第59話 準備
短いです。
1か月後に反乱を起こすことが決まった。
しかし、今のまま反乱を起こしたところで勝つことができない。それは誰もが分かっていることだ。なので、ここから1か月全力で国王を打倒するためにもより確実性を上げるために準備をすることが大事である。
俺は魔法をもう一度教わることにした。ルミエから教わる。さらに、ミリーからももう一度剣術を学ぶことにした。
ユエも俺と一緒に魔法を教わることにしたらしい。ミスティルはメッテルニセやミスリードルの手伝いをすることに専念するらしい。各が最終的に国王を自らの手で倒すことができるようにしようとメッテルニセが提案してきた。俺は本音を言うと反対であった。理由は明白だ。俺は、俺自身の手で国王を倒す、いや殺したい。だから、他の人にはやらせたくはなかった。
未来のためにも、健のためにも俺はこの復讐をすると誓った。その復讐はやはり自らの手で行い、自らだけが手を汚すのでいいと思っているからだ。これは誰にも言っていないことである。しかし、ユエはなぜだから分からないがそれを察しているように思えた。俺となんだかんだ一番付き合いがこの中ではあるからだろうか。不思議とそんな気がした。
「カズユキ、気が散っている。ちゃんと剣を振ることに集中して」
「はい」
ミリーに思いっきり怒られた。
今、俺は剣を振っている。政治的な力でもちろん倒すことは大事だ。革命をした後は政治力が大事になる。しかし、政治的力を発揮するにはやはり武力も必要だ。自分も強くならなくては。
「はぁはぁはぁ」
しかし、体力があまりにも自分にはないということが理解することができた。どうにかすることができればいいがこればかりは練習していくしかない。
ちなみに、この間にも実は保険として領民にも教育を施している。時間がかかるから効果はないと思うが、それでもこの人たちの生活をよくするには教育は大事なものであると思うのでしておこうという話をミスリードルとして決まったのだ。
「カズユキ、調子はどうだ」
「メッテルニセ」
俺が散々剣を振って疲れてその場で倒れているところにメッテルニセが声をかけてきた。
「近隣の領主から今年の食物の不作はかなりのものであるということが分かってきた。領主たちも減税をしたりして対策をしているが不満が高まっているようだ。ただ、まだこのあたりの領主は出世闘争に負けてもう中央で出世することができないから良心的な人が多いがもう少し王都よりの領主らの地域では減税をするどころか増税したり、民をこき使ったりしてさらなる反感を買っているようだ。そのあたりの領民をうまく炊ぎつけることができれば反乱を起こさせるという第一段階は成功するだろう」
やはりどこの世界にも増税をしようとする輩はいるようだ。
江戸時代の日本の歴史を見ていればそれがいかに愚かなことなのかが分かる。
「ありがとう。国王がダメな政治をしていると民衆は不満を覚える。民衆とは愚かでないということをあのくそ国王に思い知らせてやる」
俺の頭の中ではもう国王に対する怒りだけで満たされていた。
「だが、あまり感情に走るなよ。カズユキお前にはまだやってもらうことがある。政治力というのは大事だ。武力の方は私がどうにかする。しかし、向こうの世界での歴史を知っているカズユキならばこのような革命をどのように動かすのか理解をしているはずだ」
「ええ、分かっています。反乱を起こしたらすることは独立です。そして、民主的な政府の政策についてこれから考えていきましょう」
俺は考えていた。
反乱を起こさせる。
そのすきを狙いこの領地は独立して別の国とする。そして、この国は民主的に運営をする。目指すのはイギリスの名誉革命、フランスのフランス革命のようなもので特に革命後政権というものを作り出す。まあ、ロベスピエールのような人間に俺がなってしまえばこの革命はまた倒されてしまうが、そうはならないように十分気を付けないと。
民主というものが封建制社会を終わらせるもっとおそろしいものであるということを教えてやるんだ。
「ふふふ」
俺の頭の中では完全に今後の政府のこと、国王を倒すことでいっぱいになっていた。
「カズユキ……」
「大丈夫かしら?」
そんな復讐に一直線の俺を陰からユエとミスティルの2人が心配そうに見つめていたことなど俺には全く知らないことであった。




