表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻獣島旅行記  作者: 増村有紀
はじめに
1/56

序文

 神々の空間から遥か離れた処に、その世界は在った。


 惑星フェルアード――魔族たち(ウェル)が、かつて、こよなく愛した世界である。

 その世界の南半球には、「幻獣島」の異名を持つ、ラムリエス大陸が存在していた。

 魔族たち(ウェル)の寵愛を受け、幻獣魔獣が闊歩し、夜には黄金龍を象った天体現象「バイテドーレ」が燦然と輝いて、か弱き人間など、全く寄せ付けない大陸であった。


 魔星暦九百年代――ラムリエス島の陽月暦では、第六十八期に近い頃。

 魔属のものたち(ウェウー)の力は、衰えを見せ始めていた。

 中でも「最古の魔族」と呼ばれ、遥かな過去から栄えてきた一族の都、宝石都市ラルフェティエールが廃墟と化したのを幕切れに、他の魔属のものたち(ウェウー)の脅威も次第に失われていった。


 魔性を殆ど帯びないものたち――とりわけ人間たちは逆に力を手に入れていき、やがて、以前より脆くなった魔属のものたち(ウェウー)を退ける剣を得た。


 北半球に大きく広がる、巨大大陸「グレートコンティネント」。

 そこから人間たちは、魔属の楽園と謳われた幻獣島に、少しずつ移民を開始した。

 開拓し、国を興し、幾度となく滅び、また国を興しながら、人間たちは徐々に徐々に、幻獣島でも台頭していった。


 鋼鉄の剣を以て魔をたおす者たちを、彼らは「戦士(バルテオ)」と呼んだ。

 その中に一人、異色の者がいた。


 ――通り名(ラカブー)を、ラリサ・レファーン、という――

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ