零の剣 魔剣と聖剣
その世界は二人の神がいた
一人は、全ての生ある者に慈愛と幸福を与える女神
もう一人は、全ての生ある者の死を司る神
女神は、世界を光で包むといわれている聖剣を持ち
神は、許されざる亡者の魂を破壊するといわれている魔剣を持っていた
二人の神は世界の均衡を保ち、見守り続けていた
世界は平和だった
その世界を見守る神が、何を思ったか、魔剣で罪深き魂どころか、罪無き魂までも破壊し
始めた。その時、神の顔は残虐そのものを映し出されていた。神は魂だけでは飽き足らず、地上に降り、生ある者達の命を狩り続けた。それを重く見た女神、神を止めんと地上におり、聖剣を抜く。神と女神は互いに剣を交え、戦い続けた。その戦いで大地は抉れ、水は暴れ、多くの命を奪う
そして、戦いは神の力が溢れ出し過ぎたせいで、神が朽ちたことにより幕を閉じた
神は倒れたものの、自らの過ちで世界に住む多くの命が失われたことを女神は悔やみ、涙した。そして己の心臓に聖剣を突き立て、自ら命を絶つ
神と女神は滅び、聖剣と魔剣は失われたかに思えた
しかし、双方の剣は失われず、それぞれ別の場所で眠りにつく。新たな主を、自らの力を操れる者を待つが為に、何年、何百、何千、そして何万年と待った
やがて二つの剣の主が現れた。それを機に、その世界にある両国は争いを始める。その戦いは何年にも渡り、今でも続いている
聖剣と魔剣。二振りの剣が導くは世界の破滅となるか、救いとなるか・・・
それを知るのは、神と女神のみ
二作目です。自信はないんですが、読んでくれたら幸いです。