダメージでぐったりと3回戦後の小峠みたいになってしまったので、チッパイ、ペチャパイ、デカニューリンの三人は、たじろぎました。

しかし、クロチクビだけは、戦意を失わず、

「大佐の仇!!これでもくらえ!!」

と言って、アルティメット桃太郎にお尻を向けます。

彼は、ケツ穴をぐわっと広げました。

そして、そこからぶりぶりと音を立てながら、何匹ものツチノコを出しました。

クロチクビが出したツチノコ達は、宇宙空間を泳ぎ、まっすぐにアルティメット桃太郎へと襲いかかります。

アルティメット桃太郎は、それを待ち構えながら、下半身のマイスティックを華麗にしゅこしゅことこすりあげながら、

「シェイクシェイク♪ボッキーな乱痴気騒ぎ♪」

と歌いだしました。

すると、黒光りするものが、むくむくとそこから姿を現し始めます。


クロチクビは、それを見て、

「フン!妖刀筆下ろしを召喚するつもりか!バカめ!長すぎて、拙者のツチノコが襲いかかる方が早いでござるわ!!」

とぶりぶりとツチノコを出し続けます。


しかし、黒光りするそのたくましきかたまりは、妖刀筆下ろしではありませんでした。

手にした黒光りでアルティメット桃太郎は、

「板前の源さんの能力・三枚おろし!!」

と言って、襲いかかってくるツチノコ達をすべて切り身にして捌きました。


「あれは、妖刀筆下ろしの小太刀バージョン!妖刀 三擦みこすり半!?」

クロチクビは、驚きはしたものの、焦りません。彼の講じた策が成功し、アルティメット桃太郎が、爆発に巻き込まれたからです。

クロチクビが出産したツチノコは、すべて爆弾付き、いや、生体爆弾だったのです。

爆炎と煙が晴れると、血だらけで焦げついたアルティメット桃太郎が立っていました。

いまだかつて、桃太郎がここまでの深手を負ったことは、ありません。

しかし、アルティメット桃太郎は、一京個ある能力のうちの一つ、フジミ・クロフォードの超回復能力で火傷や裂傷を治してしまいます。


それでも、クロチクビは、焦りません。

「拙者のツチノコ召喚術は、無限にツチノコをケツから出せるのでござる!そなたの超回復能力が追いつかない程のツチノコ爆弾を浴びせてくれようぞ!!覚悟しろ!桃太郎!!」


対するアルティメット桃太郎も焦りません。ゆっくりとした動作で自らのライ麦畑のようなアンダーヘアを何本かむしり取ると、

ふっ とクロチクビに、いや、彼の排泄するツチノコ達へ向け、吹きかけました。

ふわりと宇宙を漂っていたチン毛達は、姿をアルティメット桃太郎とまったくの同一へと変えてしまいます。

「真田忍軍 猿飛さるとび佑介ゆうすけの能力、分身の術だ」

アルティメット桃太郎がそう言うと、アルティメット桃太郎の分身達は、次々とツチノコ達に襲いかかり、アルティメット桃太郎の代わりに爆死しました。


「フン!チン毛が無限にあるわけでもあるまい!往生際が悪いぞ!桃太郎!!」

クロチクビは、そう言って、また気張って、ツチノコをケツから出そうとしますが、上手くいきません。

「ふーんっっっんっ!!」

アルティメット桃太郎は、それを余裕の目で見て、髭をくいんくいんと撫でています。

「貴様、何かしたのか?」

顔が白く、血の気が引いていく脂汗まみれのクロチクビは、アルティメット桃太郎に訊きました。


「野原たえ子46歳・専業主婦の能力 便秘だ。それを大魔人会の首領ドボスの能力譲渡の能力 受難ザ・プレゼントでお前に付与した」

アルティメット桃太郎は、そう言いましたが、クロチクビを襲う不快感や腹痛は、便秘の限度を軽く超えています。

「さらに、その便秘の能力を天条誠人の能力 強制進化で進化させ、お前に付与した便秘の能力は、今、糞詰まりの能力となっている」


「おっおのれ……桃太郎!!」

クロチクビの腹が内側から増え続けるツチノコに押され、妊婦のように、いや、それ以上に膨らみます。


「終わりだ」

アルティメット桃太郎がそう言うと同時にクロチクビは、体内のツチノコ達が爆発し、爆死しました。


「クロアワビぃいいい!!!」

クロチクビは、仲間たちに名前をちゃんと覚えてもらっていませんでした。


「さぁ、次は、どいつが相手だ」

アルティメット桃太郎は、左手の恋人をぶらぶらとスイングさせながら、こりん星リベンジャーズ達に訊きました。


「俺が相手だ」

精神的ダメージから回復したホルスタイン大佐が立ち上がって、言いました。

凄い形相でアルティメット桃太郎を睨みつけ、覚悟を決めたように、

「お前ら、離れていろ」

と言います。


「大佐、もしや、あれを使う気では……」とチッパイ。


「大佐、いけません!自爆だなんて!!」とペチャパイ。


セリフなしで涙で幅を利かせた感情表現をするデカニューリン。


ホルスタイン大佐は、チンポジを気にするような動作で股間の自爆装置のボタンを押しました。

「こりん星フォーエバー!!こりんこりんこだプー!!」

と叫んで、アルティメット桃太郎に向かって、突撃していくホルスタイン大佐。

それを手足を抑えて止めるチッパイ、ペチャパイ、デカニューリン。

「お前ら、何をする!?」

ホルスタイン大佐がこりん星リベンジャーズの三人を見た時、三人は、すでに白目を剥いていました。

しかし、力は強く、アルティメット桃太郎に近づこうにも、これでは、近づけません。

このまま、自爆すれば、まったくの無駄死にです。

「お前ら、離せ!離してくれ!!」


「無駄だよ。三人は、すでに俺の一京個ある能力の一つ、柊 香子の思考ジャックの能力により、完全に操られている」

アルティメット桃太郎は、言って、高笑いしました。

「うぴょぴょぴょぴょぴょ!!!」と――。

そして、「こりんこりんこだプー」と言って、放屁しました。


「南無三!!」

ホルスタイン大佐は、こりん星リベンジャーズの三人と共に無念の爆死を遂げました。


それから、しばらくして、広い宇宙に一人きりのアルティメット桃太郎は、

「しまった!あいつら、生け捕りにしておけば、俺、地球に帰れたんじゃ……」

と自らの頭の悪さを呪いました。

そこへ真っ二つに割れた島と黒い火山岩の塊でできたような角の生えた怪獣が降ってきます。

アルティメット桃太郎は、それを上に上昇しながら、余裕で回避し、全体を見下ろしました。

それは、移動式軍艦島鬼ヶ島の残骸とオニガジラの死体でした。

「なんか桃太郎の奴、大転移魔法マジカル テラ・アトミック ピーチバンを使ったな!!」

アルティメット桃太郎は、瞬時にもう一人の自分がやった事を理解しました。そして、

「いけるぞ。これは、いけるぞ」

と舌なめずりします。

「中性子爆弾以上のエネルギーを持つオニガジラの死体を動力にし、鬼ヶ島の残骸を使えば、宇宙戦艦が作れる!!」

アルティメット桃太郎は、言いながら、念動力でオニガジラと鬼ヶ島の残骸の融合を始めます。

「宇宙戦艦オニガシマで宇宙の星々を侵略し、いずれ、地球に帰還し、なんか桃太郎の奴を始末してやるわ!!ぶはははは!!」


アルティメット桃太郎は、その宣言通り、宇宙の星々を次々と侵略していきましたが、地球に生きて帰還することは、ありませんでしたとさ。


めでたし めでたし


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