prologue『少女の想い』
タイトルのデザイア・アクイゼーションは、desire acquisitionの事を指します。文法もへったくれもないですが、そのまま訳すと 願望 取得。願望取得です。
一応、ね(笑)
こちらはラプラスより遅めの(?)
まあ、不定期投稿です。はい。よろしくお願いします。
そもそも、神はなんなのであろうか。ふと、私は思ったのだ。そう、無邪気であった頃、歳が六となった時であろうか、子供心にそう考えた。周りの皆は毎朝定時に教会の祭壇へ赴き神へ祈りを捧げるのだが、なぜ祈っているのであろうか、そんなことをしても意味があるのか。私には理解することができなかった。
ただ一つ、思いついたことを言わせてもらうと、そう、彼彼女らはその祈りの時間を自分の未来を少しでも良きものにするために動くべきであった。信仰は怠惰である。ただ自らに厳しく、勤勉であれ。十二の誕生日を迎えると共に、まるで決まっていたかのように目覚めぬ眠りについた我が師の言葉である。
私の考えは異端審問にかけられるほどの問題であったのだが、我が師はその考えに惹かれて、私を弟子としてくれた。師の薫陶があったからこそ、今の私がある。そう言っても過言ではない。
だからこそ私は、後悔せずに生きてこれた。神に祈らず、懺悔しなかったからこそ、自らに正直であれた。で、あるからこそ私は思うのだ、叫ぶのだ、願うのだ、祈るのだ。
私の声よ、どうか彼彼女らの心に届いておくれ、と。