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なんか桃太郎  作者: 弥馬田 ぎゃん


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都市伝説ウォッチャーゲキコバの鬼ヶ島決戦ルポ

都市伝説ウォッチャーとしてヨウツベ動画などで生計を立てている私、ゲキコバは、とある特殊なルートで移動式軍艦島・鬼ヶ島に潜入する事に成功した。

本物の鬼達が生息するこの地に私が何故、命の危険を侵してまで潜入したのか、その動機についてだが、ほんまの話なのだが、今日、この地になんとあの都市伝説界隈で誠しやかに存在が囁かれている次元間移動装置を持った者が現れるとの情報をキャッチしたからだ。

何やら今日、この地にて、神やら鬼やらがこぞって集まり、次元間移動装置の奪い合いをするらしいのだ。

しかも、今日に限っては、時空の歪みやら何やらで戦国の三英傑のうち、織田信長と豊臣秀吉の姿を見れるチャンスがあるというのだ。

このチャンスを逃しては、都市伝説ウォッチャーの名折れというもの。決して、鬼ヶ島ヌーディストビーチが目当てでのこのこやって来たのではない。

別に鬼のギャル達の生乳首になんて私は、興味はない。

黒鬼のギャルの乳首が青紫色だと聞いて、今回の事を口実に、大義名分にして命懸けで、それを見にやって来たのではない。本当だ。

本当に私は、純然な都市伝説ウォッチャーとしての一種の使命感にかられてやって来たのであって、40過ぎにもなって、自らの性欲を抑えられなかったわけではない。

まぁ、だからと言って、私のビッグサムが決して元気がないというわけではなく、青竹のように硬くしっかりしてるのは、確かであって、別に今日、何かのきっかけで本物の鬼ギャルとそういう事になったとしても、やぶさかでないのは、男としての純然たる事実としてあるわけだが、……

話が逸れた。ルポの続きを始めよう。

鬼ヶ島に上陸した私は、まず、周りを見回した。

同じく都市伝説ウォッチャーの富田林や見知った顔何人かが、すでに私より先行して上陸していた。

やはり、皆も私のようにあの噂を聞いてやってきたのだろう。黒鬼ギャルの青紫乳首を。

ではなく、次元間移動装置だ。これだけ名のそこそこ世間に知られている都市伝説ウォッチャーが揃っているのだ。噂の信憑性が増してきた。

次に私が注目したのは、耳に届く喧騒だった。

まるで、鬼ヶ島中に轟き渡っているかのような喧騒。

私は、まず最初にラクビーの試合を思い出した。砂埃の匂い。あの口の中に広がる血の味。喉奥のひりつく鉄分だ。

次に想起したのは、サッカーのスタジアム。ちょうど満杯の客席が熱狂すると、こういう地響きのような音が鳴る。

しかし、こんな永続的に音が続くことはない。スポーツでは。

喧騒の響く方に近づいて行き、覗いてみて気づいた。

鬼の生首がサッカーボールのように跳んできたのだ。

この島で今、起きているのは、本物の戦争だ。

鬼と神と戦国武者が入り乱れて、殺し合いをしている。

私は、怖気づいて思わず、後ずさりした。

ヤンキーの若い兄ちゃん三人組を一人で喧嘩で相手するのとは、わけが違う。冗談じゃない。黒鬼ギャルの青紫乳首どころではない。

私は、港に戻ったが、私を鬼ヶ島に密航してくれた船は、すでに出発した後で沖に出ていた。

どうしよう!?かあちゃん!!もう後戻りできない!!

私は、腹をくくって、音声レコーダーをONにし、スマホの動画を回し始めた。

すると、そこで初めて異変があるのは、戦場だけではないと気づいた。

港にも黒のローブをまとった変な危険そうな匂いのするヤバい集団がいた。

彼らは、オリジナルの念仏を唱えながら、鈴を鳴らして、行進していた。

私は、奴らを知っていた。

秘密結社フルーチンポンだ。

都市伝説界隈では、有名な組織だ。

奴らには、童貞3号という殺し屋までいて、世界の全てを力と危険な思想で裏から牛耳ろうしているという噂がある。

カタギの私は、およそ関わりたくない連中だ。

私が青筋を立てて、どっぷりとした冷や汗をかき、警戒していると、その黒いローブを纏った集団のうち一人が近づいてきた。

私は、パーソナルエリアまで容易に入られてしまい、瞬間的にやられると思った。

私が「ひっ!」と声を上げると、その黒いローブの男は、

「あのゲキコバさんですか?」

と私よりも臆病そうな声で訊ねて来た。

「そうでやんす。私がゲキコバでやんす」

と私は、いつもの喋り方で答えた。

「いつもヨウツベ見てます。チャンネル登録もしてます」

と黒いローブの男は、握手を求めて来た。

私は、自分がヨウチューバーで半芸能人化している事実を忘れていた。

私は、男と握手をし、サインをしてあげ、チェキまで撮った。

ここが鬼ヶ島ではなく、彼がフルーチンポンでなければ、普段なら絶対、男にはしないファンサだ。

黒いローブの男は、調子に乗ったのか

「一緒に飲みに行きませんか?」

と誘って来た。

鬼ヶ島の何処で飲みに行くというのか?私は、男の正気を疑った。

「このへんに120歳の鬼のお婆さんがやってるスナックがあるらしいんですよ」

私は、増々、男の正気を疑った。

「そのお婆さん、顔が浜崎あゆみで胸が叶姉妹らしいんです」

私は、男の話にムクムクビンビンと興味が湧いてきた。都市伝説ウォッチャーとして、これは是が非でも調査に行かねばならない気がしてきた。

「しかも、そのお婆さん。何がとは、言いませんが、頼めば、吸わせてくれるらしいです」

私は、男の話に怒りが沸いた。

「それは、けしからん。是非、私をそこに連れて行ってくれたまえ。そのお婆さんに日本男児の吸引力がなんたるかを教えてやらねばならん」

「はい、喜んで!」

私は、黒いローブの男の案内で着いていき、鬼のお婆さんがやっているというスナックを目指した。

「はい!ご新規さん、入られまぁーす!」

フルーチンポンは、意外と健全な団体かもしれない。

私は、自分の見聞を広める為、あえて彼の話に乗ったのである。決して、ハメられたわけではない。

私の鬼ヶ島決戦ルポは、

つづく……予定である。

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