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千年越しの和解!?

前回までのあらすじ


桜華天上界にくる。迷子になる。娘?と再会。嫁とバトル。


以上


「なんで能力を使わない?」


「必要ないからね」


そうは言いつつ結構辛い。六花は俺が知ってるなかで五本の指に入るほど強い。でも能力使うと手加減できないし、かといってこのままだと勝てそうにないし……どうしよ。


「何で力を使わないか知らないけどこれで終わりよ」


風が六花の周りに集まりだした。マジでヤバイかも。


「吹き飛んで反省しなさい"瞬嵐"」


俺は瞬きも出来ない嵐に呑み込まれた。


「嘘……なんで避けないの?」


彼は立っていた。体のあちこちに傷をつくって。ボロボロになって。


「これ…が……俺のけ……じめ…だ」


「ばか」


俺の意識はそこで途絶えた。






「知らない天井だ」


「天井ってここ外よ」


「言わなきゃいけない気がしたんだ」


目が覚めるとそこは六花の膝の上だった。絶賛膝枕中。


「おはよう」


「……怒ってない?」


「というか自分の運の悪さに呆れてる」


「桜華らしい」


俺達は二人で顔をあわせて笑っていた。


「?顔になにか付いてるか?」


どうも久しぶりに見た六花の笑顔に見とれていたらしい。


「やっぱり六花は笑ってた方がいい」


「なら、笑っていよう」


……今のセリフにはもう少し照れて欲しいな。


「っと、こんなことしてる場合じゃない。六花にちゃんと千年前の事を伝えないと」


「ちょっと待った。入ってきて良いぞ」


六花が呼んで出てきたのは……


「よっ兄貴」


「義兄さん久しぶり」


和樹と紗耶香だった。


「な、なんでお前らが?」


「私が呼んだ。この二人にもきちんと説明しないと」


それもそうか。


「何から話せば良い?」


「なんであんなことをしたんだ?」


「飽きた。いや、疲れたといった方がいいか。だから消えようと思った」


「何に疲れたんだ?」


「生きること、かな」


「何故」


「自分の意思で何もかも思い通りになる。先の分かっている物語の何が面白い?」


「全てが思い通りになった訳じゃない。兄貴にそこまでの力はないはずだ」


「確かにそうだ。でも大多数はなった。それで十分だ」


「じゃああんな事件を起こしたのは……」


「お察しの通り和樹に俺を殺させるためだ」


当時、この世界の神々を統べる存在だった俺は自らの力を使って人間を滅ぼそうとした。主体性の無い他の神は俺の言葉に従った。だがこの三人は違った。俺の望んだ通り俺を倒しに来てくれた。そして俺は和樹に殺された。その後は俺の席を巡って一騒動あったらしいが結局俺を倒した和樹が俺の後を継いだ。


「つまり兄貴は俺を跡取りにしたてあげたと」


「ちょっと違う。俺は気づいていたんだ。和樹は俺よりも人を引っ張るのが巧い。だから跡を継がせようと思った」


それに真っ直ぐなこいつなら俺みたいに壊れることもないだろうし。


「兄貴の考えは分かった。でももし、俺達まで兄貴に従ったらどうするつもりだったんだ?」


「それはあり得ない。だって約束しただろ"間違いは力づくでも正す"って」


「やっぱり兄貴には敵わない」


「義兄さんの考えは分かった。で、この後どうするの?」


「戻るよ下に」


「「え?」」


「……」


思った通り和樹と紗耶香は驚いている。六花は……分からん。


「俺はもう神じゃないし、何より下にはほっとけない奴もいるから」


「でも義兄さん」


「止めとけ紗耶香。もう兄貴は決めたんだよ」


流石弟分かってるね。


「そろそろ戻るわ。最後に一つだけ。俺の我が侭に付き合わせて本当に悪かった」


そう言って俺は頭を下げた。


「許さない。だから兄貴いや桜華には神族の長として罰を与える。」


「だから俺は神じゃないって」


「雷神桜華を下界に追放する」


そういう事か。他の神々にも俺が復活したのはバレてるから誤魔化さないといけないわけか。


「元雷神桜華、謹んでその罰を承けよう」


「じゃあな兄貴。たまにはこっちにも顔出せよ」


「バイバイ義兄さん」


心苦しいが


「また、な六花」


コイツとも別れなきゃいけない。


「……だ」


「ん?」


「嫌だ。私はもう桜華と離れない。生きてると分かったのに離れたくない」


「だけど……」


六花の気持ちは痛いほど分かる。俺も六花とは離れたくない。だが六花にも立場がある。神族の長の義姉が追放された者と一緒にはいられない。


「義姉さんの気持ちをむげには出来ないな……そうだ!」


和樹がなにか閃いたらしい。


「風神六花」


「?はい」


「貴女に元雷神桜華の監視を命じます」


「!?」


こいつ何て事考えてんだ。


「和樹あったま良いぃ」


「そういう訳なので貴女にも下界に行って戴きます」


「ありがとう。ありがとう。」


「でも六花の分の仕事はどうすんだ?」


「それは兄貴が心配することじゃないよ」


弟がここまで言ってるんだ頼らせて貰おう。


「それもそうだな。頼んだぞ和樹」


「任せとき」


「じゃあ行こうか六花」


「ああ」


そうして兄貴達は下界に降りていった。


「さーてこっからが大変だ。ジジイ達を説得して、義姉さんの後任を決めて」


「大変だね」


「ああ、でも俺には頼りになるパートナーがいるからな」


「頑張ろっか」




バトルはむつかしいです。



精進致します。

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