第36話 王都 × 黒翼戦団の対立激化。そして“第三勢力”介入
光障壁が消え、
ミリアはアルトの腕に縋りついたまま息を荒げている。
アルト:
「ミリア、もう動かなくていい。
俺が……守る」
ミリア(弱く首を振り):
「アルトさま……ごめんなさい……
少しだけ……休ませて……」
そこへ。
王都特使レアが剣を構え、
黒翼戦団長ゾルガが影を膨らませ、
二つの軍勢が“同時に”歩み寄る。
◆ ◆ 王都と黒翼、ついに直接衝突寸前
レア:
「創造領主アルト・フェーンは王都の管理下に置く!
黒翼が触れる権限はない!!」
ゾルガ:
「王都が彼を研究材料にするなら、
我々は保護する権限がある」
レア:
「保護?
影の連中が言うと“監禁”にしか聞こえないわね」
ゾルガ:
「お前たちの言う保護は“分解実験”だろう」
レア:
「……っ!」
影兵:
「戦団長、王都兵が魔法詠唱を始めています」
魔術騎士:
「影兵が包囲網を締めてきています!
レア殿、命令を!」
レア:
「全員構えろ!
黒翼の出方次第で戦闘――」
ゾルガ:
「こちらも構えろ。
不当な拘束は許さない」
ステラ:
「いやいやいや!
本当に戦い始める気じゃないでしょうね!!」
ガルド:
「ひとまず落ち着けよ!
巻き込まれたら死ぬのはこっちなんだぞ!」
アルト:
「頼む……村人がまだ近くにいる!
ここで戦争はやめろ!!」
だが、誰も聞いていない。
◆ ◆ 緊張が頂点に達した、その瞬間
大地が震えた。
ゴゴ……ゴゴゴ……!
レア:
「地震……? 違う……魔力反応……!」
ゾルガ:
「魔力濃度が急上昇……!
王都でも黒翼でもない……“外部”だ!」
影兵:
「空……空を見てください!!」
全員が空を仰ぐ。
雲が、黒く裂けた。
その裂け目から――
“白い翼”を持つ人物がゆっくりと降りてくる。
ミリア(震える声):
「……白い……?
光でもない……影でもない……」
アルト:
「誰だ……あれ……?」
◆ ◆ 第三勢力・“白面の使者”登場
その人物は、
白い仮面と白い外套を纏い、
音もなく地面へ降り立った。
???:
「……静まりなさい。
あなたたちの争いは無意味です」
レア:
「な、何者……?
王都の紋章も無い……!」
ゾルガ:
「気をつけろ……
尋常ではない魔力だ。
影でも光でもない……“中庸”の力……!」
アルト:
「……俺のことを知ってるのか?」
白面の使者は、
ゆっくりとアルトへ向き直る。
???:
「――アルト・フェーン。
あなたを“迎えに来た”」
レア:
「なっ……!?」
ゾルガ:
「何を言っている!
創造領主を連れていく権限はどこにもない!」
???:
「ありますよ。
“あなた方の知らぬ場所”になら」
その声は凍るほどの静寂を含んでいた。
◆ ◆ 白面の使者の“力”の一片が発動
白面の使者が手を軽く振る。
それだけで――
レア:
「っ!?
体が……動かない……!」
ゾルガ:
「影が……消されていく……だと……!?」
影兵・魔術兵:
「な……なんだこれ!?
魔力が霧散する……!」
アルト:
「何をしたんだ……!?」
???:
「安心なさい。
殺してはいません」
「ただ――
あなたを“こちら側へ連れて行くため”に、
邪魔を消しただけ」
ミリア(怯えながら):
「アルトさまに……触らないで……!!」
???(穏やかに目を向ける):
「光の巫女。
あなたは、彼と共に来てもいい」
ミリア:
「来ても、いい……?」
???:
「ええ。
あなたは“鍵”だから」
アルト:
「鍵……?」
そして、白面の使者は静かに告げる。
???:
「アルト・フェーン。
あなたの“創造の源”は……ここにはない」
「――我らの元へ来なさい。
本当の“創造”を思い出すために」
次の瞬間、
白い光が地面から噴き上がった。
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