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第76話 会議は……聞いていなかった


 反乱軍の主要人物による会議が始まる。

 会議に参加している人物を俺は見渡す。

 メッテルニセ・コスモ・シュベ・レーゼマン王弟。

 ミスリードル・シュベ・レーゼマン辺境伯。

 この2人は王族だ。だが、現国王によって疎まれ国王から追放されたため王族としての権力を有していない。国王に恨みを持っている人物である。

 ヴァイデン都市領主アイーシャ=シルフィー。

 現国王の王妃の姉である。妹への仕打ちから国王に対してかなりの恨みを持っている。

ミリー、ルミエ。

 この2人は王城において俺の指導をしてくれた。だが、俺の追放後にメッテルニセ王弟とともに逃げ出してきた。

 他にもこの近くの貴族や国王に反発する人間が何人も参加していた。

 気が付くと俺らの革命軍も人数が多くなっていた。


 「……ユキ、カズユキ!」


 俺の名前を呼ぶ声がした。


 「あ」


 俺はいろんなことを考え、感傷に浸っていたので急に名前を呼ばれて変な声を出してしまった。


 「あ、じゃないよ。話聞いていた?」


 ユエが言う。

 

 「ああ、聞いてなかった」


 「素直だね」


 ミスティルが俺に呆れてか言う。


 「ああ、いろいろと考えていたから」


 「それじゃあ、大将として不安だぞ、カズユキ」


 メッテルニセが言う。


 「俺は大将じゃないよ。大将は王族がやるべきなんじゃないか」


 俺は、メッテルニセに仕事を押し付けられそうなので文句を言うついでに要求する。


 「それは無理かな。やっぱり王族が表に出てきてしまう想像以上に刺激を与えてしまうからな。それに言い出しっぺのカズユキが代表たる地位に立つのは当たり前なんじゃないか」


 「……そうだとしてもさあ……」


 俺は文句を言うが、メッテルニセの意思はかなり堅かった。


 「まあ、いいだろな。2人とも」


 ミスリードルがまあまあと俺に言う。


 「決まりだね」


 「そうだね」


 「で、作戦の内容を教えて」


 「作戦は、こうだ。王城に裏口がある。その入り口がどこなのかは肝心の2人が忘れてしまっていたが、俺らも元王族何となく隠し通路の入口について覚えがある。そこにカズユキ、ケン、ユエ、ミスティル、ミリー、ルミエが担当。私らは正面から隠し通路担当の陽動として動く。革命軍の9割は王都の正面から先頭で戦うことにする」


 メッテルニセがいろいろ長く説明をする。

 俺は途中からよくわからなくなっていた。とりあえず、分かったのは俺らが隠し通路から王城に乗り込むこと。乗り込む時に見つからないようにメッテルニセら本隊が王都の正面から突入し注目を浴びさせる。

 そういったことがわかった。


 「カズユキわかったか?」


 「ああ、……」


 分かっていないが、ああと答える。


 「これは分かっていないな。和之はこういう時、あんまり集中できないんだよ」


 健が言う。

 俺のことを昔から知っているからこそこういう時にあんまり話に入ってこないということが分かっていた。

 俺は、ギクっという表情をする。

 

 「バレてた」


 「バレバレだ。こういう時あんまり集中できていないだろ」


 「あははは」


 「じゃあ、もう一度話を最初からするか」


 「やめてくれええええええええええ」


 もういいよという思いで俺は会議中に叫んだのだった。


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