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夜行バスに乗った話

作者: まめめめ

 夜10時すぎに家を出て、電車を乗り継いで10時半ごろにバス乗り場に着く。


 さすがにこの時間でこの時勢ともなると、一つの車両を貸し切り出来る程度には閑散としているのだが、駅を降りて歩いて行くと、徐々に人の数が増えてくる。

 連休前と言うこともあってか、バス停の周辺には多くの人が待機していた。


 人が集まることは当然想定内なのか、バス乗り場の入り口には「乗車20分前になったら入場してください」のようなことが書かれた看板が立っている。

 思ったよりも早く着きすぎた。予定の時間までまだ40分程度ある……仕方がない。近くのコンビニで適当に時間でも潰そうか。

 こういうときに複数人出来ていたら、そのあたりで適当に駄弁って時間を潰せるのだが、ソロプレイヤーの自分はすることがなくて暇になる。


 とはいえもはや、自分にとってこんなのは慣れたもの。充電の保つ限りスマホゲームをすれば良いし、今回の場合は近くのコンビニが立ち読みできるタイプのコンビニだったから、特に何も困ることはない。

 店員にはいい顔をされないかもしれないけれど、元々客もいないような時間なのだから許して欲しい。

 時間を確認し、わび代として炭酸水だけ購入して店を出る。


 少し歩くとバス停があり、相も変わらず多くの人で賑わっている。

 まだ25分前ではあったが、まあ問題ないだろうと判断して中に入ると、そこにはバスを待つさらに多くの人がいた。


「○○行き、23時10分発のバスが、何番乗り場に到着しました」

 明るくよく通る女声のアナウンスが聞こえる。夜遅くまでご苦労様です。

 どうやら、自分の乗るバスは到着していないようだが、念のためにバスの到着表のような電子掲示板を確認する。


 視力の悪い自分は目を細めないとよく見えず、こまめに外国語と切り替わる画面を見るのは大変だったが……まあ、今は自分の乗る予定の、10分前のバスが到着し始めたタイミングのようなので、慌てることもないだろう。

 人で混雑する待合室を出て、外に出るとそこにもやはり人が大勢いる。


 しばらく待つと、バスは一斉に出発して行き、次々と新たなバスが入り込んでくる。

「○○行き、23時20分発のバスが、何番乗り場に到着しました」

 どうやらこのバスだ。


 乗り場に近づいていくと、案内係の人が「○○行きのバスの方は、こちらに並んでください」と言う。

 素直に従って、名前を告げると体温検査だけ受けて座席番号を教えられる。


 どうやらこのバスは、満席に近い状態のようだ。

 二人掛けの隣の席には知らない人がすでに座っている。


 声をかけて窓側の席に通してもらい、荷物を足で挟んでシートベルトをする。

 五分ほど経過して定刻になると、バスは予定通りに出発した。

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