映画
塾の夏期講習が終わって、匠はすぐにジョージの家に行った。
ちなみに言い忘れていたがジョージはあだ名だ。正慈からきている。
「やまだは?」
僕は買ってきた昼飯の材料を台所に置きながら聞いた。
まだきてないよ。ジョージはリビングでサッカーゲームをしながら言っている。
ジョージの家は両親ともに帰りが遅い。なので居酒屋の息子の僕が昼飯、夕飯を作ることが多々ある。
「すごい映画持ってきたんだよね。」
リビングではカチャカチャとコントローラーの音だけなって、返事がない。
「『燃えよ、ドラゴン』って言うんだけど。」
返事がない。
「ホワタァッ」
僕は音もなくジョージの背後に回って昨日のブルース・リーのようにパンチを繰り出した。
そうして、ジョージスペシャルパンチや、匠ローリング回し蹴りなどの技が飛び交い、一通り闘いが終わって言った。
「ブルース・リーってめっちゃかっこいいんだぜ。」
ガチャン。玄関があいてもう一人加わり、『燃えよ、ドラゴン』について話した。
言葉ではあまり上手く伝えられなかったが僕の根気の入った説明が伝わって三人で見ることになった。
僕はバッグから昨日お父さんに借りたDVDを出した。
もう少し、良い文を書きたいんですけどやっぱり難しいですね。