扉の先には??
その日は雨だった
ザアザアと雨粒はうるさいほど降り落ちる
激しい雨の中少し目付きの悪いのが特徴な黒髪短髪の少年の松岡紅六は黒い礼服をきて葬儀にでていた。
無くなったのは幼なじみの祖父。
優しく立派な画家であったため多くの人が葬儀に訪れては涙を流す
会場ではたくさんの椅子がならべられ、黒い礼服をまとった大人たちで溢れかえっていた
真ん中の奥には幼なじみの祖父の笑顔でいる写真が飾れていた
きっと後ろの席の方なので見えないがおそらくあいつも前列の席で泣いているのだろう、そう思うと胸が締め付けられる
長い葬儀は一段落し、紅六は外に出て入り口のよこにある自販機で買った缶コーヒーを飲み一息ついていた
暖かいコーヒーは2月の寒さにはちょうどよい
「ぷ…クスっ…あははは!」
何故だろうか?葬儀場に相応しくない聞いたことのあるの笑い声が紅六の耳に入る
後ろを振り向くと爆笑した幼なじみの奄美玲美がいた
「あはははは!!コーヒー飲んで一息って!あはははは!大人ぶって可愛いいね~紅六!」
てっきり悲しみにくれているのかと思っていた幼なじみは相変わらずの笑顔で、強気を表すような茶髪ポニーテールで、元気な女の子らしい声で、普段の整った顔を緩めてにして笑っていた
「お前……」
紅六が言葉を発する前に玲美が紅六の口に人差し指をあててそれをとめた
「悲しいよ!でもまだ泣けないの……お爺様の最後の願いを叶えるまで!」
「じいさんの願い?ってなんなんだ?」
首を傾げながら紅六は質問をなげかける
玲美は少し微笑むと静かに話はじめた
「お爺様死ぬ直前に必死でこれを私てくれたの!」
玲美は胸元から首にかけていたネックレスをとりだしてみせた
「鍵?のネックレスか?」
今度は眉を細めながら玲美が手にしたネックレスをまじまじと見る
「これ多分お爺様が大切にしてた箱の鍵だと思うんだ!きっとそこにお爺様の伝えたい何かがあるんだよ!」
「そうか……なんかその……頑張れよ!」
ガッツポーズを送ると玲美は目を丸くする
「いやだから頑張れよ!」
伝わっていないのだろうかと再びした二回目のガッツポーズ、少し恥ずかしさが込み上げる
「いや紅六もきてよ!」
「は!?」
「私お爺様の大切な物見た瞬間泣いちゃうかもでしょ?だから私の家まで付き合ってね!」
無邪気の笑顔には無条件で従えという念がこまれていたのを紅六が感じる
理不尽という言葉わ初めて覚えたのは玲美が最初だったことを思いだしつつ、ため息を付きながらも紅六は首を縦に数回振った
「ありがとう!!紅六!お礼にクッキー焼いてあげるからね!」
「はいはい、ごちそうになります~」
こうして二人は一旦家に戻り、玲美の家に集合となった。
……
紅六は家に戻ると礼服から黒いパーカーに、緑色のカーゴパンツに着替える
現在中学三年になる紅六の部屋には、黒い学生服がハンガーにかかっており、ベッドと漫画雑誌が少し散らばっているだけだった
小さな寂し部屋、紅六に両親はおらず、家の中には物音一つしない
財布と携帯をポケットにいれ、部屋をでる。
部屋を出るとすぐに玄関が見え、立ったまま、玄関にキレイに並べられていた靴に足をいれた
「行ってきます……」
小さく発したその言葉にも返ってくる返事はない
少し寂しさを感じながら紅六は扉を開けて外へととびだした
………………
同時刻、玲美は慌てていた、
「ん~、これじゃないなー、これでもない!!」
玲美は部屋にあるタンスの扉をあけ、手当たり次第服を取り出しては鏡を見て自分に合わせていく
「出掛ける訳じゃないし、だからってジャージでなんて……ん~もう!!男の子が部屋にくるときってどんな格好で居ればいいのよ!」
叫ぶとその場にペタンと女の子座りで途方にくれる玲美
自分で家に招き入れておきながらその事に家についてから後悔した、紅六が家にきたことなど中学になってからはほぼなかった
玲美の祖父とは少し仲がよく、祖父が何度か招き入れたくらいだった
その旅に玲美は部屋にこもり隠れる始末だった、ましてや自分から誘うなど祖父が亡くなり寂しかった反動だったのだろう
「もう!バカ!あたしのバカー!これでもない!」
今屋敷にはほぼ誰もいない、玲美の家は豪邸だが母と父は葬式の場に残り後始末をしているのだった
唯一いるのは祖母くらいだが既にボケており、玲美や家族を忘れている、ボケが発症してから四年、もう玲美の中ですらも祖母の存在は小さくなっていた
服選びから20分……
ピンポーン~
家のインターホンがなる
「あ!ヤバい!来ちゃった!もうこれでいいや!」
ピンポーン
再びインターホンが鳴る
「よし!はーい!」
家は広く、玲美の部屋は玄関から遠く聞こえないが一応返事をしながら部屋をでる
「はーい!入っていいよ!!」
出た瞬間にきた客がおそらく紅六であることは間違いないので部屋をでた二階から大きな声をだした
「お邪魔します……相変わらず広っ!」
玲美の予測どおり、玄関から扉をあけ、紅六が少しためらいながら入ってきた、
紅六側から玲美の家を見ると、まず玄関から入ると左側にすぐ大きな階段があり、右側には2つのソファーと間に大きめの大理石でできたテーブルがある、まず一階に5つは部屋の扉がある
二階は階段の上がり切ったところにまず部屋が1つ、そのまま左側と右側に通路があるさらに部屋が3つずつある、
さらに全体に家の中全体に画家の祖父が書いたであろう大きな額に収まった絵がかざられていた。
これだけでも一望した瞬間の景色であり、まだ奥に何かありそうな程広い
我が家とは偉い違いだと再認識する紅六
二階左側の部屋から出てきた玲美は少し小走りで階段まで足を運ぶ
「いらっしゃい!とりあえず二階まできて!それで私の部屋に……」
「おう!」
いつもの冷静な表情のまま六は言われた通りに階段へと行き、最初の段に足をふみいれる
すると、
「待って!!」
玲美が何を思ったのかそれを止めた
「???」
いきなりの大きな声に目を丸くし足をとめる紅六、
玲美は階段上から指をさしながら
「妙な真似したら殺劇するからね!」
「は!?何言い出すんだよ!!」
「しないっていいきれるの!?」
「するか!あほ!お、お前なんか襲ってたまるか!」
「最低!!セクシャルハラスメント!!」
「もうどうしろっていうんだよ!」
玲美は頬を膨らませ、頭を抱えて紅六は苦悩を表す、だが二人の頬にはうっすらと赤い色が染まりりつつあったのはお互い知るよしもなかった
「いいから!お前の部屋行くぞ!」
横に広い階段を駆け足でのぼると玲美を追い越す
「あ!もう!待ってよ!私の部屋なんだから!!」
それに続き玲美も追いかけながら二人は部屋へと入っていった
部屋の中は白い壁と天井に奥に熊の人形が置いてあるピンク色のベッド、40型はある大きなテレビに隅々にカラーボックス、さらにはタンスがある、広さでいえば畳10畳分といったところだった
ピクチャーを目にしてくれてありがとうございます!文章力はありません!!話の流れだけでも感じとってくれたら幸いです!
徐々に編集しながら投稿していきますので、よろしくお願いいたします!